「Suzeは今でも現役ですよ!」ベル・エポックでもう一度 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
Suzeは今でも現役ですよ!
時代の流れについていけないイラストレーターのおっさんが、運命の人との出会いを再現した世界にのめり込む話。
様々な時代の様々な場所を再現し、その場所に行った様な疑似体験を提供する時の旅人社に、息子はとっくに独り立ちし嫁と二人暮らしだが、若返りに執着する浮気妻に見限られ家を追い出されたオッサンが運命の人と出会った1974年5月16日リヨンのカフェ、LA BELLE EPOQUEの思い出を再体験するべく依頼をし巻き起こって行くストーリー。
文字にすると面倒臭いけど、日本で言えば、役者とセットを完璧に作り込んだ栃木の某江戸村体験。但し、時代と場所は客のリクエストによる。という感じかなw
当然ながら登場人物は知らない訳で、自分の思い出を再体験となると、雰囲気だけで似て非なるものでは?と思ったけれど、そこはイラストレーターという想像と創造のお仕事をしていた主人公だけあって、簡単に受け入れたみたいですね。
そして、もちろん現実ではないと判りつつのめり込む主人公。
延長料金は高いけど、人件費考えたらpayできますか?なんて中盤までは考えも過ったんだけどね…その世界の主演女優や実の嫁がノッてきてからはドンドン世界観に引き込まれる。
そう、疑似体験にのめり込む主人公と一緒ですね。
主人公も迷子になりかけたけど、終わってみたら想いを吐露し、現実世界に繫がる物語になっていて、ほんわり温かく切なく優しくてとても面白かった。
それにしても、Por una Cabezaは名曲だ。
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