「天才にふりまわされる楽しみ」バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版 ベッラさんの映画レビュー(感想・評価)
天才にふりまわされる楽しみ
本家シャーロックも獅子男も天才にありがちでことばが足りない。きっと彼等の頭脳の中ではスタートとエンディングはほとんど同位置にある。1を見て10を知る観察眼を持たない若宮や私たちは言葉の足りない天才にふりまわされる。
パスカヴィル家の事情とはだいぶ違う蓮壁家のストーリーは天才獅子男が読みきれなかった平凡な人達の愛の物語になっている。
登場人物の名前は原題のオマージュとはなっているけれど、「あえて」の名前が割り振られていることが「わざと」なのだと後で気づいて面白かった。
原作を知らない人はシンプルに事件と人間関係を楽しみ哀しむ作品であり、結局私はパスカヴィル家の犬という作品にふりまわされていたのだと思うのです。
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