「「後味の悪い映画」と言えば単純である」プロミシング・ヤング・ウーマン TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
「後味の悪い映画」と言えば単純である
ある事件の復讐を実行し続けるキャシー(キャリー・マリガン)。
観客はその復讐劇にカタルシスどころか、いつしか他人事に思えず、自分の言動を省みることすら余儀なくされる。
ただそれは観客ばかりでなく、おそらく作っている側だってそういう思いを感じていたのだろう思うほどに欺瞞さを感じない。
むしろ、終盤にかけてはよりエスカレートする意地悪な展開でクラクラさせてくれる。
「まだ終わりじゃない」
人は自分にとって不都合な過去を記憶を都合よく書き換えたり、場合によっては忘れることで平静を保とうとする。
しかし、自分の言動に対して「思うところ」は相手にある。
そして、終わりは自分で決めることはできないし、永遠に終わることはないかもしれない。
ゼロリスクなどありないのだから、せめて自覚、反省、そしてその機会があれば謝罪も必要なんだよね。
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