劇場公開日 2024年5月10日

  • 予告編を見る

「「新おまさ」」鬼平犯科帳 血闘 TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5「新おまさ」

2024年5月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

松竹にとって重要なコンテンツと言って過言ではなかろう『鬼平犯科帳』。これはやはり松竹の劇場が好かろうと丸の内ピカデリーへ。初日でしたが、午前の回はガラガラです。。
日本映画放送による「池波正太郎生誕100年企画」としてリブートされたシリーズ第1弾『仕掛人・藤枝梅安』が思いのほか良かったため、本作も楽しみに待っておりました。
ただ、「梅安」は劇場版として2部作という構成でしたが、「鬼平」は時代劇専門チャンネルとの連動で、まずはドラマスペシャル『鬼平犯科帳 本所・桜屋敷』、次に本作の劇場版『鬼平犯科帳 血闘』があり、続いて連続シリーズ『鬼平犯科帳 でくの十蔵』『鬼平犯科帳 血頭の丹兵衛』が配信予定となっています。さすがに私、時代劇専門チャンネルまでは手が出ませんで、、「本所・桜屋敷」は一旦諦めて本作「血闘」にて幸四郎(十代目)さんの長谷川平蔵に初めて会ってまいりました。
始まってしばらくはどうしても比較から入ってしまい、さらには減点方式で観てしまいますが、観終わればそんなことは何もなかったように「良いリブート」だとすっかりファンになり、ついつい時代劇専門チャンネルの視聴方法を確認してしまったり。。
実際、まだコンビネーションは少々ぎこちなさを感じます。特に日常シーンの通常の会話の掛け合いは難しいですね。この辺は回を重ねることでキャラも固まり違和感を感じなくなるはずです。(そう思うとまたドラマが気になる。。)
新キャストに対する印象ですが、平蔵役の幸四郎さんは特にしゃべり方は叔父である吉右衛門(二代目)さんの平蔵のイメージをスムーズに引き継いでいるように感じます。火付盗賊改方加役としての貫禄も十分ですが、殺陣についてはまだ吉右衛門さんほどの凄みは感じないかな。今後に期待です。
そしておまさ役中村ゆりさんですが、、参りました。銕三郎(平蔵)への想いと覚悟の潜入。もう、私、ここから落涙が止まりませんでした。それこそ、最初は梶芽衣子さんと比較して観ていたことは否定しません。梶さんに比べると線が細く、声も高いため少々貫禄が足りなく思いながら観ていましたが、逆にその特徴が今作のおまさにピッタリでもうこの人以外に考えられません。見過ごせないのは松竹の新人、中島瑠菜さんの少女時代のおまさがあってこそのこの仕上がりとも言える「新おまさ」、最高だと思います。
そしてもう一人、志田未来さんがお上手。時代劇独特の台詞回しを絶妙な感情の入れ方で演じている様は、何なら他のどなたよりも一番堂に入っていたように感じます。「引込み役」、「遊女」、「盗賊一味の一人」とおりんという役の中で使い分けるキャラクターが全て成立しています。今後も是非時代劇での彼女を観てみたいと思いました。
ああ、時代劇専門チャンネル。。しばらくは引っかかり続けると思います。兎も角、池波正太郎生誕100年企画は流石の力の入れようで、素晴らしいリブートであると確信しました。堪能。

TWDera
TWDeraさんのコメント
2024年5月14日

みかん35さん、大変ありがとうございます。
既にサブスク契約が渋滞していて、一部は諦めも必要かと思いつつ、機会があればと裏腹に。。コストは勿論のこと、観る時間を確保するのも難しいのが現状です。。。観ても観ても、何故か各サブスクのマイリストが常に微増を続けています。。。。

TWDera
みかん35さんのコメント
2024年5月14日

元々アマプラ会員(月額600円)なので月額550円で時代劇専門チャンネルに入りました。このシリーズの放送あるはずなんですが。
吉右衛門さんの放送も見てみます。
新規で月1200円くらいかかると考えちゃいますね。

みかん35