「これを待ってた!飛ぶとき」ジャスティス・リーグ ザック・スナイダーカット とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
これを待ってた!飛ぶとき
"THE AGE OF HEROES"
キャラクターの掘り下げと充実のアクション、これは大暗黒時代の始まり?新たなるヒーローの時代?スナイダーユニバースの総決算!血も流れる『300』で『ウォッチメン』で『エンジェル・ウォーズ』(?)、ユーモアに渋い選曲なベストアルバム的内容。最初の方の重厚感がすごい、軽く宗教的側面もあるアート映画。
ただ、スローモーションの多用など、いつも通りのバキバキに格好良さげで高まるビジュアルとこれが見たかったという気持ちに乗せられている内に、気づけばいつも通りになっている。そう、身も蓋もないことを言ってしまうと、話の大筋・枠や向かっていくところ自体は映画版と同じ(=つまり敵役はあの地味パッとしないで影は薄いけど案外つぶらな瞳のステッペンウルフ)なのに、おもしろさは確かにパワーアップしている。キャラクターなんかどうでもよくて、話の筋だけ分かればいい人からすると、無駄に尺が長くなっただけかもしれないが、パッと見た感じはそういう人はあまりいなさそうで何より。話が進むほど見たことある景色が広がっていく。俺があの日正義を分断した、仲間を集めて正したい。交通事故に、より強大な悪の駒。野蛮人はベルを鳴らさない、悪は消えず潜んでるから。地球で最もホットだ。パラデーモンが匂いを嗅ぎつけ、そばにいたものを連れ去ってきた。
6章 + エピローグ
4時間にも及び章立てられた本作、遂に見た!!!!!! 本当に見られる日が来るなんて信じられない?信じなさい。どのキャラクターの初登場シーンもしっかりと時間を割いているおかげで、印象的で格好良い。どのヒーローにもしっかりも愛着を覚えることで、作品としての満足度も高くなっている。(見る前から予想できたものではあるけど)ヒーローとしてだけでなく、しっかりと一人の人物として掘り下げられる。例えば、映画版では影の薄かったサイボーグも大活躍。これで、映画版で子供を亡くしたザック・スナイダーからジョス・ウェドンに交代しての再撮のときの劣悪な環境などあれこれでワーナー相手に噛みつき大荒れだったレイ・フィッシャーの心も少しは癒えただろうか。過去を塗り替え、未来を作って生きていく。
"SOMETHING DARKER"
色はもちろん黒で。青空の似合わない初期DCUをすっかりと見放してしまった観客の心も粉々から元通りに戻して侵略征服する、おもしろさの粒子。その塊。これを待っていた!ファンが望むものをしっかりと与えてくれる。
個人的に長い期待に見合っているか、それ以上のワクワクかはさておき、『マン・オブ・スティール(略してMOS?)』『バットマンVSスーパーマン(略してBVS←こっちの方が一般的か)』以上に、そして原点『ドーン・オブ・ザ・デッド』以来のNetflix映画ホラー『アーミー・オブ・ザ・デッド』より、満足できるであろう内容。待ちに待った監督のビジョンの映像化。映画版から引き続き、お家芸・伝家の宝刀(?)寝起きの悪いスーパーマンも見られる。やっぱりフラッシュを目で追いかけるところとかホラーだよな。闇からは何も取り戻せない、取り戻したら何かを失う。ホラーと言ったら、ジョー・モートンの科学者役は自ずと子供時代のトラウマ『ターミネーター2』のハァハァおじさんことダイソンを思い出す。そして今回もトラウマ級な……?大御所ケビン・コスナーにもしっかりと敬意を払っている。そうやって本編の章が進み、物語る残り時間が減っていく度に思う --- これは壮大なる序章に過ぎないのか!そして、それは本筋と決別していくマルチバース化(ex.『ザ・バットマン』『フラッシュポイント』)の中で無事に製作されるのだろうか?グリーン・ランタンとか、冒頭のMCUモロパクリみたいな人数おりすぎムービングロゴの他面々も実現するのか?分からないけどこれは楽しみが増えた、また高まってきた。
暗い空の下も悪くない?これを待ってた!アクション × キャラクター × スローモーション( × ユーモア)
FOR AUTUMN
反生命方程式
6-1-9-8-2
ウィルソン
マーシャン・マンハンター