「よく出来ていて楽しめるけど、水木しげるの本質から少し外れている 今風に軽いノリではいけない」鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 nakajiさんの映画レビュー(感想・評価)
よく出来ていて楽しめるけど、水木しげるの本質から少し外れている 今風に軽いノリではいけない
水木しげる生誕100周年記念作品
時節がら反戦物かなあと思ったら、なかなか盛りだくさんのミステリー&エンターテインメント映画でした
というより、ゴジラ-1.0と一緒でてんこ盛り
まあ、退屈はしないけど、ミステリーとしては殺人犯はすぐ予想ができる程度の稚拙なストーリーでした
ただ、鬼太郎ビギニングという感じの作品で、”墓場の鬼太郎”までの辻褄を合わせる作業だったんですけど、PG12ですか
中途半端ですね
万人ウケはするけれど、水木しげるの本質からすれば、軽すぎる
どうせならR指定にして、原題の”墓場の鬼太郎”に戻して、オドロオドロした原作を再現してほしかった
若い頃、古本屋で買った”墓場の鬼太郎”はそれまで見た事のない、背筋がゾッとするではなく、背中に水を流されたような冷たさを感じる作品だった
漫画の概念を根底から覆されたのを思い出す
兵隊として死ぬおもいをし、片腕を失った水木しげる
戦争の恐ろしさを嫌という程知っている彼の思いを考えるなら
記念作品だからといって、てんこ盛りにするのではなく、戦争だけに一本筋を通したストーリーにしてほしかった
鬼太郎のお父さんは、包帯だらけのバケモノとしか知らなかったので、大人になった鬼太郎はこんな感じかな?って、楽しくなりました
ドラゴンボールの孫悟空と悟飯みたいでしたね
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