恋の病 潔癖なふたりのビフォーアフターのレビュー・感想・評価
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前半と後半の雰囲気が全く違って引き込まれた。
潔癖症の男女のラブコメかと思ってたけど後半は色々と考えさせられる展開。 加えて見事に騙された感じで好印象。 本作はiPhoneで撮影したとの事で、前半のスクリーンサイズはほぼ正方形。 コミカルな展開が進む中、スクリーンサイズがシネスコになった辺りからシリアスな展開に。 このスクリーンサイズの違いもあってか前半と後半のストーリーに大きな落差が出ていた印象。 後半の映像も美しかった。 流石のiPhone(笑) 好きになった人の悪い所は長所になるけど、嫌いになったら致命傷。 みたいなセリフが心に刺さる。 このセリフが本作の肝になってる感じ。 主役のジン(ニッキー·シエさん)。 とても綺麗でした( ´∀`)
項垂れて映画館を出た。
本作のパイロット版やトレイラーを見て、カラフルでテンポの良い恋愛コメディを想像していたがまんまといっぱい食わされた。
2人の俳優がとても魅力的。
潔癖症の2人の恋愛という特別な状況を描いてはいるが、実は恋愛の本質や、初めから終わりまでを象徴的に見せるという趣向なのだ。
後半はかなり普通の恋愛の終末形態になっていく。
劇中で「立場が違っても同じだったろう」と、、彼女の哀しい独白を自分に置き換えてみると、、いろいろ反省しきりである。
追記:この作品は全編iPhoneで撮影されています。
言われて見ると多少画質が、、、でも、
色設計がキチンとしてて全く気にならない。
自分でも映画作ってみたいと考えている人は
勇気をもらえる。
ケッペキにいさん
潔癖症とは言うものの、コロナウイルス流行下の現在の行動様式に照らすとあまり変わらない気もする。何なら彼らはしゃべる時はマスクをずらしたりしているし。いつぞや古市憲寿氏は「キスなんて唾液の交換じゃないですか」とか独特の見解を述べていたが、二人があのまま破局しなかったとしても、キスに同様の反応を示していた彼らに親密度を深める未来はあったのだろうか。
途中まではコメディかと思っていたら、画面サイズが変わったあたりから、哀切なトーンに変転する。視点人物もいつの間にか男から女へと移り、ひたすらいたたまれない展開に。ただ私には、女が見た“男が強迫性障害から脱した”夢オチなのか、睡眠薬を大量摂取した女の“自分が強迫性障害から脱した”幻覚なのか、判断がつきかねた。
しばらく空けていた家に帰って、いきなり掃除を始めなければならない性がただもう悲しすぎる。
気分は落ちるが面白い。
ラブコメかなぁと思っていたら後半はシリアス… 恋愛は共通点が無いと始まらないが、その共通点が強迫神経症というのが面白い。どんな展開になるのかな?笑ったり泣いたりしながらHappy Endに終わるのかなと思っていたが、かなり違った。現実路線で話が展開。 ラストは、ええええーとなりましたが悪くない。いや、良かった。
愛ってなんなんだ!?
他のレビューにあったように台湾版の『花束みたいな恋をした』かな。サブカルを共通点に二人の恋が始まる花束…に対し本作は“強迫性障害”を持つ二人の恋が描かれている。 赤、青、黄など、洋服やインテリアに鮮やかな色を使ったポップな雰囲気や音楽、前半の明るさとは対象的に、後半からシリアスな内容へと移っていく。 趣味が同じとか、価値観が似てるとかで恋がスタートしても結局は破綻する場合が多い。 そもそも人の気持ちは変わるもの。カップルや夫婦にしてもどちらかが変化したり成長したりして釣り合わなくなって別れるパターンも多くみられる。 世の多くのカップルがうまく行かずに別れと出会いを繰り返してるからこそ、ハッピーエンドではなく、現実的な終わり方で個人的には好感が持てる。 結局はみんな自分が好き、恋に恋してるんだよね。 相手の成長と幸せを願えるのが本当の愛なのかも。 にしても、女の子の感情の変化をリアルに描き出していて静かに泣いてしまった。 あと主演の女優さんが菅野美穂と浅野ゆうこに似てる気がする。
描かれたのは潔癖症の恋愛の難しさではなく、恋愛フィルタの効果とはかなさ
恋愛って共通項の探り合いから始まると思う。趣味、出身地、部活、食事の好み、趣向とか…。人によって重視されるポイントが異なるが、重要ポイントの共通項があると一気に親近感が湧く。ラブストーリーはその共通項をどこに置いて、どのように確認しあうかが脚本の妙になる。 本作に出てくる2人は重度の潔癖症という共通項を確認しあうところから恋愛が始まる。普通ではないと自覚していてわかってもらえないと諦めているところに、自分のことを理解してくれる異性が現れる。たしかにこれは恋愛に発展しやすい(現実では共通項があっても恋愛に発展しないことがたくさんあるのだが…)。 しかも、付き合いはじめたら、潔癖症という共通項は結束を強める要素にもなる。ただ、物語としてはこのままでは済まない。その後の2人のすれ違いは普通の男女の恋愛と似ている。さらに、ラストは意外な展開が待っていて結構驚いてしまった。彼女の行動、決断は、優しさなのか、強迫性障害がもたらしたものなのか。 極端な形で見せてはいたが、わかりあえていると思っていたものが突如崩れてしまうという、恋愛のフィルタが演出するもの、そしてそのフィルタ効果のはかなさが表現されていた。考えさせられてしまった。気楽な気持ちで観たはずなのに、なかなか奥が深い映画だった。
【恋愛は残酷だと思うこと、その①】
恋愛の始まりは、価値観が似てるとか、趣味が同じとか、それが当然で、絶対的地位として揺るがないように思えるが、恋愛がいざ始まると、それは崩壊の一途を辿るという、誰もが経験することを、潔癖症を通じて見せた、楽しくも、ちょっぴり切ないラブストーリーだ。 二人とも完全防護な出立ちは奇異に見えるが、実は美男美女で、見た目がどうのこうのというツッコミどころを排除したのも、なんか良い。 本当に人を好きになるって際に重要なのは、相手の欠点も許せるような他の理由なんだと、今、趣味だとか、価値観だとか言ってる”君達の恋”は、いずれ終わる運命だよと言ってる、ある意味、残酷なメッセージを含んだユーモアのある作品です。
正常と異常、普通と特別、健康と病気などの線引きはどこにあり、何なの...
正常と異常、普通と特別、健康と病気などの線引きはどこにあり、何なのだろうということを考えさせられた。ジンとボーチンが、互いの足りないところをふたりで補いつつ過ごせるならば、一切の線引きは意味を持たない。ポップな色使いに身を委ねつつ、私自身がもっともっと自由でありたいと思わせてくれる映画だった。
良い意味で期待を裏切られた。
iPhoneで撮影したと聞いていたので、文化祭(映画研究会)的な映像を見せられるかと思ったら大間違い。これがiPhoneで撮れるんだと感心させられた。
あえてiPhoneの縦撮影と横撮影を意識させる画角の変化は、閉ざされた世界(潔癖症)と開かれた世界(潔癖症が治った状態)を表現していると理解。
ドタバタコメディ的な作品かと思いきや、後半にかけて急激にシリアスになっていく。
きっと幸せな2人の未来を感じさせる終わり方をするのだろうと予想しながら見ていたが、まさかの突然の別れ(を予感させる)で物語は終了。
ジン(女性)が目覚めた時に、最近流行りのタイムリープものかと思ったが、そうではなくジンの中で「ずっとこのままではイケない」と考えた時に、すでにボーチン(男性)との別れを決めていたんだろう。"目的論"で考えると、ジンはボーチンと別れるために「ボーチンの潔癖症が治った夢」を見て、自らの潔癖症を治したのだと感じた。
「彼を傷つける前に」と言う自らを正当化させる理論で武装して、リアリスト(女性)はロマンチスト(男性)に別れを告げる。
そんな監督のメッセージではないかと解釈した。
普通のラブストーリー
強迫神経症の二人が恋人になるが、ある日、彼氏の強迫神経症が突然治ったところから2人の関係がすれ違っていき。。 強迫神経症が治るまではコメディタッチで進んでいって、それなりに楽しいですが、中盤からは強迫神経症も後退し、ほとんど男女の話になって重いトーンになって終わり方もここで終わるのかという感じでした。 強迫神経症という点をを除けば普通すぎる恋愛映画という印象です。 ただ、映像のざらざらした質感とか、強迫神経症が治るまでの画角が細長なのも面白いし、部屋とかの配色もきれいでした。
えー、って感じで終わったよ…
よくテレビで潔癖症の人達の話を聞くと笑い話にしかならないけど、れっきとした病気なんだと知らされた。そして、微笑ましいカップルの話で終わるのかと思いきや、まさかなシビアな展開に愕然というか、そっかー、と納得するか。いろいろ考えさせられる内容だよ。
台湾でも「花束みたいな恋を」していた、ラストは怖い…
ネタバレレビューは描きたくない主義なので、ざっくりではあるが、ラストはちょっと怖すぎる…。アプローチもギミックも意欲的で観ていて楽しかったはずだったのに…と感じた作品。
前半はiPhoneで撮ったらしい縦型の画角で始まる。用心深くレインコートを羽織り、外出の為なら武装も怠らない。そんな彼が出会ったのは、おなじ強迫性障害の女性。レインコートを羽織り、万引きしないと気がすまない。分かり合えるのはあなたしかいない!と始まった二人の恋。実は『はな恋』と言っても過言ではないほど「共感的」なラブストーリー。微笑ましくて楽しい。
画角が変われば転調の合図。ボーちんかボーチンから症状が消えてしまった。そこらへんまでのギミックは噛み合っていて面白いのだが、急にシリアスになっていくのでかなり大変。こちらまで否定されたような息苦しさを感じる。ジェットコースターのような二人の恋の行方は…。仕事から来るズレも『はな恋』っぽいのだが、二人の歪さを引き出すために打たれていたテンポが形となって狂ってくるのもまた胸が痛い。そんな中で迎えるラスト…。それがかなり脆くてきつい。映画的だが、返って消化不良を起こす感じ。
互いの良さも悪さも認め会える、そんな関係なんて疲れそうな気もする。恋愛をこじらせている自分にとってはかなり重症な重めの作品だった。
強迫性障害の2人が恋をする
分かり合える者同士だから共有できた恋を描く。 逆にどちらかが失うと全て壊れるモロさ、切なさ。 キャスト良く、内容も面白かった! ちょっと恋や、人との関わり方、付き合いってものを考えさせてられました。
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