14歳の栞のレビュー・感想・評価
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全く知らない14歳の子供達の10年後や20年後の姿を見たくなる映画。 本年度ベスト!!
ドキュメンタリーなので評価点は付けたくないけど3.5点で評価額。
何だか素敵な作品だった。
ある中学校の2年生の1クラスの生徒、35人に密着した作品。
演出や脚本が無いストーリーで14歳の子供達のリアルな話が聞けた感じ。
50日間の密着取材に加え、生徒達の幼少期の映像や自宅での親との会話が生々しくも他人の家に上がり込んだ感じが新鮮だった。
意外と驚いたのが生徒達がカメラ目線にならず普通に学生生活を送っているシーンが印象的。
インタビューのシーンも生徒達の飾らない発言が素晴らしかった。
自分が14歳の時に、あんな発言が出来ていたのだろうか?
気になるところ。
生徒達の休日を過ごすシーンやデートのシーンも懐かしい。
バレンタインデーでチョコを渡すシーンのアルアル感がとても懐かしい(笑)
本作のメンバーで20年後の続編が観たいです( ´∀`)
来年は、来年も。
ようやく見れた...。公開から3年。プライバシーの保護のため、DVD化・配信等は一切行わず、この時期を逃せばまた来年。劇場で見るしか手立てがない作品なんだけど、それくらい価値のある、大切にしたくなるような傑作ドキュメンタリーだった。3学期も残すところ僅かとなった、とある中学校2年6組の35人を、ただ傍観するだけの映画。それなのに、何故こんなに心打たれるんだろうか。。。
誰しもが体験した中学生時代。一生続いて欲しいと思ったり、早く大人になりたいと思ったり。2-6の生徒が考えることは35人分全員違う。でも、観客の私たちが思うことはこの頃を忘れないようにしよう、と一致するはず。自身の中学生時代(高校生時代も含め)なんて、もちろん自分の目線でしか見てないわけで、友達が、あまり喋らなかったあの人が、どんなことを考えているかなんて想像するしかなかった。だからこそ、本作のような客観的に見る学生生活っていうのは、知っているようで知らない世界を覗いているようだったし、当たり前だけどみんなちゃんと生きてるんだなと認識できた。
クラス全員、主人公。
35人にインタビューをし、それぞれスポットが当てられる。学校では寡黙な子が家ではおてんばだったり、いつもふざけている子が実はちゃんと考えを持っていたり。子どもと大人の狭間である、14歳であるからこその面白さもあったし、おかげで青春を取り戻せたような気がした。カメラの前でも何気なく生活できる、心優しい生徒たちのおかげでこんないい映画が出来たんだと感じた。ホント、よく撮れたよ。
クリープハイプの「栞」が、作品により深みをもたらす。元恋人同士の別れの歌なのに、中学2年生の終わりにすごく合う。『初めて呼んだ君の名前 振り向いたあの顔 それだけでなんか嬉しくて 急いで閉じ込めた』ああ、青春だなぁ。アンチバレンタインだったけど、こんなの見せられたら...ねぇ...☺️
同じ14歳でも当たり前の様に違う性格。自分の14歳頃を思い出しても...
同じ14歳でも当たり前の様に違う性格。自分の14歳頃を思い出してもこの35人とは誰ともカブらないと思う。
写真の生徒を数えると、やはり34人とチョット残念だ。
この映画は人の善意で成り立っている。まだまだ、この世は捨てたもんじゃない。
ごめんなさい。今回はレビューになってません。
このような映画が製作されて公開出来たことの奇跡。
当時も今も、何も問題が起きていないことの奇跡。
これだけ関係者がいたら、当然絶対誰かは反対すると思う。
逆に、関わった人たちはどれだけ前向きなのだろう。
どれだけポジティブなんだろう。
どれだけ人を信頼しているのか。
そんなに社会を、他人を信用しているのか。
この映画は人の善意で成り立っている。
まだまだ、この世は捨てたもんじゃない。
と思いつつも、いや、なぜ、公開時に「良い意味でも悪い意味でも」話題にならなかったのか。
こんなことは言いたくないけれど、糾弾するような人がいてもいいはずなのに。
いや、それは沢山の山のような困難を乗り越えて公開にこぎ着けた、並々ならぬ努力の結果なのでしょう。
しかしさらに逆に言うと、映画なんて世の中からしたら誰も見向きもしないんだろうか。
凄くいろんなことを考えさせられる。
Bloodtrail 14歳 サッカー部
何がビックリかって言うと、監督が「MONDAYS~」の竹林亮さんだって事ですよ。あの、すっとぼけた傑作の監督さんだってのは、とても意外でした。だって、あれ、変化球も変化球な熱血ものだったから。この様な「一クラスに徹底密着」みたいな、ひねりも工夫も芸も無い、どっかのTV局がやりそうな企画をやりそうな人には思えなかったんですよ。
14歳は大人か子供か。子供から大人へと変化する過渡にある。
のだとしたら。14歳x35人が集うクラスの中は、いかなるカオスが繰り広げられてるのだろうか?って言う。男の子より、女の子の方が早熟で、知能的・社会的な成長も、同様なのだろうと言うのは、経験的に思っていることです。実際、女の子の方が自己の内心に向き合っていたりする様で、自己否定する子もいれば、単に拗らせてる子もいれば、キャピキャピまっしぐらな子もいたりするという。男子の方が単純で分かりやすい。
小学生のころから、ずっと一緒に過ごしてきたであろう子供たち。無意識のうちに生まれていると思しきスクールカーストの匂いもちらほら。何かに一生懸命だったり、拗らせてたり、おバカだったり、変態だったり、ただの寂しがりやだったり、家族思いだったり。
35人35様です。カメラの前での語りも、同様に35人35様。中には、かなり突っ込んだ内心をさらけ出している(様に思える)子もいます。14歳くらいのめんどくさい年ごろの子たちの、こんな話を引き出すのって、結構大変だと思うんですよ。なかなかガード下げないじゃないですか。思春期の子って。本心を悟られたくない、的な反応は、反抗期に得てして起こる反応なんだし。インタビューの中に女性スタッフの声が出てきます。ラインプロデューサーとしてクレジットされている福田文香さん、と言う方なんでしょうか。子供たちの心を開かせた、と言うか、踏み込んだことが、この映画の価値を高めてることは間違いがありません。
自分が14歳の頃は。本・映画・音楽・スポーツ、それまで知らなかったものを初めて知り、興味を持ち始めた歳でした。だから、その歳に触れて好きになったものって、今も好きですから。QueenもBowieもYesも、その他もろもろも、14歳の時だったw
広島八丁座では、たった一夜、一回限りの上映でした。それは、あまりにも、惜しすぎるんですけど?
精神年齢の幅広さはカオスだ、と言ってもいいであろう14歳の35人。でもクラスなんですよ。熱血でもなく、一心同体でもなく、心ひとつ、でもないけれど。クラスとして、ちゃんと社会性と良心を保って、やっていけてるんですよ。一人一人が、学びながら、成長しながら。もしくは、拗らせを酷くしながら。その様が、懐かしくもあり。ほほえましくもあり。日本社会の縮図のように、思えないこともなく、シンミリしたりして。
良かった。
かなり。
この映画を守ってほしい
シネマ・チュプキ・タバタはいつも優れた映画を流してくれます。
今日は見逃していた『14歳の栞』を見に行きました。
この日、うちの小学校では卒業式が行われました。
小6は12歳。
2年後のことを考えました。
14歳になるまでに、かなり濃密な時間を過ごすのだなと想像しました。
どうかうちの卒業生にも明るい未来が待っていて欲しい。
どうかこの映画の生徒さんたちにも明るい未来が待っていて欲しい。
そう願いながら映画を見ていました。
本当に素敵な映画でした。
この時代に、実在する中学校、生徒の実名を明らかにする。
映画として上映するに当たっては、幾多の問題があったと思います。
どうかいたずらに扱われませんように。
約束を守って多くの人たちに届くことを願って止みません。
覚悟が足りませんでした
14歳のころを思い出す見ごたえある映画でした。零落見た後にこの映画を見たので余計に新鮮でした。。笑 ただ覚悟が足りなかったです。この映画を見る前に、特典や一番初めに彼らへのSNSなどの誹謗中傷はやめてと書かれており、そりゃああそうだろ。この子こんな青臭い発言して~(笑)などからかったりしないだろ。と受けとっていましたが違った。この映画には悪口が普通に出てくる。さすがにそれはひどいでしょと思う一言が脚色なくうつされる。なるほど。監督らも制作するにあたって相当葛藤あったんだろうと感じた。35人いれば35人の色があるということを、正負で判断しがちな大人にとってのアンチテーゼとも受け取れるのではと思いました。
35人の中の一人ひとりに、「あの頃の自分」がいる。
MONDAYSの監督作品、しかも14歳のリアルを映すドキュメンタリー、という挑戦的な内容に惹かれ鑑賞。めちゃくちゃに心を打たれた。あのクラス、35人の中にも一人ひとりに「あの頃の自分」がいて、今と同じように、何か問題を抱えて、将来が不安で、でも今を生きていかないと行けなくて。そんな自分が同じようにあの頃のまま生きている、「あの頃」に栞を挟むとても言葉じゃ説明できないほどに、リアルで尊い作品だった。作品の性質上、DVD化される予定は無いので気になる方はぜひ、再上映を見に行って、「あの頃」のページに「栞」を挟んでほしい。
何にでもなれると妄想し、何者にもなれないと絶望した頃
学校が世界の全てで、イオンに一日中いれたあの頃。
中学校のクラスの空気感がそのまま映し出されていて、生徒達に当時の自分やクラスメイトが重なる。席替えやワックス掛けの翌日などの些細な出来事が懐かしくて眩しい。
見ず知らずの中学生、35人の14歳全員が愛おしい。
よくここまで、いろんな魅せ方があるなあ
登場人物はみな、ほんとに普通の中学二年生だった。
ただ、ドキュメンタリーのようで、ドキュメンタリーに見えない。一つの映画として完成していた。
それは間違いなく、製作陣の力である。
演出、編集によって、見事に惹きつけられる映像になっていた。
撮影の仕方ひとつで、誰でも主人公になる。
音楽ひとつでドラマティックにも、前向きにもなる。
35人分も、よく引き出しがあり、そしてそれを接続していたのに脱帽である。
たった2ヶ月あまりの出来事なのに、一年間通して彼らを観ている気になった。
多少退屈なところはあるかもしれないし、すごい心が動くものでもない。
ただ、観た人が昔を思い出し、今に思いを馳せる。まさに自分の人生という物語の、栞。
2023年劇場鑑賞42本目
永遠の「あの頃」
何も起こらない。ただ14歳の2年6組、35名を映しただけ。それだけなのにそこに価値を感じるのは、もう2度とあの時に戻れない大人になったからか。
子供らしい純粋さと将来を少しずつ考える大人との狭間。試験や部活、学校行事に追われてあっという間に過ぎ去っていく14歳。
この映画を観ている間、自分もあの頃に戻って何をしていたかと思い出す。
無かったことにしたい思い出も、楽しかった瞬間も、全部そこにあって、その延長線上に今の自分がいることを再確認する。
14歳に戻れたら…なんて思う時もあるけれど、いつだって10年、20年後には「あの頃」に戻りたいのかもしれない。
でも、「あの頃」は今かもしれない。
14歳には戻れないけれど、今だからできることをやっていこうと思えた作品。
これを撮るかー。
いったい何を見せられてるのだろうか。
他者理解?
あの時との自分との違い?
時代は変われど「いるよねー!」というヤツ?
中2病の今を、かつ目せよってこと?
・・・
結論、考えられることは全部だった。
でも、なんで面白く思えたんだろうか。
シンプルに明示できない自分がいることが、気持ち悪い。
全員に共通してるのは、かれらの言葉を引き出すにあたり、どれだけ事前に関係構築しているのだろうか。そして、ひとりひとりのインタビューの回数や所要時間も気になる。質問への答えは、総じてガードが低く、端的で、赤裸々で、迷いがない。もしかすると、カメラの前だからこそ装うことなど、かれらには容易いことのように思え、聞けば聞くほど本音が見えない。
学校にいる時、家にいる時、インタビューを受けている時のいずれも異なる人格を持ち、それぞれの環境に応じて自らを使い分けている。それもまた自分であると言わんばかりに。
この作品の面白さは、ドキュメンタリー様式の中に隠れる真実と虚像で、そんな人間がもつ両面性にあるのかもしれない。
フレデリック・ワイズマンの作品に登場する人物には、インタビューが無い(気がする)。どの人物とも等間隔に距離を保ち関係性においてオーディエンスが登場人物の人物を規定してしまうことで、監督の主体を極力薄めることに成功していることに気づく。
ちなみに、グレタ・トゥーンベリさんの「気候変動のための学校ボイコット」を始めたのは、ちょうど彼らと同じ歳の頃。大人や社会へ疑念を抱くキッカケは、まさに中二なのかも。
令和版3年B組金八先生 2時間スペシャル
みなさんが書いている通り、今の時代によくこの取材の許可が出たなと。学校、保護者、そして何より本人たちの理解に敬意。同世代の子供を持つ親として、現代社会を見る視点として、あるいは彼らと同い年だった当時の自分を感傷的に振り返る視点として。様々な視点から体験することができる秀作だと思う。いろんな感想があっていいし、そうあるべき。
ザクッとした編集が心地よい。作品の終盤、不登校になった彼が写真撮影に現れるのか?吹奏楽部の発表会はうまく行くのか?それらをザクッと見せる、そんなことはどいうでもいいんだ、大事なことはそこじゃないんだ、と言わんばかりの編集に爽快感を感じた。
ドキュメント映画は必ずどこかに取材者の意図が入り込む。それは当たり前のこと。でもこの作品は最後の最後までほとんどそれを感じさせずに突っ切っていて、それはなんでだろう?ということをずっと考えながら見ていた。
一つ大きなことは、全てを撮影させているから。モザイクも撮影不可のエリアもない。あったかもしれないがそれを感じさせないほど、全てを撮影している。不登校の生徒の顔も、教室も映している。文字通りありのままが撮れる、そういう奇跡的な被写体、取材対象者であったことがまずは大きい。撮影不可なものがないから、それはもうむき出しである。
もっと大事なことは、14歳の彼らの日常がイキイキと輝いていたから。
思春期のど真ん中、中二病という病気の名前wにまでなるほどあやふやなこの年齢。彼らが思い、感じ、悩み、怒り、喜ぶ、その姿は魅力的に映り、美しかった。彼らの生命力、未来に向かって進もうとする(進まなければならない)無垢さ。それはある意味で羨ましい姿。嫉妬心のようなものまで感じさせた。それは少し明るい日本の姿。
そして、監督がここだけは意図的に言葉を繋いだ、ラスト間近での14歳たちの自己評価。諦め、達観、未来に期待してない、こんなもん、限界、そこそこ…そんな空気をまとわらせたまま物語は閉じていく。意図を持って編集されていた。監督の問題提起。日本の未来への課題をさりげなく浮き彫りにしながら、「令和版金八先生2時間スペシャル」は終わった。
壮大なリアルあるある劇場。
Eテレなんかでやってるドキュメント番組からナレーションを抜き一本の映画にしただけの印象。
まずドキュメンタリー映画の観方をよく知らないので、そんなもんと言われればそうなのかもしれない。
25人目過ぎたあたりから飽きてきたが、不思議と最後まで寝ないで観れた。
映画館でしか多分観れない作品
いまの個人情報に過敏で苛烈な世の中で観るにはかなり難しい作品で、よく公開できたなと思うくらい14歳が言葉にしたものを納めた作品でした。
ディスク化もネット配信も多分、厳しいんじゃないかと思う。というか、映画館だけで見れる作品であって欲しい。そこで上映して、そこで感じたもので終わり、くらいの。そんな意味で、映画館でしか観れない映画だと思いました。
ベースはうまく映像作品としてパッケージされていて、かなり見やすいドキュメンタリーでした。人間の言葉の点と点を線でつないでいろんな角度からの意見を、納めていて、伏線のように見せるのがとても技巧的でエンタメ的。でも言葉を引き出せる関係性になっているところがまずすごいというか。なるべく、個人のありのままをおさめようとしているところに好感触でした。ドキュメンタリーだから、切り取り方は非常に難しく、編集も難しく、何をしても恣意的になるし、特に言葉が表すものとかも難しいし、
プライムベートにかなり深く立ち入っていて、ある意味で人の家のプライベートムービーを見てしまったような感覚さえある。
個人の意見と客観的視点と、なるべくは傷つけないけど、でも面白いものに仕上げようとしている、非常にバランスの取れた最小公約数を乗り切った作品でした。
いまできる範囲でだいぶ14歳の心の動きの煌めきみたいなものに近づこうと作品だと思います。
手放しに素晴らしいというのはテーマがテーマだけに少し憚れるけど、でも素晴らしかったと思いました。
製作陣ご苦労様、スゴい!!
前提としてこれが彼らの全てではないし、もっと闇を抱えた部分や話せないことも数多くあるだろう。
また2年6組の全てでもないだろう。
それでもこれは、その人生で一瞬の時間を見事に切り取り、過去とうに過ぎた大人たちに照れ臭さや感心、或いは自省などもあるかもしれない様々な感情をくすぐる。
このドキュメンタリーは3年前ならば、彼ら彼女らは高校3年生で、また人生の選択を迫られているのか。
ティーンエイジャーの3年間ならば、また考えが変化した子もいるのだろう。
この映像を見たら照れ臭いのかなー
最後のドローン撮影はスゴいよ、リアル金八、THE・青春。奇跡的な映像だよ!!
おじさんおばちゃんおじいちゃんにおばあちゃんになっちゃってた人、絶対に観て欲しい‼️
感謝!観ておいてよかった!!
このドキュメンタリーは良かろうが悪かろうが
自分自身の中学時代を思い返すことになる
謎に学級委員に立候補したあの人とか
いつも机に突っ伏して寝ているあの人とか
教室では静かなのに部活では生き生きしてるあの人とか
そんな彼ら彼女らの内側を知ることになる
自分がクラスメイトのほんの一部しか
見てなかったことを思い知らされる
放課後、ましてや帰る家など想像の余地もない
学校外に得意なことがあるなんて、
余りにも当然のことなのに
この映画ではさらに、一人一人の心の内を知れる
あの自然体は、製作者の密着の
賜物だろう
本当に理性が芽生える頃の
初期衝動の純粋な塊みたいなものが見れる
友人の好きなところを並べて大好きと言ったり、
できれば友達になりたいと言ったり。
14歳にしか出来ないですよ
また中学2年生ってのもちょうど良くて、
卒業とか湿っぽくなる訳じゃなくて
ただ単にクラスが終わるっていう
それだけなのがいい。
過剰に脚色したり盛り上げたりすることなく
事実が淡々と置かれていって
そこから観客が何かを感じ取るイメージ。
だからフラットだし誰かに肩入れすることもない。
製作陣、そして何より生徒さんたちに
ありがとうと言いたい
あの時期に、常にカメラに撮られてるとか
絶対に嫌だろうしね
本当にすごいドキュメンタリーですよ
ぜひ「24歳の栞」が観たい……
思ってたよりいい中学
まず想像していた中学と違いました。自分の通っていた中学が結構荒れてたからか、こんな善良ないい子達しかいないクラスが有り得るのかとびっくりしました。映してないだけかもしれないですが、もっと家庭環境が複雑だったり非行に走る生徒とかも居るのかなと思っていたので、ある意味清く純粋な気持ちで観ることが出来ました。あと校舎もすごく綺麗で私立かと思いました、羨ましい…。
さて内容ですが、本当に14歳のリアルがそのまま映し出されていました。35人のクラスメイトひとりひとりの思想を垣間見れたのは非常に面白かったです。部活に勤しむ子、静かな美術部の子、不登校の子、いじり役の子、いつも机に突っ伏している子、秀才な子、車椅子の子、どのクラスにも1人はいそうな、そんな14歳の子達が何を考えて学生生活を送っていたのか、当時の自分のクラスメイト達を想起し、照らし合わせながら鑑賞しました。
35人の中には、クラスに興味が無い、友達なんていらない、という子が結構いて、その考えに至った理由はそれぞれ違いますが、あくまでそれは表面上の話で、本心はその逆、という子が多かった印象です。(編集のせいでそう感じるだけかもしれませんが。)
主題歌である栞の歌詞にもありますが、「今ならまだやり直せる」時期でもあり、そう出ない時期でもあります。仲間たちと楽しく過ごすもよし、他人を気にせず自分の好きなことに没頭するもよし、彼らがこれからの人生でどんな選択をとるのか気になります。
ちなみに私は21歳になった今も、他人とコミュニケーションをどう取ればいいのかよく分かっていません。14歳から見た21歳は大人に感じますが、現実はまだまだ子どもで、これから先30歳、40歳になっても本当に完成された大人には到底なれる気がしません。映画を観ながらいつまでが子供でいつからが大人なのか考えていましたが、悩み、考え続ける限り人はいつまでも子供であるように思います。確かにもう思想や性格を変えることが難しい歳になりましたが、それでも悩みの数だけ成長があると思うので、とりあえず今は21歳の栞をこのレビューに一旦挟んでおくことにします。大学3回生でちょうど進路の分岐点の今、この映画に出会うことが出来てよかったです。
P.S.個人的に1番好きなシーンは、バスケ部の男の子が女の子(部活忘れました)の家の前でホワイトデーのお返しを渡す場面です。心の中のトキメキが爆発して、思わず口を手に当ててしまいました。このシーンが観れただけで私は満足です。
経験者なのかな?
まずドキュメンタリーではカメラを意識させなくするのが大変だとドキュメンタリーの先人達が言ってるのはよく読むけれど、スペクタクルな作りなのはかなり意外。この作りのせいで、映画評論やメディアにはあんまり取り上げられていないような。。帰ってキネ旬読み返してみよう。チラチラは絶賛の声を聞いていたので、キネカ大森で鑑賞。みんなカメラの前にたった経験があるのを疑いたくなる。子供がいる人や今、中学生はこれをどう思うだろう。もちろん、彼らの成長が楽しみだ。
キネ旬の2021年ベストを見てみたら誰一人この作品を挙げていない。なぜだろう。あの声明を受けて取り上げることも禁じたのか。それとも単にキネ旬に発表するような書き手と相性が悪くスルーしているのか?どちらも考えられる。確かに映画ファンが喜ぶタイプの映画ではない。ラスト大胆にクリープハイプがかかるドキュメンタリーなんて他に思いつかない。ドキュメンタリーの新潮流になりそうだが、そう簡単にできるような内容でもない。杉田協士や深田晃司が学校でたまに授業をやるとインタビューで語っていたと思うがそのような機械がないとなかなかここまで深く入り込むことは難しいだろう。しかも、おそらく公立の学校の為、法律的にソフト化はかなり難しいので、見れて嬉しい。
念の為、さらに映画芸術も確認したが誰も挙げていない。
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