劇場公開日 2022年1月28日

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「人種じゃなくて、「人」だよね。。」クレッシェンド 音楽の架け橋 MARさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0人種じゃなくて、「人」だよね。。

2022年2月6日
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悲しい

難しい

長く紛争の続くイスラエルとパレスチナ。そんな中、和平イベントの為のプロジェクトとして、両国の若者を集めた合奏団を結成することになったが…といった物語。

初っ端から、イスラエルとパレスチナの環境の違いが描かれる。そりゃこんなん集中できないよね。。そして検問所には女性兵士。まさにイスラエルといった感じ。

やっと合流した演奏者達だが、お互いを憎しみ合い罵り合い演奏どころではなく、これはいかんと思った元指揮者のおじさんが、3週間の合宿で彼らを一つにしようと計画する。

全体を通し、音楽の良さというよりも、長く問題を抱える両国人の軋轢が中心に描かれる。まぁ、みんな既に演奏者としては一流なわけですからね、純粋な練習よりもっと必要なものがあるとして、スポルクの考案したプログラムは中々面白い。

しか~し、仲が悪いこともアレですが、思いもよらずその真逆の問題が発生し…。
これは許せませんね。ヤツが論外人外なのは当たり前として、シーラも浅はかだったかな。。

「友達は選べよ」なんてよく言いますが、ホントそれですね。
ユダヤ人・アラブ人どうこうじゃなく、それ以前に身近の人の危険さをまざまざと見せつけられた気分になった。

次点で、カルラも大概…。そそのかしておいて(という言い方はアレですが)、別の案件で忙しいから、それじゃ!…じゃねぇよ…。ふざけんなよ…。

そんな中でも、皆が奏でる演奏は琴線に触れるものがあるし、単純にバラバラだった皆が一つになっていく様は良いと同時に、心をひとつにした音楽は国境も憎しみも越える♪‼…みたいな綺麗事だけの作品じゃない所はとても良かった。

MAR