「89歳はモノクローム。色をつけてくれ」Arc アーク 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
89歳はモノクローム。色をつけてくれ
2021年映画館鑑賞63作品目
7月11日(日)MOVIX仙台
原作未読
芳根京子演じるリサが不老不死の体を手に入れる話
19歳のリサはさえないダンサー
あやしげなクラブであやしげなダンスを披露
追い出されたところを寺島しのぶ演じるエマにスカウトされる
人体の不思議展のような技術で死体を保存する職場に転職
エマは弟天音によって理事を解任され30歳のリサは職場の中心的人物に
天音にプロポーズされるともに不老不死の体を手に入れることに
しかし天音は遺伝子異常で不老不死は叶わずかえって急速に老化し早死にすることに
半世紀以上悩んだ末に冷凍保存しておいた天音の精子を使いハルを出産
5歳のハルの母親リサは89歳になっても30歳の若さのまま
リサが営む老人ホームに小林薫風吹ジュン演じる老夫婦がやってくる
年老いた老人はリサが若い頃に愛することができず出産直後に見捨てた自分の息子だった
なんやかんやで不老不死をやめた135歳のリサはよく見たら寅さんの妹さくらで有名な倍賞千恵子
孫は芳根京子でハルは中村ゆりになっていた
エマと天音の年齢差
ハルが初期のしんちゃんのように母親を名前で呼ぶこと
不老不死を諦めた決断理由
いろいろと謎は多いがそれは見る側のご想像に任せる形かな
難解な内容だ
タイムスリップと違い不老不死はテーマが悪いのか作品そのもののテンポが悪い
眠くなるのも無理はないし高評価する人がいてもおかしくない
安易に駄作と切り捨てるわけにはいかず評価は難しい
ダンスやプラスティネーションの部分は大胆にカットしても良かったのではないか
芳根京子の若さには価値がある
とてもキュートだ
風吹ジュンや倍賞千恵子の年齢で役者の仕事があるかどうかは彼女次第だろう