「DCワールドの語られなかった歴史・・・」ジャスティス・リーグ ザック・スナイダーカット ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
DCワールドの語られなかった歴史・・・
どちらかと言えば、今の自分はマーベル派ですが、ヒーローものは全般的に好きなんで、DCの映画もほぼみんな鑑賞してます。
先日、「ジャスティス・リーグ」(以下、「映画公開版」と表示する。)を見直したんですが、殆んど覚えてなくて新鮮な気持ちで楽しめたので、「ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット」(以下、「スナイダーカット」と表示する。)と見比べてみたくなっての鑑賞です。
ただ、今回の再見に関しては、関連作品を時系列に見直しながら、深く感じたいなって思いました。
「マン・オブ・スティール」、「バットマンvsスーパーマン」と、続けて見た後の「スナイダーカット」は、やはり違いますね。
特にこの「スナイダーカット」! 四時間の長丁場ですが、密度がメチャクチャ濃い。無駄なシーンが無いって感じ。
やっぱり映画館での公開だと2時間程度って縛りがあるので、泣く泣くカットした部分もあるだろうから「映画公開版」は、はしょりすぎの感があります。
今回の「スナイダーカット」で、より細かく描写されたことによって、それぞれの登場人物に感情移入出来たかな。魅力的なキャラにすっかり引き込まれちゃいました。
全然、四時間を長く感じなかった。
【ネタバレ】
さて、本編ですが、前半はヒーロー達の紹介って感じで、勧誘がメインです。
特にサイボーグの件は切ないですね。何故、「映画公開版」でカットされちゃったのか?
まぁ、ソロ作品で詳しく作るつもりだったかもしれないけど、あのボックスが絡んでるとなると、「映画公開版」に入れたほうが自然じゃなかったかな。
後半はスーパーマンの復活、そして、ステッペンウルフとの決戦って感じです。
ステッベンウルフは、「映画公開版」でも、かなり苦戦した後に、スーパーマンが復活したら、あっさりやられちゃったのを覚えてます。ただし、「スナイダーカット」では、更なる悪の存在も明確に語られているため、そんなに違和感ないやられっぷりだった。
四時間の長丁場の作品ということで、「映画公開版」でカットされた部分を加えただけの作品なのかと思ってたら、そればっかりじゃないようです。ガラリと雰囲気が変わって、全く別の作品でしたね。
「映画公開版」は結構、笑えるところもあったような気がしたんだけど、「スナイダーカット」にその雰囲気は無いかな。
内容がズッシリと詰まった濃いドラマが展開され、単なるヒーローものじゃないですね。
まぁ、自分的にはそっち系の作品も好きなんで、ドンピシャとハマった気がします。面白かった。
おまけシーンとは、ちょっと違うと思うけど、最後の夢落ちのエピローグが、メチャクチャ良い!ジョーカーとバットマンが「ダークナイト」ばりにピリピリした雰囲気を醸し出す言い争いをする。もうここだけでも、この作品の虜になりそうでした。
なんでも「スナイダーカット」には続編の構想があったそうで・・・ 雑誌で見たんですが、これがまた面白そう。
ロイスが死んでスーパーマンが闇落ちしたり、ワンダーウーマンとアクアマンが命を落としたり、フラッシュをタイム・トラベルさせて過去を変える作戦を取るとか・・・ ぜひ見たかったですね。
マーベルは、一つ一つの作品につながりを持たせて一つの大きなストーリーにして大成功をおさめたんだけど、DCでは二匹目のドジョウはうまくいかなかった気がする。とは言え、作品自体に魅力があることから、それぞれのソロ作品ではヒットを飛ばしている。不思議なもんだね。
「スナイダーカット」の続編はあり得ないだろうけど、「映画公開版」の続きも、もうできないのかな?