5月の花嫁学校のレビュー・感想・評価
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フリーダ・カーロ、マタ・ハリ、ボーヴォワール、マリー・キュリー、サラ・ベルナール…どんどん続く、もっと続く
1968年、パリの5月革命、この2つの言葉がなければ見なかった映画だった。でも見て良かった。面白かったし笑えたし楽しかった。そして考えることもたくさんあった。
ジュリエット・ビノシュを見るのは「存在の耐えられない軽さ」以来、クラシカルなマダムのスーツ姿で60年代の花嫁学校の校長を品良く美しく演じていて素敵でした。彼女は膝から下、ふくらはぎがわりとふっくらしていて、それは「存在の」の時とおんなじで懐かしかった。
舞台はアルザスだからデザートのStrudelが話に出るしレストランの食事もソーセージたっぷりでまさにドイツのすぐそば。テレビクルーに田舎者扱いされて嫌な気持ちになった。あまり豊かでないお家の女の子は花嫁学校に行き、親に決められた相手(親子ほど年齢が離れていることもある)と結婚しなければならない、それが珍しい訳ではなかったんだと思うと悲しくなった。パリでなくて地方だからなんだろうか。でも、こういう花嫁学校は5月革命を契機としたフェミニズム運動でフランス全土ですべて消滅!選挙候補者を男女均等にする法律につながっていく。1968年は日本にも学生紛争ありましたよね、フランスやドイツ同様に。なぜ日本は変わらないの?変えないの?今の首相も当時学生だった世代ですね。
女の子たちの瑞々しさと反発心のすべてが可愛くてわかるなと思った。夫が亡くなり、昔の恋人と再会し、彼が料理もできるかの確認の為にStrudelのレシピを言わせ、スカート一点張りからパンツ姿になり、生徒の悲しさをガツンと受けたポーレット(ビノシュ)。義理の妹は髪を切って再出発。パリに向かう途上がまさか歌とダンスのミュージカル舞台になるとは!ビノシュ、コメディエンヌをもっとやるといいと思う!素敵だった。
欧米中心にせよ、当時の価値観を壊して新しい世界を切り開いていった女性達の名前を皆が次々と挙げていったシーンはとても明るく力強く思わず涙が出てしまった。何十年たっても遅々として変化が遅い分野。IT関連の進歩と変化がとてつもなく速いのはお金が関わるビジネスになるからだろう。慣習や思い込みや考え方の変化はかなりかなり遅い。既得権を圧倒的に持っている人々がふんぞり返っているからだ。世界の常識を知ろうともしない日本の人々もまさにそう。
マリー=テレーズがいい味出していた。シスターの姿でがんがんと車もバスも運転して銃の扱いも慣れている。素晴らしい!
ビデ使用の際の体の向きをビノシュ実演のおかげで再確認できました。ありがとう!映画は色んなことを教えてくれます。
踊るジュリエット・ビノシュ
2021年5月16日
『5月の花嫁学校』(2020年)鑑賞
@試写会 #coco さん
1968年のフランス #5月危機 当時の変革の波が押し寄せてきているアルザス地方の田舎町の家政学校が舞台
出演者がみな活き活きと演じられていて、主演の #ジュリエット・ビノシュ はもちろんのこと、生徒役の皆さんもとても素敵です
前半に主要生徒の悩みを伏線として撒いていたのに、その回収が少し雑かなと感じました。
もっと生徒に寄り添った作品にした方が良かったと思います。
ラストは、フランス映画にしては珍しく能天気だったので、少し驚かされました。
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