「俺はライダーが好きだ!」シン・仮面ライダー たけ(c)さんの映画レビュー(感想・評価)
俺はライダーが好きだ!
砂浜、雪だるまの横に、お茶の間のブラウン管とダブルライダーで。
家族写真のアルバムに幼少時の僕はいつも仮面ライダーの変身ポーズで立っている。
憧れの延長にバイクも乗った、おじさんになった今でもニチアサ見たりしてる。
正義の正しさと、バイクのかっこよさはライダーから学んだと思う、昔、彼女に語って何度もイヤな顔された。
言おう、僕は仮面ライダーが好きだ、一番好きなヒーローは仮面ライダーだ!
言おう、だからこそ言おう。
今回の庵野版は失敗作だ、つまんなかったぞ金返せ!
シンゴジラ、シンウルトラマンと、事態や事象に翻弄、対応する人類を描くのはとても面白かった、群像の中に異端を描くのが庵野作品の魅力だった。
つまりは、ヲタクが輝く瞬間、それを人間と描くワンシーンにシビれたのですよ、こんなの庵野しか描けない!!
ですが今回どうでしょう、ライダースーツ、改造人間、秘密組織、原作設定のディテールこそ拘ったものの、人間ドラマ、人を描くってトコはあまりに稚拙だったと思います、簡単に言うと脚本が客バカにし過ぎ!
何で登場人物は思ってる事全部セリフにするんだ!?
何で登場人物はすぐ解説したがるんだ!?
コレって映像の放棄、絵の力を信じて無いって事じゃ無い? あなたアニメ作ってましたよね?
ごめん、悪い意味でニチアサぽかった、通年のライダー映画っぽい安い出来だった。
庵野監督に人間ドラマ描かせるとか、相性悪かったんだと思う。
ヲタクの悪い所出ちゃったな、せっかくライダーやるならアレやろう!コレもやろう!石ノ森だからコレも入れちゃえ!!って先走って、映画で有る事を忘れちゃって締め切り来ちゃったかな。
人の気持ちが判らないからこそ人で居たい、と言った本郷は庵野自身だと思う。
こんな映画になって残念だったかな。だから最後、本郷は消えちゃったのかな、次に意志を託したのかな・・?
そこは庵野も解っての泡と消した誠意なのかな。