劇場公開日 2021年3月26日

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「アーポンチョ ケチケチケチケチ ポッコリーノペッコリーナ」JUNK HEAD 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0アーポンチョ ケチケチケチケチ ポッコリーノペッコリーナ

2021年5月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

堀貴秀氏が、7年かけてほぼ1人で作ったストップモーションアニメ。
もーー、最高‼︎‼︎拍手を送りたい!

遺伝子操作により、永遠の命を手に入れる代わりに、生殖能力を失った人類。
人間の住む地上の下には地下世界が広がり、かつて人間が作り出した人工生命体、マリガンが独自に進化を遂げ暮らしていた。
人間界では、全くマリガンの生態がわかっておらず、主人公はその調査のために地下世界に送られる事となる。

フィクションの世界ですが、新種のウイルスの発生とか、環境破壊による汚染だとか、現実的なところが皮肉めいていてとても良い設定&導入。
自分以外の人や生物への無関心・無知による偏見、で、行ってみたら、似ている形でも色々な個体がいて…
階層型になっているのも、人間の社会に通ずるところがあって、(地下世界並みに)予想以上に深いなぁと。
インセプションみたいに、どんどん主人公の(特に頭)が階層ごとに落ちていくのも良かったです。
マリガンの造形もかなり凝っていて、人によってはグロテスクと思うかもしれない。
ただ、監督の自然へのリスペクトや生物への愛を、ものすごく感じましたね。
実際の生物の特徴や生態が活かされていたり、残酷だけど自然な弱肉強食があったり。
人工物ではあるけれど、彼ら(マリガン)からは命が溢れ出していました。
だからこそ、最初はちょっと怖い⁉︎と思っていたマリガンが愛おしく思えてくるのかもしれません。
主人公(人間)を神と信じ崇めたり、そもそも人間を神としてしまったり、日本らしいところも……考えすぎだな、これくらいにしときます。

本当にすごい。
伝説の瞬間を目撃しているのかもしれない。そんな感じ。
三部作の一作目らしいです。
確かに続きがありそうな終わり方でした。
クラファンとかで失敗しながらも、長編で公開に漕ぎつけたそうで、次回作が観たいという思いと、製作スタッフの方々への感謝から、1500円のパンフレット買わずにいられませんでした(分厚くて、これも映画ばりに見応えがあって、充実した内容なので是非)。

深く観るもよし、浅く観るもよし。
とにかくワクワクが止まらない。
そして、観終わった後、アトラクションに乗ってきたかのような、満足感に襲われること間違いなし。
次から次へと楽しみが出てくる、おもちゃ箱みたいな映画でした。

さぁ、映画館へダンボォォォーーーーー‼︎

唐揚げ