「ミニシアター支援をする豊田利晃監督だからこその心意気、だが時間が足りない…!」全員切腹 たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
ミニシアター支援をする豊田利晃監督だからこその心意気、だが時間が足りない…!
豊田利晃監督が世直しする意欲的短編。ミニシアターにアマビエの絵を描いて送るなど、芸術を届ける側への支援をする人だからこその強い言葉。26分ではまだまだ足りない…。それほど香ばしい血の匂いがする。
コロナ禍で生まれてきた分断は、上の人間のご都合主義とそこに搾取される民衆という構図。それを置き換えるような舞台で話が進む。止まらない疫病に片っ端から斬首をする上の人たち。本当に切腹すべきは誰か…。窪塚洋介の重く強い言葉が駆け巡る。同時に、憤りの行方を暗に照らす。ますます苦しくなっていく世の中を痛烈に描く様は愉快で深い。
芋生悠が出ることもあって期待していたが、仮面を被ったまま。なんだか贅沢で面白かったけど。他の作品も観て、一気に世直ししてもらいたい気分だ。
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