「猫が好きな人は見ないほうがいい」犬は歌わない デブリさんの映画レビュー(感想・評価)
猫が好きな人は見ないほうがいい
ライカの話は四半世紀ぐらい前にとある薄い本で知って、以来なんとなく心に引っかかっているモチーフだ。なので、この映画の存在を知って、絶対に劇場で観ようと意気込んでいたんだけど、期待とはだいぶ違った。思ったよりライカにフォーカスしてないし、勝手に期待した詩情のようなものも排除されている。
ライカが宇宙へ送り込まれた時代、ソ連が宇宙開発のために犬たちに何をしたかという記録映像と、現代のモスクワに生きる野良犬たちを捉えた映像が交互に。センサー類をひどいやり方で体に埋め込まれた犬たちが、それでも尻尾を振って職員に寄っていくのがせつない。現代モスクワ編のほうは、実はライカの魂が今もさまよっているという噂がある、みたいにつなげてたけど、うーん。
やっぱり作った人ちょっと中2病的。猫のシーンをあんなに長く映すの、映画にとっていいことだからそうしているわけじゃなさそうで嫌な感じ。
ぼそぼそしたナレーションは好きだった。
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