「よかった」白い牛のバラッド 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
よかった
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宗教と司法の結びつきが強くて怖い。冤罪で死刑になっても、神の思し召しと言われる。主人公は、夫の判決を導いた判事を憎んでいるのだけど、その判事の一人と正体をしらずに親しくなる。体を許したようなことがほのめかされる。その判事は判事で長男に死なれてしまうし、つらい。
大家の権利が強くて、独身なのに自宅に夫以外の男を招き入れたことで契約を解除される。人権の扱いが軽い。旦那さんの実家の人たちもひどいし、女性が生きづらい。シングルマザーで育児して工場で働いて、内職までしてあまりにハードだ。
社会も厳しいし、個々の人生も厳しい。判事が娘と手話を習いながら会話していた場面がとても暖かいのだけど、その直後に正体がばれるので、きつい。
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