劇場公開日 2021年12月25日

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「☆☆☆★★ 少しだけの感想で。 最近の園子温作品の中ではダントツで...」エッシャー通りの赤いポスト 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0☆☆☆★★ 少しだけの感想で。 最近の園子温作品の中ではダントツで...

2024年3月20日
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☆☆☆★★

少しだけの感想で。

最近の園子温作品の中ではダントツで面白い。
…と書き込んだところでこの採点ではありますけど(^_^;)

でもですね。ワークショップに参加した51人全員にある程度の見せ場を与えよう…って言う、園子温の優しさが溢れており。それでいて、若き日に自分が映画界で何とかやって行きたいと思っていた、あの頃の初心に帰ってみよう…って言う作品でもあるんですよねえ。

だから、出て来る役者さん達は当然ながら素人さんが大半です。
その人達の中で、自身の過去作品に出演してくれた(特に)女優さんを当てはめる…って言う。私小説的な趣すら醸し出していた。
それが上手く行っているのかどうかは、ちょっと怪しいのだけれど。観ていてなんだか微笑ましい。

そんな新人女優さんの中で1番当てはめ易かったのは、シナリオライター役の女の子やがサヘル・ローズ似だったかなあ〜。3%程だったなら池田エライザと言っても良いかな〜と^_^
本当は主役の座を勝ち取るのに外され、最後に撮影に乗り込む新人女優さんは、さながら真野恵里菜であったり。少し前まで園子温お気に入りだった富手麻妙と言ったところでしようか?
え?似てない?そりやそうでしよ、本人じゃないんだから(u_u)

そんな風に、園子温マニアだったなら。「あ?この場面はあの作品だ!」「今、あの時のアレだったんじゃない?」…と言った楽しみ方が出来そうな感じですね。
個人的に園子温作品は初期の作品と、最近の作品は未見の作品が多々あるので。「アレはこの作品」「今のはあの作品」と言った楽しみ方が、もう一つ出来なかったとも言えますかね。

その中で分かりやすい場面としては。テレビレポーターを相手に、安子がカメラに向かって啖呵を切る場面。
アレって多分ですけど。『愛のむきだし』で、満島ひかりがベートーベンの音楽を背景にして、終盤に感動的な啖呵を切る場面を思い出した。
更には、「宇宙が…」と言った台詞&終盤の馬鹿騒ぎは『みんな!エスパーだよ!』を思い出さずにはいられない。
大体、赤い服のお姉ちゃんは、監督の嫁に似てるっちゃあ似てる(笑)
更に更に付け加えて、《あの》『カメラを止めるな』のパロディーにもなっている…って言う。

…と言った様に。園子温って、時としてちょっとばかり愛おしくなる作品を撮るから困ったちゃんなんだよねえ( ´Д`)

2021年 12月29日 ユーロスペース/シアター2

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松井の天井直撃ホームラン