「コーヒーショップで・・・by あべ静江」プロミシング・ヤング・ウーマン kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
コーヒーショップで・・・by あべ静江
アメリカは日本よりもレイプ事件が多いのだろうな。しかし、思い出すのは日本での事件。私大医学部のグループによる事件が最も記憶に新しいけど、司法に委ねられてからの経緯を語られると、元TBS記者〇口氏のレイプ事件がこの作品の内容に当てはまる気がする。特に泥酔状態よりも薬物を使った手口。日本での隠された犯罪は政治家だったり権力者によって隠ぺい工作が謀られたりするけど、この映画では弁護士の印象操作によるものだということだった。
そんな中でもアルフレッド・モリーナ演ずる弁護士の描写がとても印象的で、罪悪感に苦しみ、キャリーに赦しを乞うところが秀逸。それに対するキャリーの言葉が彼女の本来の優しががにじみ出てくるところなのです。モリーナの代表作の一つになるかもしれない作品なのに、ノンクレジットとはこれいかに?
女性蔑視や性暴力への警鐘といったメッセージ。酒は強いと思ってる女性であってもクスリを混入されれば抵抗すらできない。尤も泥酔状態の女性をレイプする男なんて、男性目線で見てもゲスの中のゲス。傍観者でさえ罪の意識を考えなければゲスなのだろう。幼い頃からの親友ニーナの気持ちを思いやるキャシーもすごいぞ!
交差点で・・・英語でなんと言ってたか聞き逃してしまいました。停止線があったから優先道路じゃなさそうですが、『アオラレ』じゃないんだから、そこまで怒らなくても・・・と、なぜか『カサンドラ・クロス』を思い出したアホはわたくしでございます。
用意周到な復讐劇。双子を産んだばかりのマディソンと食事するとき、自分のグラスにはジンジャーエールを注ぐシーンが素晴らしい。そうやって今まで酔った振りしてたんですね!終盤でのバチェラーパーティへの潜入も、車のキーを敢えて持たずにフェンダー裏に隠すという死を意識してるんじゃないかと思わせる絶妙なワンシーン。持ったまま死ぬと、車も処分されちゃいますからね。学長の娘のエピソードも秀逸でした。
1~5章の章立てにもなっているのですが、4章の表記が「IIII」。え?皿?と思っていたら、5章では横に一本・・・見事だ。「正」の字を使う日本人にとっては思いつかない発想です。あと、赤い線はやっぱり暴力的なのかな・・・最初は血まみれだったし。それと、気にしすぎかもしれませんが、「有望な」という意味のpromisingですが、pro-missingとして「失踪前」と深読みしてしまいましたが、多分違うだろうなぁ・・・
kossyさん、ラ行まで来たんですね!すごーい。
オリンピックの選手入場が国名の五十音順だったのが新鮮でした。「いだてん」除けばオリンピック見たことないんです。テレビ見ないしスポーツ欄スルーなので。だから五十音順が面白かったです!それから行進風でなくて、皆が笑顔で自由でスマホ片手というのもいいなと思いました。
あべ静江のコーヒーショップで 懐かしいです。
🎵古くから学生の街だった。数々の青春を知っていた。(中略) そんな話をしてくれるコーヒーショップのマスターも今はフォークのギターを弾いて 時の流れを見つめてる~
「壁に耳あり、クロード・チアリ」
詳細な記憶と解釈すごいです。もう一回みないとダメですね。でも、気がすすまない。