クルードさんちのあたらしい冒険
2020年製作/95分/アメリカ
原題または英題:The Croods: A New Age
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョエル・クロフォード
- 製作
- マーク・スウィフト
- 原案
- カーク・デミッコ
- クリス・サンダース
- 脚本
- ケビン・ハーゲマン
- ダン・ハーゲマン
- ポール・フィッシャー
- ボブ・ローガン
- 音楽
- マーク・マザースボウ
受賞歴
第78回 ゴールデングローブ賞(2021年)
ノミネート
最優秀長編アニメーション映画賞 |
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2020年製作/95分/アメリカ
原題または英題:The Croods: A New Age
最優秀長編アニメーション映画賞 |
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2021年6月1日まず、誰もレビュー投稿してない事に驚き!
一番乗り!
劇中の原始人一家に掛けて言うなら、前人未到の地!
ユニークな原始人一家の冒険を描き、2013年に全米で大ヒットしたドリームワークス・アニメーション『クルードさんちのはじめての冒険』の続編。
日本では未公開(今回も)ながら、コミカルでテンポ良く、冒険や家族の絆をそつなく描いて、なかなか面白かった。
アメリカでは2020年秋、コロナで劇場が苦境の中、公開。さすがに(コロナで)前作には遠く及ばなかったが、『TENET/テネット』『ワンダーウーマン1984』を超え、コロナ禍の全米興行を支えたヒットに貢献。
この原始人一家に救われた業界関係者もいるのでは…?
狩り以外洞穴から出た事の無い暮らしを送っていたクルード一家。天変地異と娘の恋人の出現で洞穴の外へ大冒険…というのが、前作の大まかなあらすじ。
新しい世界を知り、冒険を通じて家族の絆がより一層深まったと思いきや、
娘イープは恋人ガイとバカップル状態。おまけに二人だけで暮らすみたいな事言い出して、父グラグは言語道断! 家族はいつも一緒!
そんなクルード一家が辿り着いた楽園のような地。ガイ曰く、探し求めていた“明日”。
そこで、自分たち以外の人間=ベターマン一家と出会う。
奇しくもガイの両親と知り合い。ガイと彼らの娘は幼馴染み。
何やら原始人一家の複雑な人間模様が起こりそうな…。
ベターマン一家はクルード一家より“現代人”。
住んでる土地をアイデア駆使して“ビフォア&アフター”。
木の上に家を造っての暮らし。一部屋一部屋あって、タワマンのよう。
木製エレベーター、水洗トイレ、鏡、果てはTV(=窓)まで!
食事も贅沢。いい服着て、いい香りもする。
リッチな“上流層”。
そんなベターマン一家に、“下流層”のクルード一家は羨望の眼差し…?
否! 俺たちには俺たちの暮らしがある。
ところがどっこい! そう言ってるのはグラグだけで、妻と祖母は満喫。息子は窓中毒。
イープはベターマン娘と友達に。原始時代唯一のティーンエイジャー。
家族がバラバラに…。
追い打ちを掛けるように、何やら企むベターマン夫妻。
いい感じの娘とガイをくっつけちゃおう!
それには野蛮な原始人一家が邪魔。追い出しちゃおう!
クルード一家もベターマン夫妻の嫌がらせや企みに気付いて、徐々に火花バチバチ。
クルード一家vsベターマン一家、イープとガイとベターマン娘の三角関係。
原始時代は只今、修羅場です…。
原始時代を通じて、今の世を風刺パロディーにしているのが面白い。
贅沢な暮らし、格差、ご近所トラブルみたいなギスギスした人間関係、若者たちの恋愛関係…。
ただの原始人コメディとして笑って見てられない…?
ベターマン一家はある物を異常に重宝している。
それは…
あ~!バナナだ~!バナナがある~!
M-1優勝者のネタではないけれど、何故かバナナを大事にしている。
土地のあちこちにバナナが実ってて、一つや二つ食べようとしても…
バナナに手を出すな!
ベターマン一家の事だから、バナナで悪どく一儲け…?
否!
バナナは“供え物”。
この土地には巨大な壁があって、その壁の向こうの“何か”に捧げている。
ところがグラグが、“やられたらやり返す…倍返しだ!”的にバナナを全部食べちゃって…。
ベターマン、蒼白…!
恐れていた“何か”が、壁を壊して現れた…!
…小さなサル一匹。
こんなのにビクビクしてたの~!?(笑)
…と思っていたら、
サルは危険な“パンチモンキー”。一匹かと思ったら、群れが沢山…!
形勢逆転。グラグとベターマンとガイはサルたちに誘拐されて…。
誘拐されても喧嘩ばかりの男たち。
ベターマンはサルたちにバナナをビクビク捧げていたが、サルたちもバナナを“何か”にビクビク捧げている。
“何か”は元より、その原因となったのはベターマン。土地を勝手に作り変えたから。
バナナがあれば抑えられていたのに、バナナを全部食べちゃったもんだから…。
ズシン、ズシン…“何か”が来る!
男たちが喧嘩してる時、女たちも喧嘩中。
クルード奥さんとベターマン奥さんがバチバチバチバチ!
イープはガイに対し完全愛想を尽かす。
男たちが誘拐されたと知り、救出へ。その間も喧嘩の繰り返しで、それが原因で危機にも…!
“オオカミグモ”の巣に迷い込む。だけどこのオオカミグモ、実は…。(オオカミ×クモで、キャラデザもなかなか!)
そんな危機に助け合い、対立や確執乗り越えて、いつしか絆と団結力が結ばれる。
クルードおばあちゃんのびっくり特“髪”能力で男たちの居場所が分かり、いざ!
パワフル・ウーマンズ!
男たちは“何か”の捧げ物にされ、絶体絶命。そこでやっと、仲直り。
女たちが救出に現れて、サルたちとバトル!
そして遂に姿を現した! “キ○グコ○グ”な超巨大パンチモンキー!
男たち女たちの友情、家族の絆、再燃したイープとガイの愛…。
友愛パワーで立ち向かえ!
風刺コメディとしてチクッと刺しつつ、きちんと大切な事を伝える。
友情、男女愛、家族愛。
笑いとハートフル、アクションとアドベンチャー、さらには怪獣映画まで…!?
CGの映像も美しく、今回も劇場未公開が惜しい良質ファミリー・エンタメ!
見終わって気付いた事が一つ。
最後は、皆仲良く、ベターマン一家の土地で暮らすハッピーエンドなのだが、客観的に見てみれば…
下流層の家族がまんまと上流層の家に住みつく。
あれ、これって、原始人版『パラサイト』…?
クルードさんちのあたらしい冒険
2020年クルードさんちのはじめての冒険
2013年