鬼平犯科帳 血闘のレビュー・感想・評価
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簪に込めた…。
御線香大嶋屋に入り盗みと人殺しを働いた盗人一味を捜し捕まえようとする長谷川平蔵の話。
その御線香大嶋屋に盗みに単独で入った男(九平)と独りの女(おりん)の手引きによって盗みに入った盗人一味、九平は隠れ…、手引きした女と盗人一味の顔見る…、平蔵の元で働きたいと訪ねきたのは若き頃に出会い居酒屋で働いてたオマサだった…。
平蔵の手下で仲のいい忠吾に金を手にいれたら行きたいイイ店はあるか?と聞き…、その聞いた芋酒屋に顔出すと会ってはいけない3人が鉢合わせ(平蔵、おりん、店主の九平)、平蔵だけは分かってないけど、この辺りからどうなる?!で引き込まれ。
おまさを助けに行っては囲まれ、京極に呼ばれた料理の席の罠の殺り合いは見応えあり、こんな人数に囲まれたら無理だろ何て思うけどサクッと仕留め、畳で矢を防いじゃうのもカッコよくて。
時代劇をまともに観たのは藤枝梅安2作と本作含めて3作目、時代劇バカに出来ないな~と、劇場行く前はちょっと体調悪くて、その体調悪さを理由に行くのやめようかなんて思ったんだけど観て良かった!続編はテレビ放送とかでなく是非劇場版で!
悪を知って外道を憎むby長谷川平蔵
私にとって鬼平といえば、中村吉右衛門さんだったので、
松本幸四郎さんがどのような鬼平なのか、興味があって鑑賞しました。
幸四郎さん、若く見えますが50代前半ですから、鬼平の役にもマッチする年齢だと思いますが
吉右衛門さんレベルの凄みに達するまでは、もう一歩的な印象を受けました。
それでも、幸四郎さんならではの迫力と粋なセリフ回しも好感が持てますし、
今後、役とともに馴染んでいくのだろうなと思いました。
さて、本作ですが、女性俳優陣が素晴らしいです。
おまさ役の中村ゆりさん、凛とした佇まいとセリフが実にカッコいい!せつないキャラではありますが、応援したくなります。
奥様役の仙道敦子さん、久しぶりに拝見しましたが、味のある演技で存在感がありました。
おりん役の志田未来さん、おろく役の松本穂香さん、難しい役どころだったと思いますが、見事に演じ切っていました。
男性陣も負けておらず、
鬼平の側近 佐嶋役の本宮泰風さん、落ち着いた佇まいと鑑賞客も安心するような絶対的な信頼感があり、頼もしいなと思いました。
九平役の柄本明さんもさすがの存在感。重要な役どころでさすがだと思える演技。素晴らしいですね。
北村有起哉さんの悪役っぷりも堂に入っていて素晴らしかったです。
アクションシーン(殺陣)も時代劇ならではですが、刀と刀⚔️がぶつかったときに生じる光や血飛沫、
鬼平のキビキビした動きで絶体絶命にも関わらず乗り切ってしまうところなど、
見どころ満載で面白かったす。
ストーリーは、若い頃の鬼平にスポットを当てつつ、現在と行き来する見せ方は、良かったと思いますし、
鬼平への感情移入がより深くできるように感じました。
続編あるよ、的な終わり方は、ちょっとなぁ〜。私は好みではありません。スッキリ終わって欲しかったです。
鑑賞客は、さすがに私の年代(50代前半)よりも上の先輩方が多数を占めていました。
多数といえど、おそらく20名ほどの入場数だったと思います。
今後も幸四郎さんの鬼平に期待しております。
時代劇万歳。
悪だったからこそ
池波正太郎生誕100周年を記念し、キャストを一新して制作された豊川悦司の「仕掛人・藤枝梅安」に引き続き、これまた大ベストセラー「鬼平犯科帳」を松本幸四郎主演で再映像化。テレビスペシャル→映画→連続ドラマと、今回もかなり気合いが入っているだけど、ドラマは時代劇チャンネルの独占放送(地上波で放送するけど福岡では見れない??)とのことで、一先ず映画を鑑賞。
それで私、決めました。時代劇チャンネルに入会します。そこそこ時代劇は見てきたけど、中でも池波正太郎の作品は並外れて面白い。今回も、豪華なキャストに見事な完成度だったため、追いかけない方が損。だって、さっき見たってのにまた見たくて仕方ないもの!
時代劇って何がいいかというと...と話し始めると長くなるから手短に。時代劇は日本にしか作れないジャンルということもあって、役者の良さがグッと引き出されるし、日本人の血からなのか、他では味わえないワクワクから感情が大きく動かされてしまう。
今回も梅安先生ことトヨエツ同様に、鬼の平蔵・松本幸四郎の滲み出る優しさ、そして勇ましさに心奪われっぱなしだった。代々平蔵を演じているの、超エモいよね。中村ゆりと柄本明も、賞を贈りたいくらい名演。役者の魂の演技が見れるのが、時代劇最大の魅力なのです!
想像以上の骨太ストーリーにかなり食らい、予告でも流れる名ゼリフ「悪を知って外道に堕ちるか、悪を知って外道を憎むか」が追い討ちをかけるかのように刺さってしまった。過去回想の多さは若干くどかったけど、一振が重い、無駄のないアクションはすごく良かったし、最後まで抜かりなく詰めてくれるのも飽きが来なくて面白すぎた。これを機に、池波正太郎の原作小説も読まないとな。この人はキャラ作りが上手すぎる!!!でも、パンフレット高すぎる!!!もうちょい買うの迷わせてくれ...笑 長谷川平蔵、6月もよろしく!
北村有起哉の悪っぷり
火付盗賊改方の長谷川平蔵のもとに、若い頃に世話になった居酒屋の娘・おまさが現れ、密偵になりたいと申し出たが、平蔵は断わった。しかし、おまさは、平蔵が参考人として芋酒屋主人の鷺原の九平を探していることを知り、独断で調査に乗り出し・・・黒幕は誰、という話。
名前は聞いたこと有ったが、初めて観た鬼平犯科帳。時代劇を大きなスクリーンで観るのは良い。
大岡越前や暴れん坊将軍に似た感覚で、悪をやっつけるのはスッキリする。
平蔵役の松本幸四郎だが、さすが歌舞伎役者で、セリフ、仕草、殺陣まで安心して観れる。良かった。
志田未来も小さい時から観てるが、色っぽい悪女が似合ってきた。
北村有起哉と柄本明はさすが。特に北村有起哉の悪っぷりが素晴らしい。
おまさ役の中村ゆりは美しかった。若い時のおまさ役の中島瑠菜は可愛かった。
このシリーズ、続きがありそうで楽しみ。
スクリーンで観て正解!
中村吉右衛門の鬼平犯科帳が大好きで、あの世界観がどうなるかしら…と思っていましたが。
この映画もいい!
松本幸四郎のちょっとした表情や口調が吉右衛門さんのようにみえたりして、これから長く鬼平を続けていったら、もっと色香のある鬼平になりそう。
息子の市川染五郎も華奢な体型はともかく、若さがあって平蔵の基礎というかそこをみせてくれたように思います。
おまさを演じた、中村ゆりもいい。ほどよい色気があって、鬼平に恋する気持ちもキュンとなる幹事も。
テレビシリーズの彦十の三代目江戸家猫八が亡くなった時に、個人的に火野正平がぴったりな役と勝手に思っていて、今回実現して良かった。もっと活躍して欲しい。
忠吾役の浅利陽介、九平の柄本明もぴったり。北村有起哉と矢柴俊博といったバイプレーヤーが悪を演じているのも見ごたえあり。
大勢での殺陣シーンも迫力あって、これはスクリーンて観て正解でした。
音楽は悪くなかったけれど、ジプシー・キングスが良かったな。
因縁とか、人情とか、忘れていた感情を思い出した
「悪を知る」意味が、今一つ伝わってこない
極悪非道な強盗団と鬼平との戦いに、強盗団に潜入した密偵の活躍や、強盗団の首領と鬼平の過去の因縁などが絡んでくる展開は面白く、引き込まれる。
数多くの登場人物の中でも、女性陣のキャラクターが、皆、魅力的で、特に、鬼平に思いを寄せるおまさの自己犠牲的な行動には、思わず胸が熱くなった。
芋酒屋の主人に対する人情味に溢れた裁定も鬼平ならではで、思わずホロリとさせられる。
その一方で、敵である甚五郎の人物造形については、今一つ物足りなさが残った。
彼が、鬼平に個人的な恨みを抱いているのは理解できるし、相当な頭脳犯であることも分かるのだが、だったら、もっと、鬼平の名誉を毀損したり、信用を失墜させるような策略を仕掛けてもよさそうなものなのに、ただ命を付け狙うだけでは、あまりにも芸がないように思えてしまう。
火付盗賊改に取り囲まれても、ろくに戦いもせず逃げ回るばかりで、しかも、何度も上手く逃げおおせるところには、フラストレーションがたまってしまった。
ラストの対決にしても、一騎討ちの醍醐味を堪能する間もなく、鬼平に一太刀で斬られてしまうという呆気なさで、もう少し剣の腕の立つ「強敵」にできなかったものかと、残念に思えてならなかった。
若い時に悪さをしていた平蔵が、なせ町奉行になったのかという、作品のテーマにも繋がる問いについても、平蔵が言うように「悪を知ったからだ」というよりも、単純に「父親が町奉行だったから」だと思えてしまうのは、残念としか言いようがない。
劇中では、他にも、やくざの元締めの息子は強盗団の首領になり、盗っ人の娘は盗賊の「引き込み女」になっており、結局、生まれた環境で人生が決まってしまっているのである。
鬼平の場合、現代であれば、不良少年が更生して警察官になるようなものなのだろうが、そこのところの経緯は、もっとしっかりと描いて欲しかったと思う。
ところで、鬼平を演じた松本幸四郎や市川染五郎だけでなく、脇を固める中村ゆりや柄本明らも好演していると思うのだが、柄本時生はどうして出演していたのだろうか?
単に親子共演をさせたかったからなのか、あるいは今後のシリーズで重要な役割を演じるからなのだろうか?
いずれにしても、彼だったら、何かやらかすに違いないという期待は空振りに終わり、そこのところも残念だった。
鬼平のサイドストーリーだね。
昔のドラマ大好きだったので、ストーリーを想像しながら着席。
あれ?何だか鬼平っぽくないぞ。
自分が想像してたストーリーは、大物の盗賊団が江戸にやってきて、犯罪を犯そうとするのを仲間と力を合わせて阻止するサスペンス。
ところが、出てくる奴ら、全然大物ぽくなかった。だって、鬼平の若い頃と繋がりがあるんだもん。それに鬼平自体の行動も、あまり知的じゃ無くて、本業とは違う事件にしか感じられなかった。特に違和感があったのは、おまさ。泥棒の娘として仕事を受け継いでいるのに、鬼平の味方として犬になる?ずっと本心が分からなくてモヤモヤしちゃった。
自分の想像と違いすぎた為、イマイチ感強かったけど、面白いか面白くないかといえば、結構面白い時代劇。チャンバラが暴れん坊将軍みたいだった。スペシャルドラマとしてテレビで観たらもっと楽しめたかな。
藤枝梅安パート3でよかったんじゃないの
型
悪を知って外道に落ちるか、悪を知って外道を憎むか!
時代劇と侮るなかれ
ベストオブ網切甚五郎
新しい門出の気がする
鬼平再び
池波正太郎の原作はもちろん、吉右衛門のドラマシリーズのファンとして、楽しみにして観に行った。
鉄三郎と名乗っていた若き日の平蔵や、おまさが密偵に取り立てられる経緯など主要人物の人となりを説明するようなストーリーに仕上がっていた。
実力充分な志田未来や松本穂香は若手ながらもしっかりと存在感を示していたし、梶芽衣子以外には到底あの役をできまいと思っていたおまさを中村ゆりが好演した。
テレビシリーズでも描かれていた平蔵が単身でおまさを助けに行くエピソードは切なかった。
またしても柄本明の怪演ぶりは群を抜いていたし、同心たちのキャスティングも納得。
しかも、ラストで第二弾もあることを示唆。
幸四郎に吉右衛門の面影を見て、テレビシリーズを懐かしめたので、おまけで星4つ。
新たなる優しき鬼
鬼平犯科帳
池波正太郎による時代小説で
「剣客商売」「仕掛人藤枝梅安」などと
ともに池波作品の代表的な作品
ただ通称「鬼平」はほかの作品と
異なり主人公長谷川平蔵は実在人物
1967年からオール読物で連載開始し
1969年には早くもテレビドラマ化している
(8代目松本幸四郎版)
他にも丹波哲郎や萬屋錦之助が演じたが
広く知られているのは
平成版のフジテレビ中村吉右衛門版で
1989年から2016年まで長く演じられた
美食家でもある原作者の指示で
作中の料理まで実際に現場で
調理されるなどこだわりが
人気を博した
今作は十代目松本幸四郎を
長谷川平蔵に据えリブート
そもそも八代目をモチーフに
原作も描かれた点に回帰したという
どうだったか
まだまだ若々しいイメージの
あった十代目に中村吉右衛門の
ような味がどう出せるかと危惧
しておりましたが・・
風貌から声色までまるでそのまんま
いや新たな鬼平像をきっちり
出ておりました
若平蔵・鉄三郎を息子の
染五郎が演じ見事な立ち回りを
演じています
柄本明もきっちり親子共演(笑)
料理シーンもきっちり再現
世界観は先日公開された
トヨエツ梅安の世界観を踏襲
しております
ラストで出てきた平蔵は
九代目だったかな(笑)
舞台となる江戸時代中期は
飢饉や不景気で犯罪が多く
放火と強盗が最も重罪だった
火付盗賊改方は実在したセクションで
誰と構わず逮捕して尋問できる
特権を与えられていたため乱暴が過ぎ
世間からは嫌われていたそうだが
鬼平はおつとめ(盗み)を働いても
「殺さず・(女を)犯さず・貧者からは盗らず」
を守っている義賊には寛容で
密偵「狗(いぬ)」として使ったりする
池波作品特有の造語も含まれるため
あくまでフィクションだが
実際の長谷川平蔵(宣以)の
人情味のある部分は本当だったとか
(宣以は犯罪者を更生しつつ仕事の技術を
覚えさせその間の賃金も積み立てて
出所時に持たせる「人足寄場」を
設立した人物としても知られている)
今作もこうした部分がしっかり
これまでの映像化と遜色なく
描かれていたと思います
続編もやる雰囲気プンプンしますが
劇場には封切日で自分と一人しか
いなかったのは気になりますが(笑)
出来はいいんで期待したいですね
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