シン・仮面ライダーのレビュー・感想・評価
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やっちまったね、『庵野』さん
〔仮面ライダー〕は小学生の頃
リアルタイムで見ていた世代。
とは言え、そこは田舎のこと
首都圏のように土曜の19:30~ではなく
日曜の朝10:00~の、しかもかなり日にちが遅れてからの放送。
ため、初回が丁度、小学校の運動会にぶち当たり、
全校生徒の誰もが(除く、病欠者)
第一話の〔怪奇蜘蛛男〕を見ていないとの
殆ど笑い話。
当然、
新聞やテレビ等でも取り上げられた
「仮面ライダースナック」にまつわる騒動も
良く記憶している。
なんでこんな
やくたいもないことをつらつらと書き連ねているかと言えば、
本作に対しては述べることが殆ど無いような状態。
正直、『庵野』さん、失速してしまったなぁ、と。
〔シン・ゴジラ〕〔シン・ウルトラマン〕の系譜上に在るものだと
てっきり思っていたのに。
いや勿論、古いお話に
最新の科学を取り入れ、リブートするとの姿勢は共通。
が、会話を始めとするギャグはダダ滑り、
唐突感もあり、何故入れたのかすら判然とせず。
トンネル内でのバイクでのチェイスシーンは
〔トロン(1982年)〕で観たかのよう。
パイプラインをぴょんぴょんと
蚤のように飛び跳ねる場面に至っては
〔スパイダーマン〕もかくやで
既視感がありまくり。
目新しさがまるっきり無い。
格闘シーンのカット割りはぎくしゃくでチープだし。
一方で、役者たちの棒読みに近い科白は
捻じれた方向性の原作リスペクトとは評価。
「立花」「滝」等の名前の転用、
バックミラーの形が古い乗用車車の使用、
闘いの場所がダムや荒野等、は
同様の思惑か。
『石森』作品へのオマージュとしては
〔ロボット刑事K〕を出演させてみたりと
それなりに感じはする。
とは言え、構成そのものがかなり陳腐なので、
さほどの補強にはなっていないのが残念。
ざくっと纏めてしまうと、
ザ・昭和の残滓を拾い上げ、新たな要素を付加し紡いだものの、
『石森章太郎』のダークな世界観の再現には押し潰されてしまった帰結とみる。
正義のりこうと併せた、全体を貫くテーマも
どうにも浅薄。
不完全な「良心回路」のせいで
善・悪の狭間で苦悩する〔人造人間キカイダー〕、
「ブラックゴースト」に囚われ(やはり)改造されてしまう
〔サイボーグ009〕と、『石森』作品には近似の設定が多々。
自分に力を与えや者への反逆や
主人公(たち)の孤独な闘いと葛藤。
それだけをきちんと引き継ぐだけでも
十分に面白い作品になったと思うのだが。
世界観と閉塞感
そういえば子供の頃は悪役の存在意義なんて考えもしなかったな、と耽りながら鑑賞してました。
仮面ライダーがどのようにうまれたのか?敵の目的は?味方の目的は?という庵野さん的世界観はゴジラ、ウルトラマンと同じ流れです
一方、ちょっとだけネタバレなのですが
一般人との絡みがほぼゼロなのです
そのためいわゆる内輪揉めに終始するような閉塞感があり、好き嫌いが別れるところになりそうです。
序盤のCGなどはあえて昔風のぎこちない動きを表現しているように見えるのも仮面ライダーの世界らしいと感じるか違和感になるか別れるかもですね。
主人公がやや棒読みに聞こえますがだんだんキャラとして馴染んできます。
キャストも豪華で面白いシーンもあるので興味がある方なら観て損はないと思います。
子供の頃の思い出が蘇る
自分はBLACK世代で、初代ライダーの内容とかストーリーはあまり知らない。それもあるからストーリーを新鮮な気持ちで楽しめました。
庵野監督のこだわりの特撮と最新さを交えたこだわりが感じられて、好き好みはハッキリする作品です。監督が好きな人は楽しめて、ニヤリとする部分あるけど、純粋なライダーファンは違うかも?て思いそう。
シンシリーズは作っていって欲しいですね。
懐かしさ+
子供時代に夢中になって見ていた仮面ライダーなので、とても懐かしい+新しい要素が入っていて楽しめました。一番の新しい要素は、血がドバドバ出てることでしょうか?スピード感も増し増しでしたね。最後が人情話的に終わってしまったので、それが少し残念でした。庵野監督の「シン」シリーズの常連役者さんが沢山出てます。そうだ、「K」は「ドクター刑事K」ですよね。
仮面ライダー旧1号のファンへ
仮面ライダー旧1号の現代のファンへのプレゼントのような映画でした。緑川ルリ子と本郷の関係、なぜ2号が現れたのか?ショッカー首領の正体は?昭和の時にはあやふやだったところが見事に描かれていました。やはり庵野秀明監督は職人気質なんだと思います。とてもライダー愛に溢れた映画でした。ありがとうございました。
別作品として…
設定や世界観を再構築している作品なので、原作とも違うしテレビシリーズとも違う作品だから、当然新たな仮面ライダー(別作品)として観るのが前提の作品だと思う。
その上での好き嫌いや賛否はあると思うけど、個人的には良かったし面白かった!
カッケー!これを毎週観たい。
子供の頃に感じていたいわゆる子供騙し部分に対して、設定と説明を加えてくれて大助かり。
シン・ウルトラマンの時も同様で助かりました。
設定が整理されていたので、すんなり没入できました。久々に時間を忘れて楽しめた映画になりました。
オマージュであろう特徴的なセリフ回し、言葉のチョイスも、没入して、積極的に思考停止して楽しんでいた私にとって、この状況でそう言うことを言う人なのだろうと、スルーしそうになってしまった。
1つ、わがままを言わせてもらうと。
「これを毎週観たい。」
想定外の展開だったけど面白かったです
いい意味で思ってた感じの映画ではなかったですが、面白かったです。
あと、2人の仮面ライダーは若者仮面ライダーとは違う良さがありました。
賛否両論にショック……
シン仮面ライダーの世界観とは、改造人間の開発と運用実験による疫病対策だった。
だから一般人の絡まない閉じられたセカイ系での物語になった。
果たしてそれは疫病に耐えられる改造人間の社会構築か、はたまたノアの箱舟計画としての地球脱出か。
人類の半数が死滅した世界での社会実験。そこで叛乱が起きたというお話。
そのように捉えられるから面白く観てました。
政府と謎のロボットKに観測されている閉じられた世界で起きた対立。例えばイチローのようなバグと緑川の叛乱……そのバグとしての脅威をどう始末していくかが、ずっと繰り返し訓練されている。実際にはショッカーも叛乱組織もないのかもしれない。
そんな中で、自立した仮面ライダーという存在が現れた。脅威というよりユニークな存在である。友情をはぐくみ戦い続ける事を誓う自由な戦士の登場に、政府の男たちは目を細め、行く末を見守ろうとしたところで物語は終わる……。
これが隠されていたプロットだと妄想して、独り楽しんでます。
何だか後半の庵野監督の作家性が、観客を置いてけぼりにしたとか言われてますが、そもそもエヴァンゲリオンやアニメのセカイ系で見慣れた展開なのに今さら付いていけないとか、あり得ない。
この否定的な意見があふれるのは、ジョーカーのときと似たような感覚。
ダークナイトのような悪役としてわかりやすい空想キャラクターを求めていたのに、現実に近いリアルキャラクターが出てきて拒絶反応であふれたときの状況を思い返すほど。
そのフィクションの世界観や設定は、自分が把握できないと楽しめないものなのか?
謎は謎のままとして、余白を楽しむ余裕はないのか?
描かれなかったところを自分の想像力で埋められないのだろうか?
シン仮面ライダーは充分にエンタメしていたし、ライダーやサイクロンのカッコ良さもあり、そしてバットマンのような孤高のヒーロー感もあった。
独りでありながら独りではない、友情を得て、共に旅立つライダーの去る姿は、日本の孤高なヒーローとして認められても良いのではないか……。
思い入れでしかないと言われればそれまでかもしれないが、しかし映画は観客個人の思い入れがないと心の歴史には残らないのも、また確かなのだ……。
緻密な編集と絵作り×昭和特撮のおとぼけ
はて、何が賛否両論なのかさっぱり。
そんな真顔で腕組んで向き合うような作品じゃない。楽しくて、熱くて、とぼけてて。キャッキャしながら見る映画です。
編集と構成の見事さは、さすがの庵野秀明。キレキレなカット割りに、印象強い絵作りと音楽。テンポよく進むストーリー。印象的な風景が多すぎてたまに絵葉書に見えたりもしますがw、にしても寄りも引きもレイアウトがよくて美しい。人物を真ん中に置く、堂々たる絵作りなども感嘆ですね。無二の個性を感じます。
昭和のヒーロー特撮らしいどこか間の抜けた感じも、作品全体をとてもチャーミングに仕上げてます。この辺はそもそも社会派の作品を原点とする『シン・ゴジラ』とは違う感じですね。根っこがエンタメ。
昔の特撮を見た時の「フフフ」な感じが、ちゃんと残ってます。けれど映画としての完成度がしっかりしてるから、作品がグダッとしない。技術があるから許される遊び。
池松壮亮のヒーロー然とした演技はたまに笑えたりしますが、それはそれでよし。その他役者陣の芝居も、ちゃんと演技方針が当てられているのがわかる。中でも柄本佑の芝居が見事。森山未來も相変わらず素晴らしいですが、今回は柄本佑が特筆すべき存在感でした。
興奮して、ニヤニヤ笑えて、熱くなれる。
個人的には仮面ライダーが表情で語る、細やかな芝居が面白かった。まぁ表情変わんないんすけどね。
庵野秀明が間違いないことを再確認できました。
想像より度直球に仮面ライダーでした。
世界設定などには、一応納得できる設定が追加されていますが、ストレートに仮面ライダーでした。美術や撮影チームなども全面協力なのでしょうか?期待を裏切ることなく仮面ライダーです。
基本的に映画としての面白さはありますが、熱心なファンでない限りはおすすめしません。
庵野監督の悲しみを忘れると怪人、悲しみを乗り越えるとヒーローの定義は面白いと思いました。
正直なところ完成度は低い。原作愛は0
ストーリーは物足りない。どこが盛り上がるシーンなのか一切わからず仕舞い。
映像面では、昭和レトロ感を出そうとしているのかもしれないが、かえって違和感を感じた。
見せ場のアクション面では、全てにおいて迫力に欠ける。
映画とは関係ないかもしれないが鑑賞回数に応じ特典を配布する売り方はやめて欲しい。
映画の価値が下がる。
ちょっと違和感がありますね
やっぱり仮面ライダーと言えば 変身シーンだよね 仮面を脱いだり付けたり素顔になるのは、違和感が あと首元が出てるし 内容も難しい用語でなかなか入らなかった 特撮ではなく ヒューマンドラマですね
シンウルトラ+キューティーハニーかな
最初の特報からしてけっこうやっちゃってる感がしたのでキューティーハニーふたたびかと思っていたのだけど、そんなことはなかった。それが仮面ライダーのダンディズムなのかもしれない。ゴジラがもともと長編映画フォーマットなのに比べると30分ものなので構成はウルトラマンに近い。数体の敵を次から次へやっつけながら、博士ファミリーの物語に集約。個人的にはショッカーという組織がファミリーサイズなのがスケール感として、、ってくらいで戦闘に次ぐ戦闘は悪くはない。やっぱりアクションのアイデア、サービス精神というのは見事なものだと思いながら、やっぱりひょっとしてこれアニメでやったほうがクオリティは高かったのかもとは思ってしまう。動画のクオリティに比べ、アングル重視で画質にあまり興味ないのもそう思わせる要素なのかも。日本人のスタイルとコスチュームとアクションはアニメのコンテではどうにもならないものがある。ただ、それすらも初期の仮面ライダーオマージュと考えるとまあありなのか、と。
しかし俳優陣が豪華だった。浜辺美波は庵野キャラにはピッタリだった。池松の70年代ダークヒーローっぷりもよく、柄本佑の2号もバランスとしてよかった。
俳優陣の演技…声がいい‼︎
仮面ライダーは平成ライダーしか知らないのですが、そんな無知な自分が見ても原作へのリスペクトを感じるつくりであり、CGの安っぽさや早すぎる展開も、
俳優陣の演技と、いい声でカバーされていました。
なんか、みんな声がよかったです。
顔が隠れたオーグたちの声が、誰なのか…鑑賞後に答え合わせをして驚きました。
いい声だった…短い時間の登場でもインパクトありました。クモ先輩呼び‼︎
シン・ゴジラに出演した竹野内豊、シン・ウルトラマンに出演した斎藤工が出演したのも、シンシリーズ3作の集大成らしくエモい演出でよかった。
シン・ゴジラとシン・ウルトラマンは、庵野監督お得意の軍隊、軍兵器、軍用語炸裂、秘密組織、組織間の軋轢、お国事情的な話…がでてきましたが、仮面ライダーには基本なく。
庵野監督の作品を見慣れていると、これまでとは違うなとも感じます。国家vs敵という構図ではなく、個人の葛藤に、視点が置かれている。スケール感はシン・ゴジラやシン・ウルトラマンほど壮大ではありませんが、その分、俳優個々の演技が際立ってました。
可憐な女の子のイメージがある浜辺美波ちゃんのシリアスな演技も見ものです。
池松壮亮くん演じるどこか素朴さのある本郷、対してちょっと軽い雰囲気の柄本さん演じる一文字、いい塩梅でした。一文字の登場時間って後半30〜40分程度?だと思うのですが、そんな短い登場時間のなかで本郷と一文字の絆が感じれました。
仮面ライダー、仮面ライダー2号、ほぼ初見ですが、楽しかったし、最後は泣きました。賛否両論あるなかですが、私はよかったと思います。
なにより、ライダーキックかっこいい‼︎
それ全部「わざと」です
思ったよりずっと好きなタイプの作品でした。
映像もセリフもストーリーも全部がメタ視点から発せられていると思いました。
「仮面ライダー」の原作なりテレビシリーズなりのメッセージ性が、現代ではもはやストレートに伝わることはないことを完全に理解した……いや、それを諦めたところから始まっている作品という感じがするからです。
みなさん、それ、全部わざとなんですよ。私はそう思います。
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