エンドロールのつづきのレビュー・感想・評価
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少年(監督)の映画への憧れが伝わってくる作品
まず・・・。
お母さんが作る料理が美味そう!!!
愛情たっぷりお弁当。そりゃ、タダ鑑賞と取引できまっせ!僕もいただきたーーーい!
料理の過程を見せてくれるのですが・・・空腹で見ると絶対にお腹鳴りますよww
さて、本作。
監督自身の映画愛がそのまんま形になったような印象を持ちました。とにかく全編キラッキラしてるのです。
☆七色キラキラ☆
きっと主人公の少年を通して監督自身の映画、過去の作品へのリスペクト、映画界への夢、期待などなどマルっと含んだワクワクする明日を描いているのではないでしょうか?ラスト、フィルムが形を変えて人々を豊かにする・・なんて描写も監督の映画愛を感じちゃいますね。
本作のキーワードは「光」なんじゃないかなぁ?って思います。
作中、光を使った印象的なシーンが数多く出てきます。光があるから映し出される色と景色。
「光を捕まえにいく」・・・素敵なセリフだったなぁ。映像って光がなければ見れないんですよね。ガラスの破片も光がなければ綺麗には見えない。未来が決まっているようなあの土地で心奪われた「映画」を作り出す「光」はサマイにとっての「夢」であり「未来」だったのかもしれないです。光が平凡な日常に色をつけてくれたってところでしょうか?その色は(映画も含めて)人々の心を豊かにする。そんな魔法のようなものに心奪われていくサマイを愛しく感じて仕方ない作品です。
そして彼を見守る家族、友達との温かいストレートなストーリーはすっと心に入ってきて爽やかな気持ちにさせてくれます。サマイのキラキラした熱情を映画館で楽しんで、さらに映画が好きになってしまいました。
ゆったり社会派
バラモン階級の生まれなのに兄弟に騙されて駅でチャイを売りをしているお父さん。
映画が大好きで、学校をさぼり映画館に行き、映写機のお兄さんをママンの弁当で取引(買収)し、フィルムを盗み、それがバレると友達を庇って刑務所?に行き、また懲りずに盗み溜めたフィルムで映画上映の再現をみんなで頑張る。
ママンは終始美しいし応援してくれるけど、パパは階級に囚われている。
今のインドは2つの階級しかない、英語ができるかできないか、だっていうのが衝撃的だった。
ゆっくり進むのでちょい眠くなるけど、最後のパパの決断に涙よ…,
ニュー・シネマ・パラダイスのインド版と思いきや…
全く違いますね。
むしろ、違っていてホッとしました。
これ、実話なんですよね。
凄いですよね。
今後のパン・ナリン作品に注目します。
親の反対を押し切ってでも、好きなことを貫き通す
どんなにお腹が空いても、好きなことに没頭する
どんな困難にも諦めずに好きなことだけに集中する
昔、林修先生が「好きなことを仕事にするのは、とてもリスクがあるから、出来ることを仕事にしなさい。好きなことを仕事にして成功しているのは、ほんの僅かか人たちだけだ」と。
ビートたけしさんも同じことを数十年前に言っていました。
だからこそ、男の憧れの物語なのです。
また、成功者と脱落者の違いを、主人公のサマイとその父を比べて分かりやすく描いていると思いきや、最後のシーンで父のサマイに対する愛情は、これも心豊かな生き方なんだろうと、ついウルっと来てしまいました。
インド映画は、好き嫌いが分かれますが、この作品はいわゆる「歌と踊りのインド映画」ではなく、映画好きはもちろん、多くの人が感動すると思います。
サマイの演技が上手い、そしてサマイが可愛い。
出てくる子供たちがみんな可愛い。
サマイのお母さんが、綺麗で優しくて、そして料理が上手で。
今日の夜はインド料理屋さんに行くことにしました(^^)
ニューシネマパラダイスを思い浮かべて…
いいポスターだね。
予告観て持った期待以上のものはなかったな。
悪くはないけど ちょっと無理があるディテールが多々あって。
何かに夢中になったあの頃を追体験
映写技師がフィルムを扱うときの手仕事と母親が弁当を作るときの手作業の暖かみが、後半の工場の無機質さと対比となり、より一層心の通ったものに感じさせる。
映写技師との交流、少年らのエピソードなど色々ちりばめられているのだが、編集が散漫なイメージは拭えない。
映画館に通っていたのはサマイだけだったのに、いつのまにか仲間も巻き込んでいて、その過程がみえにくい。
GALAXY座が閉館したのかと思いきや少年等が盗んだフィルムは別の映画館に配給される物だったし、父親のチャイ屋も立ち退き宣告されたが、まだ先のことであるのか、ラストまで営業している。
宝物が壊され別の物に変貌していく過程は少年の心に深い傷となる大事なエピソードだが、フィルムが腕輪となる場面が少し長いかな。それだったら仲間がGALAXY座にペンキを塗る場面などもう少し丁寧に描いて欲しかった。あそこはGALAXY座のリニューアル断念直後に挿入すればちょうど良かったのでは。
サマイが魅入られる光の描写、コノハズクやリスやライオン(生息してるの?)などインドの自然の美しさと対比して、カーストの格差と差別の闇も垣間見える。
今まではカーストが格差を生んでいたが、現代では英語が話せるのかどうかが格差を生むという現状も伝わった。
またインドの映画の役割が、宗教のプロパガンダのようなものが主流だったこともよくわかった。なるほど、踊りが多いのは盆踊りや祭りを映像化しているようなものと思えばいいのか。
監督がインタビューで語っていたが、現代は与えられるものが多すぎる。無からこそら、創造力がうまれるのでは、と。好きという情熱が、無から創造を生む。サマイを通して、忘れかけていた子供の時のキラキラを思い出させてくれました。ラストは泣ける。
ボーイ・ミーツ・ムービー 芸術的な演出に引き込まれる
インドの貧しい家庭に生まれた少年は、学校に通いながら父親のチャイ売りを手伝う。
少年はある日「これきりだ」と一言付け加えられながら、家族で映画を観に行った。
映写機から伸びる光、映画を運ぶその光に少年は心を一瞬にして奪われる。
映写機の光に囚われた少年の心情は、言葉ではなく芸術的なカットで描かれているのがぐっとくる。
どことなく『ニュー・シネマ・パラダイス』に似た感じがするが、
この映画では親子関係や貧困についても、細かに描写されている。
暖かい暮らしの中にいる私から見たら、虐待や犯罪など完全にアウトな要素もたくさんあるんだけど、
社会の発展から取り残されたインドの貧しい地域では、当たり前で許容範囲の現実なんだと思うと、
改めて貧困問題について考えさせられる。
辛さがにじむ社会問題の部分はさておき、境遇は全く異なるのになぜか少年に共感を覚える。
それはきっと私たちの記憶の中にもこの少年のように映画に心を奪われた瞬間の煌めきが残っているからだと思う。
あぁ、映画好きになって良かった…
そう思わせてくれる素敵な作品だった。
インド映画なの?!素晴らし過ぎる!!
誰かの親だったら尚更、もうエンディングでは涙間違いなし!
サマイ君の名前の由来…忘れないわ
お母さんのインド料理美味しそうなのも忘れないわ
そして周りの皆んなの応援してくれる顔も忘れない
夢や希望も…。
見てよかった🎶
素晴らしい映画!
23-010
少年時代の夢と希望は仲間と共に実現できるのかも。多少❓かなり❓無茶な事でも子供の衝動は抑えられない。
時に現実を知って、大人になるのかもしれないが、本当になりたいものへの衝動は古い慣習をも超えるのかも。
“発て、そして学べ”
「今、万感の想いを込めて汽笛が鳴る」…訳ではありませんが、映画を愛する少年が映画監督を目指して故郷を旅立つまでのお話です。
映画サイトの作品紹介を見て気になった作品。
RRRを観てから、インド映画への関心が増した気が
(少しだけ)するので、鑑賞です。
舞台はインドの田舎町。鉄道が通り、駅がある。
駅の構内でチャイ売りの手伝いをする少年が主人公。
少年の名は=サマイ。 9才。
映画を観るのが大好き。 …なのだが
父親が 「映画は低俗なモノ」 であり
バラモン階級の自分たちが見るものではない という…。
カーリー女神の映画だけは特別 …と
家族4人で映画を観に来たサマイ一家。
やはり楽しいし、ワクワクする。
映画って、素晴らしい。 ブラボー
と、次の日以降もサマイは映画を見たくて
学校をサボり映画館にやってくる。
お金が無くなると、こっそり劇場内に
忍び込んで観ていたのだが …追い出される。 ぽいっ
追い出されて凹んでいたサマイに、一人の男が声をかける。
食欲の無いサマイが自分の弁当を分けてあげると
「ついてこい」
その男は映写技士。 着いた先は、劇場の映写室。 わぉ
「そこの窓から観られるぞ」
母親の手作り弁当と引き換えに
映写室に入れてもらう交渉成立。
こうして毎日映画館(の映写室)に通うサマイ。
映画を作りたい 最初はそう思い
マッチ箱の絵柄を並べてはストーリーを作り
それを友人たちに語っていたサマイ。
映画を作るのは、難しい… けれど
フィルムや映写機を見せてもらっているうちに
映画を映すのならできるかも
と思うようになるサマイなのだが…。
と、こんな感じに、サマイ少年の
映画に向き合う姿が描かれていくのですが
時には映画フィルムを切って一コマくすねたり …おーい
新作映画のフィルムを荷物室から盗み出したり …まてまて
ちょいと犯罪行為にも手を染めながら
学校仲間と一緒に映画の上映ができる場所や装置を
手作りし始めるサマイと仲間たち。
はたして無事に映画は上映できるのか(映せるのか)
と、いうお話です。
◇
この作品、この作品のカントクの
自伝的なお話がベースらしいのですが
今から何年前の話なのだろう と思いながら観ました。
日本なら昭和の40年代~50年代の雰囲気。
シネコンのできる前、地方の映画館ならば
こんな感じだったかもしれませんね (…遠い目)
その後
サマイの通い詰めた映画館にも変化の波。
最新式の映写システムが導入され
映写技士のオジさんはクビになってしまいます。 あれー
更に、鉄道に広軌の線路が引かれることになり
この駅も通過駅になってしまうため、サマイの父も
チャイ売りの免許が更新されなくなってしまう… あれー
そんな中で開かれた、サマイの「自主上映会(?)」
母親や妹、友人たちや女子の子供たちが
手作りの音響効果( ! )を入れながら映画を楽しむ姿。
それを見た父親が、息子のしたい事(=映画作り)の道へと
進ませようと密かに心に決める。
そしてエンディング。
少年には、旅立ちの時が。
※「14分後の急行に乗れ」 にはびっくり @_@
心の準備も何もあったもんじゃないですよ >お父さん
ともあれ、駅でみんなが見送るシーンには
じーんと来るモノがありました。
主人公のその後は一切描かれておらず
どうやって映画監督になったのかは不明 です。
ですが、この作品の監督を勤めたということは
一つの結果を出したということなのでしょうね たぶん。
◇あれこれ
登場人物が良い感じ
サマイ。 美形の少年。居るだけでも画になります。
母親。 美人さんです。 作ってくれるお弁当が美味しそう。
友人達。 親から何か言われても、結局つるんでいます。
映写技士。 サマイの最大の協力者。再就職できて良かった。
あと、父。 結局サマイが夢を叶えられるようにしてくれました。
ライオンさん。 草むらで集会(?)中の姿がなんとも可愛い。
※ インドにライオンって普通にいるのでしょうか…。
数頭のライオンと、6名の子供たちが互いの様子を
伺いあうような絵面が何ともシュールな可笑しさ。
作品のタイトル
原題 「 Last Film Show 」
邦題 「 エンドロールのつづき」
少年の旅立ちの物語のタイトルとしては
邦題のほうが良い印象を受けました。 (珍しく …あっ)
未来へと続いていくイメージを、より強く感じます。
◇最後に
この作品、「光」と「構図」が上手いなぁという印象で
観ていて「美しい」と感じる作品でした。
次の作品があれば、観てみたいです。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
ブレないインド映画のお手本のような
サマイとサマイを取り巻く人々の関わりが、短い言葉や演技や情景で、丁寧に描かれてる。
映画大国のインドでなかで、映画がどのように浸透しているのか。
そこには、驚きの仕組みがあったり。
サマリを通して見えたものは、映画を観ている人にも同じような感情を投げかけていて、自分もサマリと同じようにキラキラした眼差しになっているような気がした。
インド映画って、あり得ない設定だったり、突拍子もないところもあるのだけれど、人物の描写にブレがない。
そこがインド映画に引き込まれる、一つの要素なんじゃないかなと思う。
この映画は、まさに人物像がブレないとこに、魅力があるように感じた。
さらにさらに、インド映画大好き!!
探究心から周りを巻き込む
初めての映画館での映画鑑賞から映画を作りたいと思ったサマイ。今まで触れて来なかった分なにか特別なワクワクがあったのかもしれません。夢に向かう探究心が友達を巻き込み、地域を巻き込みました。一度仕事で失敗された父はどのように今後を進めればいいのかと息子サマイをどのように教育し応援してあげればいいかが分からなかったです。時代の変化で映写機からデジタル化になり、フィルムと映写機は他の製品になった。勉強の大切さを知るサマイとその背中を押すことができた父。サマイの行動が周りを巻き込んでいく映画です。学校の先生の教育方針と言葉熱かったな。父のチャイと母の料理のコラボレーションで大繁盛かもしれないですね。
勅使河原小津黒澤
鑑賞前に恵方巻を食べてしまい、案の定、睡魔と戦いながらの鑑賞
どうやら映画好きの少年が映画館に通う話らしい
父親は映画嫌いらしく、しばしば主人公は体罰をされているようだ
インドや中東の映画にありがちな、奥さんがエライ美人なのに旦那がビミョー問題も(価値観は様々なので)
エンディングは誰が観ても泣ける
主人公の表情が素晴らしい
美しい映像と少年の夢と冒険に感動。その一方で…
映画に魅せられた9歳の少年。光を捕まえたい学びたい、と映画を光と捉えるのが面白く、光と色彩が本当に美しい作品だった。映画が大好きという気持ちを再認識させてもらえた。映写師ファザルとの年齢を超えた友情もよかったな。そして夢のためにも教育の重要さを改めて感じた。先生の言葉、「発て、そして学べ」が重い。英語さえ読めれば、ファザルさんもクビにならずに済んだかもしれない。
映画に魅せられた少年の物語なんだけど、お母さんのお弁当がキーアイテムにもなっていて。お弁当を始め、丁寧に描写されるお料理の美味しそうなこと!!…一方で、この聡明そうで美しくて優しくて口数の少ないお母さんは一日中食事を作ってるんだろうな…と複雑な気持ちにもなったな。
妹ちゃんはどうなったかな。どうか夢や希望や冒険がインドの女の子にも在りますように、と願わずにはいられない。インド映画大好きなので、どうか映画やアートからの働きかけでもいいからインド女性の地位や立場を良くして欲しいと毎回思う。主題からは外れるけどね。いや外れないかな
母と共にサマイを見送る妹の姿が心に残った。
でもお母さんはとてもしあわせそうだったしなあ。
専業主婦になりたい人だって尊重されるべきだし、「女性もそれぞれが選びたい道を選べますように」がいちばんいいんだろうなあ🤔
でも環境や慣習で「女性がそれを選ぶ(選ばない)のが自然」と思ってしまっている部分もあるかも。
とにかく感動して、泣いて、あったかい気持ちと同時にめちゃくちゃインド料理が食べたくなってしまった作品でした。
映画好きの少年の成長を通して描かれるインド社会の変容
何もない田舎に住む映画好きの少年がなんとかして映画に関わり、工夫を重ねて、自分なりの映画を作成し、映画作りを学ぶために旅立つまでを描いた作品。そして、その裏で描かれるインド社会の変容は映写機がスプーンになり、フィルムがバングルに姿を変えるという象徴なラストで幕を閉じる。古き良き時代は終わりつつも、若い才能を適切に導くことで多くの可能性を花開かせていくインド社会の勢いの良さを感じるばかり。
子供は境遇に悲観して下を向くことは無い
素敵な作品だった、それが観終えた時の感想でした。
子供たちの行為は法に触れるものであり、もちろん許されるものではありませんが、自らの欲望を叶えるために一直線に邁進する姿、キラキラとした眼差しはほれぼれとしてしまいます。
主人公サマイの父が丘の上に佇み、牛飼いとして輝いていた在りし日の自分を捨てきれずに背を丸めている姿と対照的でした。
サマイをサポートする映写技師のファザル、いつも心を込めて食事を作り、暖かな眼差しのお母さん(インドでは女性の発言権が弱いのでしょうが、それでも見せてくれた、サマイを護るためにとった夫への一度の反抗も含めて)など、金銭的には恵まれなくてもたくさんの幸せを感じ取ることができました。
インドらしい色彩に溢れた映像も良かったなぁ。
監督の半端ない映画愛が集約されたラストシーンで幕が閉じる
インド版「ニューシネマ・パラダイス」と言われていて、貧しい田舎町で暮らす映画好きな少年と映写技師の交流、という点は同じだけど、テイストはかなり違う
インドだからこそなカルチャーギャップも含め、田舎町の牧歌的な景色とインド社会の厳しい現実の中で、映画に魅了された貧しい家庭の少年が、映画を観るために仲間も巻き込み全力で走り出す姿を、エモーショナルに描く
びっくりなのは、このストーリーが監督の少年時代の実体験を、ほぼ完全に映画化したらしいこと
半端ない映画愛は、ラストシーンに集約されて幕を閉じる
少年の映画愛も良いけど、劇中に出てくるお弁当や料理がまた良い!
ストーリーのポイントにもなってるんだけど、スパイスの香りが漂ってくるような映像に、無性にカレーが食べたくなる
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