「上映している映画館は少なめですが、良い映画。」明日に向かって笑え! yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
上映している映画館は少なめですが、良い映画。
今年89本目(合計153本目)。
この映画のストーリー「自体」は史実に基づいたり史実に着想を得たりしたものではないようですが、アルゼンチンの経済混乱状況が背景にあります。そのため、その知識があると有利かな…と思います(字幕の中でも何の説明もなく出てくるので、やや説明不足かな…とは思える)。
また久しぶりのスペイン映画です。「プラットフォーム」も含めて今年(2021年)では2~3本目かな?
タイトル通り、有名映画のタイトルと似ているのは、色々な過去の名作を参考にしたリスペクト作品なのだろうと思います(この程度だと元著作者からも文句は言われないかと…)。そのため、ストーリーも奇想天外で(ある意味「変な人」たちしか出ない等)、さらに過去の名作と呼ばれる部分に着眼点を得てネタにしているなど、色々な意味で笑いのツボという点は結構多いです。
確かに「コメディ・お笑いもの映画」という側面が強いので、うまくいきすぎとかややご都合主義が過ぎるかなと思える点(悪役になる弁護士も、弁護士の資格を持っているのかどうか怪しいくらい何もせず、(アルゼンチン民法などに基づいて)合法的に止める手段はいくつも考えられるが、何もやってない)はあるものの、そこに突っ込みを入れる映画ではないかな…と思います(まぁ、やりすぎると法律系科目・資格を持ってないと意味不明になる)。
ストーリーとしてはあまり「ひねりがない」ということも、スペイン(アルゼンチン)映画ということも考慮すれば、あれもこれもひねりまくると、日本では余り見ることがない映画なのでストーリーが理解不能ということになりかねず、まぁ多少ご都合主義が過ぎるかなという点はあるとしても、2時間(120分)で見るには「理解のしやすさ」という点では何ら劣るところではないと思います。
採点に際しては下記が気になりましたが、大きな傷ではないので5.0まで切り上げています。
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(減点0.1) 上述通り、作品自体は架空のお話のようですが、アルゼンチンの経済混乱状況が背景にあることは事実(このことは映画内でも明示される)な一方、そのことも日本では高校世界史でも扱いませんし、日本の政治経済(特に「経済」の部分)で類推するには難しい点もあり、少し字幕が不親切かな…と思いました。
(減点0.1) この映画、スペイン映画なのですが、エンディングロールではBGMにのって歌を歌っている部分の歌詞の字幕はあっても、肝心のエンディングロールの字幕の翻訳はないので(よくある、「本映画を無断盗撮すると民事・刑事の責任を問われます」みたいな内容は一切出てこないし、アメリカ映画なら必ず出る「動物は傷つけていません」も出ない一方、何か長文らしきものは出るが翻訳されていない)、エンディングロールで「そしてアルゼンチン経済は混乱の一途をたどり…」といった部分があるとしてもわかりようがなく(誰もがスペイン語検定とか持っているわけではない)、ちょっと翻訳不足に感じました(英語映画なら、まだ個人で補って視聴しろともいえるが、日本で誰でもスペイン語検定1級とか持っているわけでもない)。
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