「キャリー・マリガンの一途な思いに宿る崇高さを見届けて欲しい」プロミシング・ヤング・ウーマン グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
キャリー・マリガンの一途な思いに宿る崇高さを見届けて欲しい
どんなに歪んでいたとしても、一途な使命感には崇高さがある。
なにしろキャリー・マリガンです。
くたびれたアル中の中年女性のようにすら見えたかと思えば、幼げで儚くて守ってあげたいと思わせる月見草の花のような可憐な美しさを湛えて微笑む。
プロローグと5章の本編から構成されています。
話の方向性が意外と曖昧なのですが、彼女は一体どこに向かっていくのだろう?という微妙なさじ加減が興味を掻き立て続けるので飽きることはありません。
その間のキャリー・マリガンの表情や出立ちもまた程よい味付けとなってるのです。
性犯罪における女性被害者側の救われなさと永遠とも思える終わらなさ。
それを被害者本人やその家族ではなく、彼女をリスペクトする友人の立場から描くことで、加害者男性の罪深さがより客観的に浮かび上がってきます。
過去に何度も描かれてきたテーマなのに、改めて重く突き付けてくるという意味では、『グリーンブック』に匹敵します。差別とレイプ犯罪というテーマの違いはありますが。
恨みや復讐は何も生まない。
前を向いて生きていくしかない。
それが正論だと思いますし、できればそうでありたいと私も思います。
それでも冒頭に書いたように、敬愛する友だちの無念を晴らしたいという純粋で一途な思いには、侵し難
い崇高さが宿るのも事実です。
コメントありがとうございます。
バチェラー・パーティーに向かうカサンドラは、クルエラやハーレイ・クインを彷彿させる出で立ちだったので、自分の期待する結末なのかと思ったのですが。
娘を持つ立場としては、酔ったふりならぬ「死んだふり」であって欲しかったです。
talismanさん
配信といえば、もうひとつ思い出しました。
Netflix作成の『ホムンクルス』では、割引が使えない特別料金などというのもありました。
TCG会員でも1,900円❗️