劇場公開日 2024年1月12日

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「弟は偉大」アクアマン 失われた王国 regencyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5弟は偉大

2024年1月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

海底王国アトランティス王にして父親となったアクアマンが、失われた王国の復活を目論む陰謀と、父の仇として命を狙うブラックマンタに脅かされる――といったあらすじはアメコミヒーローの王道であり、共に立ち向かうパートナーとして前作の敵=弟オームを選ぶという流れもありがち。
要は作劇自体に目新しさはないが、それを判ってる上でも観ようと思ったのは、単にアクアマンというキャラクターの魅力に尽きる。王と父親である責任を重荷に感じるという人間臭さはMCUのマイティ・ソーとダブるし、仲違いしていたオームとコンビを組むというあたりもそっくり。
とにかくこのオームが、前作以上に主役を食いかねないほどの存在感を発揮していて、いわゆるコメディリリーフ的ポジションも兼ねていたのが楽しい(まあこのあたりもロキとダブるが…)。あとドルフ・ラングレン扮するアクアマンの義父も、前作以上にイイ味出してた。DCEUに付きもののビックリドッキリ演出は比較的抑えめだったが、その分ギョッとする描写を外さないのもジェームズ・ワン監督らしい。自分はギリギリ大丈夫だったけど、飲食しながら鑑賞していた人には結構辛かったのでは。
『バットガール』がお蔵入りしたり『ブルービートル』がDVDスルーになってしまったりと、踏んだり蹴ったり続出だったDC映画。でも、MCUを追うのには疲れてしまったが、こちらはまだ追っかけて観たい気はある。何度もしつこく書くけどMCUみたいに風呂敷広げなくてもいいので、とにかく今後も着実に作り続けて、コンスタントに日本で(←ココ重要)劇場公開されるようになっていってほしい。

regency