「脚本が残念なのだろう」クライ・マッチョ きなこうどんさんの映画レビュー(感想・評価)
脚本が残念なのだろう
偉大なるクリントイーストウッドの作品とあれば、是が非でも観ねば!とばかりに勇んで劇場に足を運びました。
結論から言えば、残念の一言。
映像、音、俳優が素晴らしいのは言わずもがな。
クリントの言わんとしたいところも分からなくもない。
しかし、脚本はこれでいいのかと。運び屋も手がけた脚本家さんも加わっているので、そうそう変なものにはならないと思いますが、何故???
クリントの作品にハズレは無いし、これからもないと盲信していた分、反動はかなりのものでした。
高齢となり大変でしょうけど、これが最後にして欲しくありません。
以下ネタバレ含む。
本作で私が感動出来なかったのは脚本の不出来に尽きる。
まず、1つめ。
人生生き急ぐな、というメッセージがあるかとは存じますが、にしても、にしてもですよ。
母親のところでトラブっている以上、急いで目的を果たすべきところを、いい町だからちょっと寄ってこう。歩こう、なんて意味が分からない。その上、車のトラブル発生で、それの解決のためにお金を稼ぐために2週間もゆったりとか???そもそも、その車盗品でしょう。さっさと他の車を手にいれようと思わなかったのか?(まあ、盗みは良くないと諌めたのだろうとは思いますけど。)それでいて、最後はシレッと盗むし。
2つ目。
少年に感情移入しずらい。ほざく割に行動が伴わないとか、最後まで鶏を離さないとか(彼の唯一の心を通わせた存在だったのだとは思います。だからこそ、別れの際にそれをクリントに渡したのだと)
3つ目
終盤に明らかに追われている、という認識があり、別れもそこそこに逃走したのに、何故彼女のもとに戻れるの??危ないでしょ??
これらが気になって、本作を高評価出来ません。
繰り返しますが、映像、音、俳優は素晴らしいのですよ。
ですが・・・ですが・・・。
残念です。