「名作になりえたのに。」劇場版 呪術廻戦 0 ましゅさんの映画レビュー(感想・評価)
名作になりえたのに。
呪術廻戦は、アニメ鑑賞済み、ジャンプ本誌コミックも欠かさず買うほどの大ファンです。こんなにはまった作品なかなかないです。
この映画も公開決定からとても楽しみにしてました!
いざ公開日当日。
鑑賞前と鑑賞後の私のテンションは180度違ったものになってました。
え、なにこれ…?
いや、面白かった。面白かったんだけどなんかもやる。
まず見せ場とするべき箇所がサラッと描かれていたのが…。
乙骨の純愛宣言
里香ちゃんへのキスシーン
夏油との戦い
なんかどれもチープ。
純愛だよ、と言うところは原作では見事にハートを奪われた最高の一コマでしたが、映画では…え?って思うくらいサラッとしてて。あと横顔で言われても視聴者の心には響かないよ、乙骨君。
なぜか里香ちゃんへのキスの瞬間だけ暗転しましたが、描いてもよかったのでは?それ描くだけでPG上がりますか?…暗転した直後にテンションMAXな里香ちゃんがでてきてちょっと吹きました。もうちょっとコマを足してほしい。
あとすごく残念だったのが、夏油のうずまき。
5千弱と特級呪霊をひとまとめにして発動するならもっとおどろおどろしくあるべきでは?
…正直、排水溝に吸い込まれる泥水に見えました。
また、ただでさえ緊迫感が感じられない描写に、京都での戦いやナナミンや冥冥の大活躍など気を紛らわすシーンを挟み込んできて、よりだるい展開に。(元気なお姿を拝見できて良かったなとちょっと胸が熱くなりましたが…これはじゅじゅさんぽでやってくれ
アニメでは五条vs漏瑚戦の静と動の描き方、虎杖と野薔薇の黒閃発動の音楽に合わせての躍動感、どれも開いた口が塞がらないほどの表現力でした。でも、今回の映画にそれはなく。
制作資金はアニメのヒットを考えると十分にあったのではないでしょうか?今回大御所が結構キャスティングされてるので、ギャラも高かったのではないかと思います。(とくにラルゥの速水さん…一言しかしゃべってねぇ。)
京都校やナナミンなど、本編には出なかった人たちのキャスティングは最低限に控えて作画にもっと注力した方が良かったのでは。
原作が良かっただけに、映画の演出の低さにただただ残念です。かけるべき金と時間と労力を他に持ってかれてしまった(恐らく)故の、残念な仕上がりになってしまったなぁ…というのが、この映画の感想の総括です。
呪術の2期アニメは期待してます。
MAPPAは神なはずなので。(残響のテロルを制作された時から陰ながら応援してます)