劇場公開日 2021年10月22日

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「韓国でリメイクしたら凄く面白くなると思う」CUBE 一度入ったら、最後 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0韓国でリメイクしたら凄く面白くなると思う

2021年10月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

脚本を書いた人に色々聞いてみたいね。
ものすごく脚本家の腕が問われる設定だと思うの。閉ざされた空間で極限状態になって、その人の本性があぶり出されて、それがぶつかり合ってドラマになってくっていう。

でもあんまり本性があぶり出された感じがしないんだよね。「この人は、こういう設定の人です」って説明されてる感じで。
配役が難しいね。最初に柄本時生が死ぬんだけど、柄本時生が岡田将生の役をやった方がいいよね。菅田将暉とは毛色が違う役なんだなって分かりやすいし。
吉田鋼太郎がなりふり構わず成り上がったけど、差別主義的な人の役なんだけど、見た目がちょっと違うよね。でんでんとかが良いのかな。

日本で売れる映画を作ろうとすると売れてる役者さんを集めるけど、タイプが似てるんだよね。それで「この人は、こういうキャラ」って存在するだけで分からせるのが難しい。

この映画オリジナルは韓国映画なのかなと思ったの。キャラ設定がそれっぽい。それぞれの役に対して韓国だったら「あ、こういう人なのか」っていう役者さんがあてられるしね。

「ここから脱出したい」って話が進むけど、そうなのかな。救助が来るかも知れないし、待っててもいいんじゃない。その辺の思惑が色々とあって、それがぶつかって、その中で事情や、各キャラの本性があぶり出されて、ドラマが始まるんだろうね。
この映画では、その部分が描かれないんだよね。斎藤工の事情なんて、思わせぶりにするだけでカットされてるし。

脚本の早い段階では描かれてたんじゃないかな。でも色々とやってるうちに削られていって「こういう設定の人たちが、こういうことをやりました」って説明して終わりなんだよね。だから納得感がまるでない。
低予算映画でやったなら「がんばったなあ」って感じで観るけど、シネコンで展開されるそれなりの予算かけた映画だからね。どうしてこの脚本でGoが出たのか脚本家に聞いてみたいの。

そして、こういう状況で人間のドロドロを描くのは韓国めちゃうまいからね。事情説明も短い時間でビシッとやってくるし。

役者のバリエーションの話と合わせて、この映画、韓国でリメイクしたらメチャクチャ面白くなると思うよ。

Scott