「☆☆☆★★ 《御大の老いらくの恋》 予告編を観た瞬間から、「あ?こ...」クライ・マッチョ 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
☆☆☆★★ 《御大の老いらくの恋》 予告編を観た瞬間から、「あ?こ...
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《御大の老いらくの恋》
予告編を観た瞬間から、「あ?これはイーストウッド御大の集大成の作品になりそうだ!」…と思った。
これには一応は原作があるものの。予告編から醸し出される雰囲気が『パーフェクトワールド』であり。『グラン・トリノ』や、最近の『運び屋』を想起させる。
更には、今では落ちぶれてしまった元ロデオスターとの設定から『ブロンコ・ビリー』を。ロードムービーでもある事から、イーストウッド最高傑作の1つ『センチメンタル・アドベンチャー』を…と言ったように。長年イーストウッドを観て来たフアンからすると、「嗚呼!これをもってイーストウッドは伝説に、、、」等と、ついついセンチメンタルな気分に…
………あららら、、、とんでもなかった💧
イーストウッドはまだまだ【引退】等する気はなさそうだった。
それどころか、ますますお盛んなのを見せられるこっちは、一体全体どんな気持ちでスクリーンを見つめて行けば良いのやら^^;
基になった原作をどれだけ忠実に映像化されているのか?は、原作未読の為に今ひとつ分からないのですが。単なる原作未読の身から観て(おそらくは)こんな物語ではないんじゃなかろうか?…と。
尤も、原作そのものを忠実に映像化していたのならこちらの見込み違いって事になりますけども。
…って事で!(どんな事だよ!ですけど)
流石に今回のイーストウッド御大作品には。往年の作品群に見られたような人間賛歌であったり、人生の深み等が滲み出て来る何時もの人物像とはちょっと無縁な主人公だったのが残念。
(それでも、あの皺くちゃな御大の顔がスクリーンに映るだけで、大いなる反則なんですよね)
これは最早脚本上の問題でしょうかねえ。
wikipediaを確認したら、どうやら完成するまでの道のりこそを映画化した方が遥かに面白くなりそうな感じで、イーストウッド御大も、どちらかと言えば雇われ監督みたいな雰囲気がするし…と。
何となくですけど。御大自らは、仕事をしていないと、身体も心もドンドンと衰えてしまうから…ってところがひょっとしてあったのかも…と穿った見方をしながら観てしまった。
もう一つ考えられるとしたならば、共演したメキシコ人女優のNatalia Travenにあるのかも?
御大を相手にして、老いらくの恋の相手になるのだけれど。歳は召されてはいたけれど、凄く素敵な女優さんだった。
御大って元々共演した女優さんと…
本来ならお好きだものなあ〜(^^;)
御大!今回は今ひとつ、、、いや、今3つくらいだったけれど、次回はバシッと頼みますよ!
2022年1月15日 TOHOシネマズ日本橋/スクリーン6