劇場公開日 2022年1月14日

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「いろいろと無理が…」クライ・マッチョ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5いろいろと無理が…

2022年1月16日
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鑑賞方法:映画館

単純

毎回よい作品を世に送り出してくれているクリント・イーストウッドが、今度はどんなテーマを投げかけてくれるのかと期待して鑑賞してきました。しかし、本作のテーマは「本当の強さ」とか「生き方」とかになるのかもしれませんが、どちらも今ひとつピンときませんでした。率直に言うと、ただただクリント・イーストウッドの姿を見続ける作品といった感じです。

ストーリーは、かつてはロデオスターとして一世を風靡したものの、落馬事故を機に落ちぶれ、老いさらばえた男・マイクが、恩ある知人からメキシコにいる彼の息子・ラフォを連れ帰ってほしいと頼まれ、メキシコからアメリカ国境に戻る旅路での二人の交流を描くというもの。ロードムービー的であり、バディムービー的でもありますが、どちらも徹底した描かれ方はしていません。というのも、道中のある町に長く留まったり、二人が相互に強く影響し合ったと思える描写も少なく感じたからです。というわけで、冒頭で述べたような、クリント・イーストウッドを鑑賞する作品という印象になるわけです。

では、つまらなかったかというと、そうでもないです。少年との交流、滞在した町での暮らしぶり、ノスタルジックな風景などを味わい、ほっこりと心温まる時間を過ごすことができました。警察相手に「運び屋じゃない!」と悪づくシーンも笑えました。また、老いてなお監督、主演を務めるクリント・イーストウッドには、驚異的なバイタリティと貫禄を感じました。名優、名監督として名を馳せた彼もすでに91歳。年齢を考えると、本当によくやっています。

しかし、観客に「よくやっている」と思わせるところに、彼の限界を感じてしまいました。ほとんどゆっくり歩くか車を運転しているだけで、ダンスのステップもおぼつかない姿には、さすがに主演には無理があったのではないかと感じます。ストーリー的にも、そもそもこんなおじいちゃんに頼まないし、おじいちゃんにやられる追手が弱すぎ&アホすぎに見えるし、おじいちゃんモテすぎだし、馬の調教シーンは顔が映らないし…って感じで、無理がありすぎです。クリント・イーストウッドじゃなかったら許されませんよ!でも、逆に彼だから許されるわけで、そういう意味ではやはり偉大な存在だと言わざるを得ません。

おじゃる
満塁本塁打さんのコメント
2022年1月18日

返信ありがとうございます😊😭。貴方様のおっしゃるとおりですね。ただレヴューされるみなさん、貴方様も含めて性格の良い高齢者に優しい方々ばかりで、ある意味「日本も捨てたモノではない。」とも思いました。私「高齢者予備軍」なので・・・ただ自分は性格悪く、ひねくれているので「高齢者に厳しい」んです。どうもお気遣いすみません。🙇‍♂️🙇‍♂️🙇‍♂️長文すみません。ありがとうございました😊。

満塁本塁打
満塁本塁打さんのコメント
2022年1月17日

こんにちわ。優しい方ですね。私なんか本音全開でした。イイねありがとうございました😊😭。

満塁本塁打
グレシャムの法則さんのコメント
2022年1月16日

もう、どなたかがどこかでおっしゃってると思いますが、もはや、〝クリント・イーストウッドというジャンル〟
ということなのですね。

グレシャムの法則