劇場公開日 2021年12月31日

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「ノワールムービーなのか? 単なる独りよがりなのか?」明け方の若者たち 藤崎修次さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ノワールムービーなのか? 単なる独りよがりなのか?

2022年1月3日
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下北沢の鈴なり横丁、高円寺の芸術会館通り、明大前のすずらん通り、そしてヴィレッジヴァンガードにフジロックに沖縄料理屋・・・
まるで00年代みたいなコテコテのサブカル系要素のオンパレード。

かと思えば、「渋谷をジャックする」だの「俺達で会社を引っ張って行こうぜ」だの80年代ドラマのような青臭いセリフ。

不倫にうぶ過ぎる純愛はかつての東海テレビの昼ドラを彷彿とさせる。

ハンコを傾けて押すビジネスマナーも含めて本作の作家さんは感性が古いのか? それとも、一周回ってこういうものが賛美される素地があるのか?

いずれにしろ、いかにもパルコが絡んだ映画だなぁ、という印象。

それにしても、久々に見た黒島結菜が余りにも大人っぽくなっててビックリ。冒頭のコンパの場面でも一人だけ学生としては違和感があった。(劇中での設定でも院生で他の学生より2学年上ということにはなっていたが)

北村匠海との絡みも艶かしくて色っぽかった。フルヌードが無いのにレーティングがR15+に指定されてるのはキスシーンの生なましさのせいだと思う。

濱田マリの居酒屋のおばちゃん役はもはや定番になってきたが、フワフワして掴み所の無い今作ではいい抑えになっている。

藤崎修次