「ドキュメンタリーではないけれど。」クレッシェンド 音楽の架け橋 風の又三郎さんの映画レビュー(感想・評価)
ドキュメンタリーではないけれど。
映画というよりはパレスチナ問題に圧倒されてしまいました。ドキュメンタリーではないけど、アクション映画を見ているのとは違う現実問題に圧倒されたのだと思います。私の許容量を越えてしまって処理しきれません。言葉も出ないというのが見た直後の感想です。映画はとても面白かったです。
家でバイオリンの練習中に催涙弾の煙が窓から入ってくる場面が私にはもう驚きです。日本では家にいて催涙弾やテロやミサイルの事は考えません。だから催涙弾の煙や、テロが起きることや、ミサイルが飛んで来るということが想像出来ないのです。
ロープをはさんでののしり合う場面も頭が真っ白になりました。2022年現在、日本国内で国どうしの戦闘で人が亡くなることは有りません。だから現代の若者が戦闘で親兄弟・友人・恋人を殺され憎しみあっている場面に衝撃を受けたのです。
レイラがイスラエル人達と演奏することを母親がヒステリックに反対します。もし私がレイラの父親(夫)だったとしたら母親に言う言葉が見つかりません。日本で母親が娘の人生に反対したら、私は「あなたは娘の人生を生きられない」というかもしれません。だけどあの場面でレイラの母親に、私は何も言えないのではないかと思ったのです。
最後のガラス越しの演奏場面が感動的で素晴らしかったです。
追記2/2(水)
◆パレスチナ問題で1番驚いたことは、ユダヤ教とイスラム教が平和に共存共栄していた期間のほうが長いということ。よく「何千年の宗教争い」なんて言われるが、キリスト教も含めて3宗教はパレスチナやエルサレムでも共存していたらしい。
◆宗教争いというよりもかなり土地争いの感じが大きく 「異教徒は殺せ」なんて話じゃないようだ。今さら「イギリスがウソついたから悪い」なんて言って責めても解決には関係ないな。高校のときの世界史の記憶ゼロを確認♪ヽ(´▽`)/
2022/1/30(日)晴 A