「人間臭いヒーロー映画」シン・仮面ライダー keytonさんの映画レビュー(感想・評価)
人間臭いヒーロー映画
『シン・ゴジラ』、『シン・ウルトラマン』を経て最終章である今作。公開日より少し時間がたった後、ネットでは賛否分かれる評価だったので若干不安でした。なるほど、確かに賛否分かれる作品だと感じました。
『シン・ゴジラ』から今作にかけて人物関係が少なくなっていき、よりキャラクターの個人的な意思や理念が重視されている内容でした。『シン・ゴジラ』は組織的活動、『シン・ウルトラマン』はチーム活動、そして今作は個人的活動が色濃く描写されていました。
本郷・緑川・一文字の三人が中心となっていて、これまでとはスケールは小さいですが、庵野さんが描く「孤独なヒーロー描写」を表現していて、孤独を肯定してくれる印象を持てる内容でした。
愛や憎しみ・無力感・支配欲など人間が持っている感情的な部分が、『仮面ライダー』を通じて庵野さんなりに表現がされているのも面白かったです。「庵野さんってどんな人?」と思っている人はこの疑問を解消してくれる映画です。
しかし、特撮や庵野さんに興味のない人は楽しめないと思います。好奇心で観賞するのであれば、実写シンシリーズを鑑賞済みの上で映画館に行くと楽しめます。
コメントする