「京王線の青春」明け方の若者たち まだまだぼのぼのさんの映画レビュー(感想・評価)
京王線の青春
予告から「花束みたいな恋をした」的な作品を想像していましたが、また違う恋の痛みを描いた作品でした。
卒業間近の大学生から社会人なりたての数年間は、年齢的には大人に判別されるも、まだまだ成熟できずにいる良くも悪くも中途半端なとき。でも、その中途半端なときにしかできない青春や無茶があって、振り返るととても眩しくかけがえのないものだったりする。
そんな時代の楽しさや嬉しさ、切なさやもどかしさ、痛さ、儚さを、明け方の空気感と共に描いた画は、なんともエモいものになっていました。マカロニえんぴつの曲も相俟って、自分のことを重ねて感傷的になってみたり。
ストーリー的には、途中に転換はあれど、そこまで緩急はなく普通の人のお話。でもナチュラルでありながら心情を感じる雰囲気をまとい、退屈しない作品になっています。
余韻を含めて楽しめました。
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