「キャスティング」クライ・マッチョ TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
キャスティング
今回のイーストウッド作品はヒリヒリ感がなく、全体を通してハートウォーミングな物語となっています。十分に楽しめてそれなりに満足感はありますが、、、
正直に感じた点は、今回は御大自らでなく、適当な年齢の他の誰かをキャスティングしても良かったのでは?と。(Wikipediaによればシュワルツェネッガー主演で進めていた時期もあったとのこと)
勿論、イーストウッドの演技にケチをつけるつもりはないのですが、物語の主役でイーストウッド演じるのマイク爺さんは、「以前は一世を風靡した元ロデオスターで、今はもう世捨て人に近い枯れきった老人」です。
イーストウッド本人はまだまだ矍鑠とされていて、実年齢を感じさせないかもしれませんが、逆にこういう役を演じるとどうしても、崖を上るシーンで(気持ちとして)手を取ってあげたくなったり、女性とのダンスもなんだか介護っぽく見えてしまいます。
これが例えば『運び屋』のアール爺さんみたいな脂ぎって癖のある老人役だと、そのメリハリに「まだまだイケるぞイーストウッド」と思えるのですが、今回はちょっと気になっちゃいましたね。
逆に、驚くべき光っていた助演をしていたのが「マッチョ」です。マイクと対する人懐っこさと、やや都合よく見える展開も許せる彼の演技(?)。今回は彼に助演男(雄)優賞をあげたい笑。
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