アオラレのレビュー・感想・評価
全160件中、101~120件目を表示
失業が原因で離婚なのか?アメリカの闇がここにも
多分それ以外にも離婚原因は考えられるのですが、面白いことに加害者、被害者ともに離婚調停中、さらに夫の失業という共通点があった。それがもとでストレスが溜り、精神薬に頼り、凶悪犯罪へと向かったラッセル・クロウ演ずる「男」。寝坊も過眠症を患っているかのようだったレイチェル(カレン・ピストリアス)も夫から家をよこせと言われて気が立っていたようだ。
果たして「煽った」のはどっちだ?信号待ちで停車していた車に大げさなクラクション(2秒以上)を鳴らしてしまったレイチェル。男は追いかけてきて「謝ったらどうだ?」と優しく注意するも、それを拒絶した。そこから過激なサイコ男に変貌を遂げるのだ。
日本でも問題になっている煽り運転。乱暴な車線変更や割込みという原因が多いのだろうけど、制限速度よりも遅く走るだけで煽ってくる運転手もいるくらいだ。クラクションを鳴らしてよいのは「法令で規定による場合」と「危険を避ける場合」のみ。映画の場面ももちろん違法(日本の場合)。ちなみに0.5秒以上のクラクションは威嚇という意味になるそうです。また、客を乗降車させているタクシーへのクラクションは違反どころか訴えられてもしょうがないこと。タクシーにクラクション鳴らされたというネット記事も多く見られますが、体感的には乗降中のタクシーにクラクション鳴らすバカの方が圧倒的に多い。いつ停まるかわからないタクシーや宅配車の後ろは走らないのが得策です。
スピルバーグ監督の『激突!』では見えぬ男の姿に恐怖を感じましたけど、今作では主人公に全面的には共感できないのも事実。さすがにニューオリンズの市街地であそこまで派手に無茶な運転はないだろうけど、OP映像では実際のドラレコ映像も流れ、どこでも恐ろしい運転手がいるんだな~と感じました。
二種免許取ってからは車間距離にも気を付けてるし、煽られても知らんぷり運転に徹するようにしています。赤信号になっても突っ込んでくるやつなど、許せない運転者は多いけど、文句つけたくなる気持ちを抑えて平静を保つことに努めています。おかげで割り込まれても腹が立たなくなりました(笑)
あの交差点でもしレイチェルがクラクションを鳴らさなかったら?もし素直に謝っていたらどうなったのだろう?もしかしたら男は自首していたかもしれないし、同じ結果になったかもしれない。などと考えると、レイチェルの行動も犯罪の誘発剤になったのかもしれないし、空しくもなってきました。
怖かったんだけど!
クラクションは軽く短く!
今話題の煽られ運転の映画かと思っていたらかなり怖い本格サイコスリラー。
主演の犯人がまた怖そうなラッセル・クロウなので予想以上に恐怖感を味わえました。
出だしから衝撃的な殺人犯罪シーンから始まるので単なる運の悪い女性ドライバーの話で終わりません。
しかしこの女性ドライバーにも最初の対応でいくつか自己弁護的な過ちがあり見てて興味深かったです。
現実に煽り運転トラブルを回避するのはかなり難しいですがクラクションの鳴らし方ひとつで相手が暴力的になる場合もあるので勉強にはなります。
薬で感情を抑えて殺人をも厭わない暴力的な面がある一方で、携帯電話の情報を見て計画的に行動したりと犯人の設定にかなり無理があるのですが、
ラッセル・クロウの怖い顔の演技でリアル感は十分でした。暑い今の時期にヒヤリとしたい人はぜひご覧ください。
日頃運転してる方はクラクションは軽く短く使いましょう。
クラクションを我慢する勇気も必要
クラクション鳴らして怒られる話
ラッセルクロウがこんな巨漢に!
予告編を見た時から期待はしてないけれど、こんな姿になったラッセルが見たくて鑑賞しました。
「ナイス・ガイズ」でもあれ?ラッセル一回りデカくなってね?とわおもってたけれども、本作はさらにデカくなってる気がする。
もはやジョングッドマンなみの巨躯ですよ。
ラッセルは色んな役を演じてきましたが、今回のサイコっぷりはなかなか見ごたえありです。
冒頭のセリフのない3~4分のシーンは怖いし、ラッセルの目つきがもう凶悪すぎてもしかして良作かもと思いましたが、残念、普通の映画でしたね。
予測不能ってほどでもないし、主人公を同情する気にもあまりなれない。
現代社会はだれもがストレスを溜めていて、いつ爆発するかわからない。その爆発に巻き込まれた人の話なわけです。
ストレス社会の爆発映画としては「フォーリングダウン」がありますね、コメディのようなシリアスのような映画でしたが最後はちょっと切ない余韻に浸れる映画です。
よきせぬ相手の感に触って大変な事になるといえば「ヒッチャー」もありますね。これも不気味な余韻がある。
しかし「アオラレ」余韻とかない、事件解決で終了、思いを巡らすまでもない。共感とか同情とかがわきずらい作品だったように思います。
映画終わってエンドテロップ流れた瞬間に私の見ていた劇場では9割くらいの人が速攻で帰ってました。
その気持ちはわかる、だって盛り上がりとかスリルが足りないんだもの。
ラッセルはもう破らかぶれで犯行をしてるし、主人公は逃げ切れる状況が何度かある。
そもそも、時間が解決する話なので(警察的な意味で)あんまり緊張感がないんですよね。
真昼の都会で人も多いはずなのになんだか登場人物が少ない、一般市民が記号的でしかない。
都会の人は他人事には無関心だからまあ表現的には問題ないのかもだけど。
警察が捜査し追跡するよりも早く犯人は行動してるわけで、犯行から逮捕までの時間は決して短くない。
その短くない時間で追われる主人公はさぞ怖いでしょうが、映画を見てる私はその時間が理解できずにスリルを味わえなかったのかもしれない。
「ウトヤ島、7月22日」って作品がある。平たく言うと夏合宿の島でテロが起きて警察が来るまで地獄のかくれんぼをする話。
この作品は上手に警察が来るまでの時間がスリルとして使われてた。大変怖くて面白い映画だ。実際の事件を基にした映画だから面白いは不謹慎だけれども。
「アオラレ」は「激突」と「ヒッチャー」の要素を受け継いだ作品のはずなのに、良作のいいところを省いたような印象です。
ラッセルの見るも無残な体系と狂気演技を見るためと割り切って鑑賞するのがいいかと思います。
----------------------------------------------------------------------
劇中セリフより
「本当の不運を教えてやる」
不幸は教えるより共感して助け合った方がいいですね。
明日は我が身、お互い様の精神で日常を乗り切れればいいのですが…
映画の後はアオラズ運転で帰りましょう。
サスペンスフルだが何か古い
ドキドキするサスペンスだが、以前観た事ある感覚とこの物足りなさは何だろ。タイトルまんまで話は単純、捻りも何も無いストーリー。犯人キャラが最初からあからさま故に、怖いという感覚はあまり感じなかった。サイコパスでは無く、キレまくっての開き直りタイプの凡人な犯人だから、詰めも甘いし行動も読めちゃう。ならばいっそ残酷殺戮シーンや異常行動を振り切り、RG15レベルまで上げたエログロ映画にして欲しかったかも。
クラクション煽りと言えば、往年の傑作でありスピルバーグの出世作(元々は米でテレビドラマ)『激突』と比較しちゃうが、該作のような得体の知れないトラッカーに追われる作品の方が数段怖い。
ラッセルクローの驚愕体型がショックと同時に不憫に感じ、その辺りも気持ちが乗れなかった。
あと、冒頭の記録映像の方がドキドキした。
アオッテンジャネー!
ほぼホラー。
ラッセル・クロウ‥
うーむ…
変なタイトル
原題がUnhingedで、気が狂ってるとか錯乱してるとかそういう意味みたいでまさにピッタリなのに、アオラレってタイトルにしちゃうところがセンスのない日本だなぁと感じますね。
まあ、予告のラッセルクロウには笑えましたが。
この、イカれ男、オープニングからヤバさ全開でこいつを主人公の女の人が煽るのかと思うともうその時点からドキドキが止まりません。
でも、厳密には煽ると言うより至極真っ当なクラクション。
謎理論を展開するラッセルクロウを怒らせたからもう大変。
色々バックボーンがあって気が変になってるとは言え、ちょっと逆恨みしすぎな気がする。
周りを巻き込んで犠牲者もたくさんでるけどあんだけの事しててもあんな自由に野放しなのは、警察の無能ぷりにビックリします。
ラストはスカッとするね。ざまぁ!って思った笑
相手が変な運転をしててもこちらは大人になりましょうと言う教訓のような映画、息子のがまともな事言ってましたね。
けして他人事ではないスリラー。
パンパンに太ったラッセルが怖い!
人生はストレスの連続だ。仕事で辛い思いをし、家族は時に悩みや困難に寄り添ってくれるどころか、突き放したり煙たがったりして人を孤独や絶望に追いやる。それがMAXに達したのが、この映画のラッセル・クロウ(苦労)。離婚や失業で精神不安になり、鎮静剤をがぶ飲みして身も心もボロボロ。
医者に処方してもらった中毒性のある精神安定剤を過剰摂取して精神が崩壊する人がアメリカにはたくさんいると聞くが、まさにそんな感じ。
日雇い仕事でお金がない中、離婚と財産分与、母親の介護、子育て、働かない弟とその彼女をお金がないのに家に住まわせて面倒をみているカレン・ピストリアス扮するレイチェル。ラッセル・クロウとタイマンをはれるくらいのストレスを抱えている。
そんなある日、ボロボロのボルボで息子を補修授業のために学校に送り出してから日雇いの美容院に向かおうとしたら、休日のため道路はあちこちひどい渋滞。ストレスが瞬間的にボルテージを上げてしまったところに、出会ってはいけない奴が青信号なのに交差点で立ち往生していた。
ストレスがストレスを生み、積み重なった結果、パンパンに膨れたストレスは全く関係ない人への八つ当たりという道をたどり人を命の危険に導いていく。ストレスがMAXの人は全く関係ない人にタイマンをはりたがる。特に車の運転中は、それがよく起こるし、日本だけでなくこの映画のようにアメリカでも起こるし、はっきり言って世界中で起こっているはず。
そして、この映画でもっとも適切にストレスを表現しているものといえば、なんといってもラッセル・クロウの尋常じゃない出具合の腹。パンパンになった痛々しい腹。この映画の役のようにストレスが原因でやけ食いしたからこうなったようにしか見えない。(役作りで太ったわけではないと思うけど、見事にこの映画にマッチした太り方)
この映画は、はちきれんばかりのストレスでぶくぶくに太った狂人という珍しいキャラクター像を生み、狂人像に新境地を切り開いたといえる。
ラッセル・クロウの腹がストレス社会の全てを物語っている。
ストレス爆発対決だな。
全160件中、101~120件目を表示