「イーストウッドが繰り返し問う贖罪に加えて、自身の若かりし頃の栄光を省みるかのような台詞が胸に沁みます」クライ・マッチョ よねさんの映画レビュー(感想・評価)
イーストウッドが繰り返し問う贖罪に加えて、自身の若かりし頃の栄光を省みるかのような台詞が胸に沁みます
舞台は1980年、かつてロデオスターだったマイクが元雇い主で古い友人ハワードに頼まれて、元妻とメキシコに暮らしている彼の息子ラフォを連れ帰るという話。原作も1975年に発刊された古い小説、昨年鑑賞した『すべてが変わった日』や『マークスマン』といった作品に通底する贖罪を巡るドラマであり、それはクリント・イーストウッドが自身の主演作で延々問うているもの。ラフォとマイクの対話、旅の途中で出会った人達との交流の中で育まれる信頼と友情、男らしさについて語るマイクの言葉が胸に沁みます。年老いた者から若者へバトンを渡す話ですが、若者からそのお返しに渡されたものがタイトルの意味と被っていてエンドロールの入口でまたひとしきり泣けました。
出来れば『マークスマン』と併せて鑑賞していただきたい作品です。
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