「肩の力を抜いてイーストウッドの人情噺に乗ってみる価値はある」クライ・マッチョ ezuさんの映画レビュー(感想・評価)
肩の力を抜いてイーストウッドの人情噺に乗ってみる価値はある
隣国に逃げた少年を連れ戻そうと、金にもならない仕事を引き受け、メキシコ警察の取り調べに「運び屋じゃないんだから」と突っ込むシャレを見ていただきたい。
バートン・ランカスターの「ヴェラクルス」で名を馳せたメキシコ。トランプで悪人にされたメキシコの乾燥した平原を、砂埃を上げて疾走する爺さんと少年のポンコツ車が、アメリカを目指す爽快感が見どころ。ふと寄った食堂で不思議な女家庭に親切にされる時、ロディオで痛めた爺さんとイーストウッドの動きがバッチリ合致して面白いから、ここは、肩の力を抜いてイーストウッドの人情噺に乗ってみる価値はある。ラストのイーストウッドらしからぬ幕切れもお許し願いたい。
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