「かなり皮肉の効いた映画」スーパーサイズ・ミー ホーリーチキン! でゑさんの映画レビュー(感想・評価)
かなり皮肉の効いた映画
現在アメリカは非常に肥満や成人病などの問題が多く
健康志向に向かっていると言う。
特に食べる物に関してその健康志向が強く
外食産業でも健康志向を謳った企業が多数出ている状況。
そこでその実態はどの様なものか?と言うのが今回のテーマ。
正直言うとかなりグロテスクな内容もあって
もうフライドチキンは食べたくなくなる様な内容。
恐らくこの監督はかなり左派的で食事に対する意識も高いのだと思う。
だからかなり色眼鏡が入っているところはあると思う。
しかしその分を差っ引いてもかなりゲッソリする内容。
この監督の真骨頂は最後にその欺瞞だらけの業界を暴きながら
実際その店を開いて来店する客達にその矛盾を見せつける事。
恐らくその内容を見たらかなりの人数が帰ったんじゃないかなと思うけど
彼はハナからフライドチキンで成功しようなんて考えていない。
その欺瞞を暴いて尚且つその欺瞞だらけのチキンを来店する客達に食べさせようとするのがスゴイ。
結局このチキンを求めているのは消費者側なのだ。
油っぽくてカロリーたっぷり。
しかも気休め程度に健康志向を訴えて
尚且つ金額的に安くなければいけない。
そうでなければ企業が存続できない。
その欺瞞だらけの内容を横目で眺めつつ
(時には眉をひそめつつ)苦笑いしながら油たっぷりのチキンを貪り食う。
自分も一応は食品業界にいるものとして
ちょっと考えさせられるものがあった。
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