「ドラマのまんま、いさぎよし(?)」99.9 刑事専門弁護士 THE MOVIE しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
ドラマのまんま、いさぎよし(?)
Paraviで鑑賞(レンタル)。
テレビシリーズとスペシャルは視聴済み。
観ながら、「これ、本当に映画なのか?」と何度も確認してしまいました。「タイトルにはちゃんとザ・ムービーって…あぁ、書いてあるなぁ…」。それほど、本作のつくりがTVドラマと区別つかなかったんです。と云うか、ドラマと同じ。
冒頭の崖のシーンや熊本城のショットはスクリーン映えしただろうと思いましたが、「映画だ」と感じたのはそこまで。
後はTVシリーズのテンションと同じレベルのストーリーと小ネタの数々。事件のスケールが大きいわけでもなく…
エンドクレジットもドラマのまんまでした。
映画だからと気負わずに、徹頭徹尾テレビドラマと同じようなつくりになっていたのはある意味いさぎよいな、と…
映画として観ると微妙でしたが、ミステリーとしての面白さと笑い、TVシリーズを経たキャラの安定感は流石でした。
[余談]
本作を映画館で観たと想定すると、、、
事件の真相は胸をギュッと掴まれるもので、その痛ましさはかなり余韻を残して心に滞留するほど重いものでした。
この感覚をじっくり味わい、想いを馳せられるのは、もしかしたら映画館での鑑賞が適しているのかもしれないな、と…
テレビならつい他のことに気が散ってしまいがちですが、映画館ならばじっとスクリーンに集中することが出来る。
犯人(と言っていいものかは微妙だが)の背負った十字架に考えを巡らし、登場人物の想いを掬い上げようとする。
ここにこそ、本作をテレビドラマではなく、映画として製作した意図があったのではないかなと、ふと思いました。
[以降の鑑賞記録]
2023/05/06:Amazon Prime Video
※修正(2024/06/02)