「永遠の命、生命倫理というより、超能力の娯楽アクション力作。飽きないことは保証します。」SEOBOK ソボク 満塁本塁打さんの映画レビュー(感想・評価)
永遠の命、生命倫理というより、超能力の娯楽アクション力作。飽きないことは保証します。
主人公演じるコン・ユだかが「82年生まれ、キム・ジョン」で見せた、「韓国人らしく無さ」を買って、私、韓流大嫌いなんだけども試しに観てみた。
そうしたら、意外な掘り出し物だった。本日、自分としてはプチ前人未到の「1日2カ所の映画館で2本ずつ合計1日4本連続鑑賞、映画館で」というある意味苦行を達成して、最後に観たのがこの作品。当然、寝オチも予測できた。しかし寝落ちしないで済む面白さだった。
2、3週前に観た「アーク」とテーマは被り、最後は「所詮、建前の綺麗事の有限の人生」を「不老不死」を捨て選ぶ。というラインは同じ。ただこの映画はクローンという比較的理解しやすい描写、プラス現代が舞台、超能力と派手な銃撃戦プラスカーアクションてんこ盛りという点で「アーク」なんか比べ物にならない面白い。まぁ「アーク」が胡散臭い駄作だったというのもある。でも、土曜日夜というのに観客たったの9人は寂しいねぇ。私映画は、エンドロールの最後まで見届ける主義なんだけれども。最後エンドロール途中で席立つから心細くなったよ。
かって同僚の工作員を見ごろしにした主人公。脳腫瘍かなんかで余命わずか。クローンの「ソボク」の細胞による治療と引き換えにソボク移送護衛の任に就く。それゃ命は惜しいし死ぬのは怖い。ただ、移送の目的もよくわからず、裏でアメリカが糸引いているのはよく分かったが、命じた元上司も、すぐに変節して、攻撃を仕掛けるわ、謎の集団に襲われるわ、
警察も敵だわ、研究所を操るジジイもよくわからないわで、「全員敵」状態の主人公もと工作員とソボク2人の逃避行。ロードムービー。
でも、どっちが敵味方なんかどうでもいいスピードでたたみかけてくる。ソボクの持つ超能力含めたド派手なアクションで飽きさせない。まぁ前述の最後の選択は、あくまで映画用の綺麗事。現実は違うだろ!とツッコミ入れたくなったのはご愛嬌。しかも、能天気なアメリカのヤンキーが「限りない人生だから意味がある。不老不死は危険だ。」なんて、絶対アメリカ人そんなこと思わないよ。絶対に。まぁエンタメとしては合格点。スピード感、迫力で魅せる。ただ、ソボク敵の弾丸さえ跳ね除ける超能力あるんだから、護衛なんていらね〜じゃんかとも思った。