草の響きのレビュー・感想・評価
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最後まではちょっと退屈かも
ソフトカツゲン、サッポロクラシック、ベルのタレ、あとはラッキーピエロが欲しかった。
たんたんと物語か進みます。満腹だったせいかちょっと眠くなってしまった。
この夫婦、仮面夫婦とは言いませんが、本当に言いたいことは言葉にできていません。
それを暗示しているのか、基本は引きの映像が多く。カット割りせずに長回しが多いです。
夫婦に限らす、いろいろなキャラクターが出てきますが、どこか心がないと言うか、上っ面だけしか分かりません。
そして最後の15分くらいでようやく本心が出てくるところで、顔がアップになります。
ギャップで引き込まれました。
ただ、それでも前半はちょっと退屈。ランニングシーン、、長い。
東出昌大は良い役者です。プライベートがどうかなどどうでもいい、スクリーンの中で輝いていれば。
心の病の話で、なかなかリアリティがあると思った。よく、自死する人は将来のこと(例えば次の日の映画の予約とか、旅行の計画とか)しないと言うけれど、実際は違うと思う。本当に魔が差すと言う感じで、数時間前まで、みんなで楽しく食事してても、その番に、、、ということもあると思う。その辺がとてもリアル。
なかなか見ることが出来ず。たまたま横浜の(憧れのミニシネマ)ジャックアンドベティで、観たかったふたつの映画を連続上映してたので、意を決して遠征鑑賞でした。
空気
台詞がそれほど多くない作品なのだけれど、映像や動作や表情、その空気感の中で捉えられる各々の登場人物達の感情が非常に分かりやすい。
和雄、純子、研二、少年少女達の気持ちが、す〜っと心に染みてくる。
和雄は走り続け、ラストも純子に電話(留守電)をした後、病院から飛び出て走り出す。本人の中では複雑な気持ちがあるのだろうが、その姿はなんとも清々しい。
なかなか良い映画だったと思う。
誰も責められないなと思いました
とてもよかったです。
東出昌大さんがとてもよかったです。奈緒さんも、大東駿介さん、ほかの俳優さん達もとてもよかったです。
ロケーションの函館の街並みも素敵で、カメラのカットの撮り方も良かったです。
主人公の和雄が自律神経失調症になった直接の原因が仕事だったのか、奥さんが原因だったのかがわからなかったのですが、とにかく和雄が心のバランスを失って仕事を辞めて、故郷の函館に戻ってくる。走ることで自分のバランスをなんとか取ろうとする。奥さんの純子は元の仕事を辞めてロープウェイのガイドとして働きながら夫のことを支え続けて。和雄の親友の研二もとてもいい人で、仕事を休んでまで和雄の通院へ付き添っていったり、度々和雄を訪ねては体調を気遣って。そんな暮らしが一年も続いて。
各々それぞれにできることを尽くして頑張っていたのだが、結果は…
誰のことも責められないし、あのような結果になってしまったものの責められないし判断や行動に正解はないんじゃないかと思いました。
ハッピーエンドの終わりかたでなかったでしたが、現実としてはこの方が多いのかもしれないと思いました。とても考えさせられる映画でした。
佐藤泰志、5度目の小説映画化。
自死した小説家佐藤泰志原作の5度目の映画化作品である。短期間に5度も映画化されるには、訳があるに違いないと思って観た。残念ながら原作は読んでいない。映画監督が撮りたくなる小説家なのであろう。原作を近いうちに読んでみたい。
予告編が良かったので、鑑賞したが本編は別物であった。私の好みの映画作法ではない。
人生の生きづらさを感ずる人達を描いた映画だ。生きづらさは様々である。精神の病であったり、人間関係であったりと。こんなところが映画化する理由なのかと感じた。
むずかしい
客は自分しかいない劇場で観ました。
こういう映画はあまり見ようと思わないが、会社で同じような子がいたので見ました。
この作者は結局自ら命をたったそうですが、主人公もこの先そうなったんだろうか?
奈緒の演じた妻はたまらない。
僕は孤独だけど、理解できるほど病んで無いというのがよく分かった。
原作者佐藤氏をみつめる作品群
亡くなってから評価をされ、ついに5作目の公開 とりわけ函館の人々には佐藤さんの存在は大きいのだろう 「海炭市叙景」では函館の町全体の普通の人々が描かれていたが、海や坂道、そして「海炭市」でも本作でも描かれたロープウエイ、佐藤氏の生きてきた証を辿っているような、本作は病気が描かれていることで、そういった彼の苦しさがあったことを感じずにはいられません
映画を観る前に短編の原作を読み、原作にはない奈緒さん演じる主人公の妻の存在が、救いにもまた苦しみにも感じられ、奈緒さんの演技もあって物語に深みを与える内容となっていると思います
佐藤氏そのものの心情が描かれているとすれば、観る者の心に佐藤氏がまた刻み込まれたような思いを持ちました それにしてもアイリスさんやアイリスさんを支える函館の人々の力は大きいですね(10月14日 イオンシネマ シアタス心斎橋にて鑑賞)
【それでも生きていく】
もう相当前のことだが、不眠症がひどくて、和雄のように運動療法として、毎日5キロから10キロのランニングをしていたことがあった。
30分から1時間程度走るのだが、どんどん深みにはまるように走らなくてはならない義務感が高まって、ついにはフルマラソンも完走するまでになった。
ただ、フルマラソンを走って、目標タイムに僅差で届かなかったことで、次回へのモチベーションが高まったかと云えば、そうではなく、一体自分は何をしているのだろうか、実は、何か肝心なことから、ランニングをすることによって逃げているのではないかとの疑問が大きくなった。
家族や、友人や知り合いは、よく頑張ったと言ってくれたが、自分では実は達成感はなかった。
僕は、だから、和雄の気持ちが分かるような気がする。
一度壊れた心は、いつも潤いがなく、どこか乾いた感じなのだ。
乾いた肌感。
乾いて、徐々にひび割れ、それが、突然大きく裂けめのようになる。
だが、現実は、自分を待ってくれない。
現状を肯定するだけでいっぱいいっぱいの自分。
それに対して、ささやかでも希望を叶えようとする研二。
未来を見据えようとする純子。
死んだアイツ。
広がる距離感は裂け目のようだ。
だが、生きていかなくてはならないのだ。
実は、コロナ禍のなか、佐藤泰志原作の映画を見直してみたいと思っていた。
コロナ禍でソーシャル・ディスタンスの重要性が説かれていたが、実際に繋がったり、触れ合うことなしに人はやっていけないのだと思ったからだ。
佐藤泰志原作の映画には、結果はどうあれ、傷つけ、ぶつかり合いながらも、繋がり、触れ合いを求める人の姿が描かれていると思う。この「草の響き」の公開が良いきっかけになった。
人間関係の希薄さを冷徹に描ききった
奈緒はこのところ映画にテレビドラマに大活躍である。主演した映画は「ハルカの陶」と「みをつくし料理帖」で、まったく異なる役柄ながら、見事に演じきっている。今年(2021年)公開された映画「先生、私の隣に座っていただけませんか?」や「君は永遠にそいつらより若い」でも、重要な役どころを好演。いま最も勢いのある女優のひとりと言っていいと思う。
心が壊れてしまった主人公を東出昌大が演じるのは、あまりにもぴったりきすぎている。演じた主人公の和雄の悩む表情が、不倫発覚時の記者会見のときとまったく同じ表情だった。最後まで妻の杏が許してくれると信じていたのだと思う。いくつになっても甘えん坊の男である。なんだか気の毒に思えてしまった。
心が壊れてしまった男の妻の立場はとても辛い。夫の心が壊れた責任の一端は自分にあるように思えてしまうからだ。避妊をせずにセックスする夫。にもかかわらず妊娠を素直に喜べない夫。喜ぶ余裕がないから喜べないのであって、悪気がある訳ではない。それがわかっているから逆に辛い。その辛さを、奈緒が上手に演じる。今回も素晴らしい演技だった。
辛い夫と辛い妻。苦しいだけの夫婦だ。実際の東出昌大が妻の杏に寄りかかっていたように、本作品でも夫の和雄は妻の純子に精神的に寄りかかっている。東出はよくこの作品に出演したものだと思う。現実とほぼ重なり合っている。
和雄には妻に対する感謝の気持ちがない。努力を当然のことのように受け止められてしまうと、妻の努力が報われず、気持ちが宙に浮いてしまう。当たり前の対義語はありがとうである。ありがとうのひとつも言わない和雄に、純子はだんだん疲れてくる。人として尊重されていないと感じれば、愛はなくなる。人を人として尊重しない人はもはや尊敬できない。尊敬がなくなれば、同時に愛もなくなる。
一方、友情はどうだろう。こちらも同じだ。一緒にいたり遊んだりすれば楽しい時期がある。しかし楽しさはいつまでも続かない。その時期を過ぎても一緒にいたいと思うのは、相手を尊敬する気持ちがあるからだ。弟子と師匠の関係と同じである。弟子は師匠を尊敬するからついていく。尊敬できない師匠についていく弟子はいない。友情は互いが弟子であり師匠である関係でなければならない。相互的に尊敬の関係でなければ続かないのだ。
本作品はふたつの似たような関係を微妙に触れ合わせながら、人と人とのつながりの儚さと孤独を描く。他人の死を死ぬことができないように、他人の人生を生きることはできない。自分の死を死ぬ者は自分しかいないのだ。その覚悟ができている者とできていない者。最後は別れが待っている。
人間関係はどんなに濃いように見えても、実はいつも希薄だ。そこを冷徹に描ききったのが本作品の真骨頂である。いい作品だと思う。
普通に生きることの難しさ
この作品は東出昌大じゃなきゃできなかった役かもしれない。そして、この時期だったからこその役かもしれない。彼がプライベートで乗り越えた人生の修羅場、その苦悩の日々とも非常にリンクしているような気がしてならない。
和雄が友人研二に助けを求め、病院に連れて行ってほしいと懇願した時の土手でのシーン。彼は全身が震え、焦点も定まらない不安な表情を浮かべ、自分をコントロールできない様子は真に迫る演技だった。
今回、研二役の大東駿介は優しく、温かい、和雄に寄り添い、救ってくれた本当になくてはならない存在だった。
純子側からの見方をすると全く違ったものになってしまう。狂わないために走り続ける彼の思いと狂ったように走ってるという彼女の思い。
彼女は精神を病んでる彼に通常の夫の振る舞いを求める。洗濯物が乾いていたならしまっといてとか、スープ温めて飲んでとか。でも精神を病んでる人は普通のことができないのだ。自分のこともコントロールできないのに、人のことを考える余裕さえもないのだ。
そうやって、夫婦の距離が広がっていく。
その究極が妊娠が判明したという妻の横で喫煙しようとする夫。和雄も純子も慣れない土地でお互いに生きることにもがき続ける。
そこに走ってる和雄と自然と交わるように若者たち3人と出会う。まるで和雄の若かりし頃を彷彿させるような出で立ちの彰。
彼も慣れない転校先での生活にいじめに合いながらも、必死に生きていた。彰が海に飛び込んだのは死にたかったからじゃないと私は思っている。
俺は口先だけの人間じゃない、自分でやると言ったことはやるからみたいな強い意思、あといじめてたやつへの意地もあっただろうと思っている。
走り続けていても、子供が生まれたらちゃんと自分は父親になれるのかという不安。実父からの圧力。自分の病気は良くなっているのかという不安。近くでいつも支えてくれた研二がいなくなってしまう不安。
様々な不安と圧力に一人になると押しつぶされてODをしてしまうのだ。
本当に和雄はこの草の響き、原作者の佐藤奏志そのものだ。ラストのシーンで病院から抜け出し、走り始めた彼の笑みが頭から離れない。
純子は彼の元から離れてしまうのか、ただ里帰り出産をしただけじゃないのか。最後にキタキツネを見れた彼女の涙は何を意味していたのだろうか。
生まれてくる赤ちゃんが2人のかすがいになってくれたならと願うばかりだ。
普通に生きてるいるようで生きていない。
成年と少年のストーリーが交錯しながら進む。どちらので世界も生きにくさを感じる。普通に生きるって、当たり前に生きるって難しい。
ラストの裸足で草地を走る姿が印象的。
東出昌大という役者
東出くん、決して器用な役者ではないと思います。ともすれば「下手うま」な感じすらするのですが、要するにどこかしら掴んで離さない「味」が、演じるキャラクターに巧くハマるともうこの役は東出くん以外考えられないと思わせるのです。
その「味」を言語化するならば「得体の知れなさ」「得も言われぬ不穏さ」「奥に潜んだ狂気のようなもの」と言った感じで、今までも『寄生獣(14)』『散歩する侵略者(17)』『寝ても覚めても(18)』『スパイの妻 劇場版(20)』『BLUE ブルー(21)』などなど、いずれも「初めの印象を裏切る」や「不安定な様子」のキャラクターがキャスティングされることが多い印象があります。
今作の工藤和雄という役にも絶妙な感じで、むしろどこまでが役作りか判らなくなるくらい。和雄の妻である純子役の奈緒さんの「無言の表情演技」がまた秀逸だったこともあり、非常に居心地の悪い雰囲気がとても良かったです。
もう一方の高校生パートの方が比較してどうしても弱くなり、全体的には「もう一歩」と感じましたが、佐藤泰志原作に対する期待へのハードルが高かった分を差し引けば、それなりに評価できる作品だと思います。
狂ったように走ってるんじゃなくて、狂わないように走ってるんだよ。
原作ベースに、人物や設定に手を加えているが、基本的な空気感は損なっていなかった。とくに、主人公が結婚しているという変更は、映画的にいいアイデアだったようで、おかげで主人公の心の揺らぎや物語の起伏が生まれて、ただ走ってるだけの原作のような飽きが来なかった。
それに、世間での評判ほど僕は東出昌大は嫌いではないので、この映画は楽しみだった。いくらいい演技をしても話題にもならないのは気の毒だが、おかげで浮ついた役が回ってこずに、こういう地味な役をこなす。個人的に、それがすごくうれしい。この映画でも、自分自身の心を把握しきれずに不安で揺れ惑う主人公を好演している。走ることで僅かでも改善しようとする、か細い意志が、じわじわっと伝わってくる。
原作者佐藤泰志が書いてきたいくつもの小説には、たいてい決まって本人の影が色濃く刻まれていて、いつもどこか私小説の趣があるのだが、この話はとくに、"自律神経失調症で医師からランニング療法を課せられていた"という時点でご自身と被る。そのせいで、この話の結末を、佐藤本人の選択と同じ末路を選ぶのではないかという危惧が抜けきれずに観ることとなる。もしくは、原作のままだと、あるところでブチっと終わるので、そっちなのかとも思いながら。結局、観客があのラストをどう自分の中に落とし込むかは様々だろう。消化不良の人もいると思う。僕は、彼はこの先もずっと、周りの人と溶け込むこともできぬまま、淀んだ沼の深いところで、浮いたり沈んだりしているような日々を、ずっと走り続けていくのだろう、と思う。
上映後、初日監督挨拶。
佐藤泰志をよくわかっているんだろうなあ、という気配はあったが、ご自身の家族とこの映画をリンクさせるのはどうかとも思った。でも、僕は「映画は監督のもの」だと思っているので、まあいいか。
静かに滾る衝動
佐藤泰志原作の映画は結構見ている。決して面白いと手放しですすめることは出来ないんですが、内容やストーリー云々というより、作品全体を被っている雰囲気が好きなんです。かなりじめっとしています・・・だからこそ自分に合っちゃったり・・・
この作品の共感性は最たるものでした。無気力とか不安や恐怖、それを払うが如くのラン、そして果てしないその衝動─
色んなストーリーが重なり合い、それでいてすべてが微妙にすれ違っている・・・そのことが非情によく表現されているなぁと、見入りました。
ニコニコのニコ
自律神経失調症になり運動療法で走るのが日課となった男と寄り添う嫁、そして走る男と知り合ったスケボー少年達の話。
心のバランスを崩し東京で出会った嫁と共に出身地の函館に戻り働き始めるも、状況が悪化して病院にという状況から物語がスタート。
一方で札幌から引っ越してきたばかり、学校の同級生とはイマイチしっくり来ない少年が、不登校の少年とプールで知り合い…と二組の話を並行してみせていく。
徐々に良くなって行く主人公をみる物語か、寄り添う嫁さんをみる物語か。
スケボー高校生のそれは事故なのか故意なのか。そしてそれに触発されたかの主人公の行動は…主人公をみるとなにも物語が終わっておらず中間地点に戻っただけですよね?
嫁さんも、それは一時的なものかそうでないのか良く判らないし。
展開や空気感は良かったけれど、7合目で強制終了された様な感じがして、何が言いたいのかわからなかった。
普通に生活出来ている今の自分を褒めてあげたくなりました。
主人公と同じような病にかかり、かつ自分の存在を断ってしまった原作者。
私小説的な作品を映画化したのだろうか?
生きることの重苦しさ、息苦しさ、忌々しさがうまく表現されている佳作だと思います。
そこに在るが捉えられないモノ
まるで宇宙の謎のように、人の内面、心の奥底は深く計り知れない。この作品はそんな深く捉え難い世界を垣間見せてくれる。
佐藤泰志の作品はいつも弱者に目を向け、寄り添うかのように優しく見つめている。今回の弱者は自身の内側にその原因があり、それは佐藤本人が抱えた問題である。
主人公、周囲の人、そこで遭遇する人、それぞれの辛さや苦悩を浮き彫りにし寄り添う。同様の苦悩を抱える若者は別の道を歩むもう1人の自分なのだろう。
抱えた内面の苦悩、その周囲の葛藤、そんな中での幸せ、そしてその先への夢を感じさせてくれる。ここに映された辛く優しい世界は佐藤泰志という人の本質なのだろう。
最後はみな去っていった…
東出くん、未だにネット界隈では〝大根〟だの〝棒読み〟だのと、酷い罵詈雑言を浴びせられております…
確かに本作でも、決して絶賛されるような出来ではありませんが、そんなボロクソ言われる程でもないでしょうに…苦笑
しかしながら、東出くんの出来なんて問題にならない程に、シナリオやら演出やら色々破綻しております…
これって、原作あるんですよね?
原作者はこれ観てどう思うんだろう…
原作ファンはこれはアリなんだろうか?
私はいちいち作品にメッセージ性など求めてないし、全部が全部に白黒付けるべきなんて毛頭思っちゃいませんが、この監督さんは一体何を目的にこの作品を撮ったのでだろうか?
結局、何を言いたいのか、表現したかったのか理解出来ず…
心を病んでしまった主人公は、最後には妻や産まれてくる命、そして絆があるのか無いのか良く分からない友人も失い、狂気じみた笑顔を浮かべて走り去っていく…
んー、分からない…
疲れてるときは見ちゃだめなやつ
夜勤明けに観たからか草の響きを感じる前にわしのいびきが出そうで大変でした。すまない。小説の通り、主人公がただ心を病みただ走るだけなのですぐ眠くなるタイプの人は注意が必要です!エンタメ要素はないので風景とか仕草とか丁寧に観れたら少し面白いかも?
あと原作は観る前に読んでる方が良いかなと。
私はあの走ってるだけの短編をどう引き伸ばして映画に?と思って見た口ですが、映画オリジナルキャラの妻が正解だなと思いました。そして奈緒さん配役は大正解よ、ほんと。なんであんなに声が優しいの?好き。
原作者の佐藤泰志さん自身、自律神経失調症になり最後には自殺されている方なのですが、原作ではそのやらないとわからないほんとに絶妙な病んでる描写とランニング風景の繰り返し。生きづらさとか不安とか焦燥とかうわぁぁぁあってなるような内側を、うわぁぁぁあってならないように走って走って走って。そしてどんなに走ってもすぐに振り出しに戻ってしまいそうな恐怖。って、これ妻を足されなかったらかなり孤独な病み病み映画だったかもですね。。夫婦の会話によって、病をかかえた地味に嫌でリアルな生活がわかりやすくなってました。脚本とか相当難しかっただろうな。凄い。
東出さんは騒動以来久しぶりに観ましたね。不倫イメージつきすぎてて、ポスターとか記事で東出さんのキメ顔を見ると何かイラっとするタイプの私ですが、この映画はラスト以外ほぼ引きの絵でアップにならないので平気でした。私と同じように東出さんが苦手な方でも自然に観れると思いますw
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