「鯖好きにはすごくつまらない映画」Fate/Grand Order 終局特異点 冠位時間神殿ソロモン ノメナイズさんの映画レビュー(感想・評価)
鯖好きにはすごくつまらない映画
(公式の)藤丸立香、マシュ、杉田が好きなら楽しめる映画なのかもしれません。
しかし、私が終局で一番好きだったのは怒涛のサーヴァント達の活躍だったので、この映画でほとんど一言も発せず人形のように戦う彼らを見てゾッとしました。
スマホをミュートにして周回戦闘してるのを見てるような、物語の中では多弁だけれど実はスマホを押した時に決まった文言を喋るキャラクターのイラストを見てるだけなんだよと突きつけられたようなひどい気分です。
終局で二番目に好きだったのはゲーティアとの最後の戦闘でした。
あのシーンはゲーティアが崩れ去る瞬間の最後の抵抗(でないとちょっと鍛えたくらいの一般人が勝てるはずもない)と思っていたのですが、映画では謎のボクシングのような戯れに驚き失望しました。何遊んでるの?としか思えなかったです。
記憶違いかもしれませんが、最後の脱出で主人公は走ってたと思うのですが、トボトボ歩いてる意味が分からないし、せめて足を引きずってでも走って這いずっても進むような表現にして欲しかったです。
あとは、ゲーティアの作画が滑稽だったり、キャラの引きの顔がのっぺらぼうだったり、くどくど分かり切ってる説明を口頭で垂れ流したり、とにかくテンポの悪いひどい映画でした。
繰り返しますが、公式の藤丸立香、マシュ、杉田の朗読が大好きな方以外には観る価値なしです。
アニメ、6章映画も観てきましたが、すべてはスタッフが用意した「藤丸立香」を活躍、無双させたい話だったという印象です。
主人公に感情移入していればいるほど、自分のカルデアとの乖離がどんどん広がっていく感じです。
主人公は最低限にして、サーヴァントの出番に尺を裂いた方が良かったと思います。
コンテンツを楽しめないのは自分がターゲットの客層ではなくなったからなので、黙って去ればいいし、あまり文句は言いたくなかったのですが、映画にお金を払ったからせめて最後に文句ぐらい言ってもバチは当たらんだろうと思いレビューさせていただきました。
FGO一部は楽しいゲームでしたね、ありがとう。さようなら。