「表現の自由「cinema de 憲法」」MINAMATA ミナマタ talkieさんの映画レビュー(感想・評価)
表現の自由「cinema de 憲法」
<映画のことば>
写真というものは、写す者の魂の一部も切り取るのだ。
時は高度成長期。急速な国民経済の伸長に伴う人口増加を背景に、食糧の増産は不可避の課題。狭い国土で効率よく農産物を栽培するための化学肥料の生産は国策だともいえたのでしょう。その「国策」の陰を暴こうとする一枚の写真―。
表現の自由は、常に「異端者のため」という不思議な権利です。時の権力に迎合する表現は、その保障に値しない―なぜなら、そのような表現が時の権力から弾圧されることは、あり得ないから。
表現の自由は、いつの世にも時の権力にとって都合の悪い表現のための保障でなければならない本質を、鋭く言い表したことばだと思います。
「cinema de 憲法」としても、優れた一本だったと思います。評論子は。
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