「セガールは出てきません。」沈黙のレジスタンス ユダヤ孤児を救った芸術家 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
セガールは出てきません。
タイトルだけみて危うくスルーするところでした。
第2次大戦下、沢山のユダヤ人孤児達を保護し、逃がしたパントマイムの神様マルセル・マルソーの話。
パントマイムに明るい訳ではない自分でもこの名前には聞き覚えがあったけど、詳しいことは何も知らずに観賞。
1938年11月、ドイツ帝国との国境近くフランス北東部のストラスブールで駆け出しの俳優をしていたマルセルが、ユダヤ人孤児123人の保護を手伝ったことが切っ掛けで転じていくストーリー。
ポーランド系ユダヤ人で肉屋の父親との関係や、パントマイムを通じて子供達を和ませる部分はあるけれど、子供達を護る為に奮闘し、レジスタンスに身を置くことになるマルセルと兄アラン、好意を抱くエマとその妹ミラが選択した戦い方をみせていく物語が、哀しく熱く温かく、そしてナチスの恐ろしさと不快さが終始漂いスリリングで、とても面白かった。
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