「オチが納得いかん」そして、バトンは渡された プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
オチが納得いかん
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永野芽郁の幼少期と高校時代が同時並行的に進むが、時系列にすると、
芽郁の父・大森が石原と再婚後、急にブラジルで農園をするとか言い出す。
石原と芽郁がこれを拒否、共に日本に残って暮らすことに。
石原は子供が埋めない体だった(後に明かされる)ためもあってか、
芽郁のことを実子のように可愛がるが、いかんせん貧乏。
芽郁がピアノを習いたがったことをきっかけに大金持ち・市村と再婚。
それで豪邸で暮らすようになるが「ここは息が詰まる」と言って家出。
牧場に住み込みで働いてたとか言って、2か月後に帰って来る。
でもやっぱり息がつまるとか言って、東大卒の田中圭と結婚。
芽郁ともども田中のもとへ。でもまた家出して消息不明。
芽郁は田中に育てられ高校を卒業、恋人ができて結婚しようとする。
でも田中に反対され、自分の過去の親巡りを恋人と共に開始。
日本に帰って来た大森、市村らと会い、結婚する予定を報告。
そしてついに田中も結婚を認めたが、芽郁は石原にも伝えたかった。
ところがそこに石原病死の一報が入る。
市村は実は石原の消息を知ってた。実は石原は家出じゃなかったのだ。
元々病気持ちで、芽郁に看病させたり心配かけたりしたくなかった。
だから「奔放で消息を絶った親」を演じて去ったのだった。
だから芽郁の高校の卒業式も実は見に来てたらしい。
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うーん、どうなんやろ、これ・・・。
映画としてはまあまあ面白かった。でもオチがなあ・・・。
上記、石原が消息を絶った理由って意味不明過ぎやしないか?
娘に迷惑や心配をかけたくない心理は分かる、でも消息を絶つか?
親から捨てられたと思わせる方が可哀想じゃないのか?
それにそんだけ愛してる娘が、まだ中学生やというのに、
そう簡単に距離を置けるものなのか?到底そうは思えない。
無責任とかそういうことを責めようとは思わない。
ただ、そんなくだらん理由で、愛する者と交流を絶てるものなのか?
大体その後どう生きてたの?ずっと入院とかではなさそうなのやが。
やっぱりどう考えても奔放でいい加減な人間やったとしか思えない。
金がないのに服を買ったり、田中圭との約束をすっぽかすシーンもある。
そういういい加減な人間だった、でも愛情は深かった、で良くない?
何で最後、無駄にいい人にする必要あんの?って思ったわ。
ブラジルまで大森に同行しなかったのも、実は体が悪かったから・・・
それが後から市村が明かされるが、それって必要ある?
ただ行きたくなかった、でええやん。あれは大森が唐突過ぎたんやしw
石原はこれまで、賢くて正しい役なことが多かったと思うが、
今回はそうではなく、でも愛情はちゃんと持ってて裏表がない役やった。
こっちの方が人間的で、魅力的に見えたわ。