レミニセンスのレビュー・感想・評価
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いろいろ中途半端な感じ
ヒュー・ジャックマンの黒歴史になるかも。
自分の記憶を追体験できる装置。第三者も映像を見ることができることから尋問にも使える模様。
その装置の使用をサービスにしている男が、突然消息不明となった恋人の行方を探す話。
記憶追体験と聞いて、インセプション的なイメージを受けるかもしれないけどかなり違う。記憶に入り込むことはできないし、夢でもないので何でもありの世界では無いので地味。
で、これがどんなジャンルの見方をしても全部中途半端でイマイチ。
SFとしては先ほど書いた通り地味。
サスペンスとしても、黒幕が父親の不倫相手を子供もろとも消そうとするありがちな展開。
そもそも、不倫相手が主人公の店に行っていることが分かっているなら、行方を探すのに、記憶を盗む必要ある?
アクションは全く無意味なニューオリンズのくだりにあぜん。
ラブストーリーとしては一目惚れ過ぎてついて行けず…
相手を騙そうとするがいつの間にか本当に好きになるってベタ過ぎ!
久しぶりにヤバイやつ見ちゃいましたー
【”楽しかった時よ、永遠に・・・。” 記憶潜入捜査官が選択した哀しき”生き方”。この作品は一見難解であるが、レベッカ・ファーガソンのセピア調の色彩の中での美しさが“鍵”である作品でもある。】
ー 舞台は、温暖化が進み海水面が上昇した近未来のマイアミ。
富裕層は、水を遮る巨大な堀の中の、”ドライ・ランド”に住んでいる。
貧しき人々は・・・。ー
■感想
・舞台設定は、分かり易い。
そして、”記憶潜入エージェントのニック(ヒュー・ジャックマン)は、検察から瀕死の状態で見つかったギャングの記憶に入り込み、ギャング組織の正体や目的を探っていく・・。
・記憶なのか、現実なのか判然としないシーンが続くが、
ーここが鍵になる。ー
ニックの事務所「バニスター&アソシエイツ」に閉店間際に、謎めいた女性メイ(レベッカ・ファーガソン)”鍵を無くした・・。記憶を探って欲しい・・。”と言って訪れる。
共に働くワッツ(タンディ・ニュートン)は、断ろうとするが、ニックは頼みを引き受ける。
□今作は、記憶なのか、現実なのか、判然としないシーンをどう観るかが鍵になる。
描き方も、敢えて曖昧に映している気がする・・。
・メイと恋に落ちるニック。
ー メイは、本当にニックと恋に落ちたのか?ー
・ギャングを率いる麻薬の流通を取り仕切っているジョーは富裕層と繋がっており、富裕層の男の浮気の処理なども秘密裏に行っている。
ー メイは、且つては麻薬中毒者だったことも、明らかになる。彼女は、ギャング側なのか・・。ー
・突如、消えたメイ。彼女は何処にいったのか。彼女に恋したニックは、”悪徳捜査官”の記憶に潜入し、メイを探すが・・。
ー ”悪徳捜査官”の脳が”バーン”を起こしても、執拗に記憶を探るニック。彼の、メイに対する想いだけは、本当のようである。ー
<真実を知ったニックが選択した哀しき”生き方”
今作は、記憶潜入をキーにした、哀しき恋愛を描いた作品である。
暗く、フィルムノワール調で描かれる近未来の世界観に、複雑な時間軸構成の映像トリックが、巧妙に織り込まれた作品である。
レベッカ・ファーガソンのセピア色の中での美しさも印象的である。>
ダンディ•ニュートンがかっこいい
近未来、地球温暖化などの影響で多くの都市が水没し、水に覆われた世界となっていた。そこでは、依頼人の記憶に潜入し、その記憶を時空間映像として再現する仕事が有った。その会社に美しい女性が鍵を無くしたと記憶の再現を依頼しに来た。その女性メイに一目惚れしたニックがのめり込み、愛するようになった。しかし、メイが突然姿を消し、意気消沈したニックは次々とレミニセンスを繰り返し堕落していった。実は、メイには秘密があり、その陰謀にニックは巻き込まれていくという話。
映像の質は高いと思うが、ストーリーがわかりにくく、監督はノーランか?って思ったが違ってたけど、脚本が弟ノーランだったので、なるほど、って思った。
あんなに水没した街で下水処理や電力供給はどうなってるんだ?っていきなり疑問が湧いた。
ニックはただの公私混同、自己中に感じ、共感出来なかった。
確かにメイ役のレベッカ・ファーガソンはスタイル抜群で美しかったが、銃でのアクション含めタンディ・ニュートンが素晴らしかった。
自分の期待値が高すぎた。
この製作陣とキャストということで、期待して試写会に参加したのですが、こんなに自分の中で低評価の作品は久しぶりでした。
ストーリーも日本のラノベに出てきそうだし、ありきたり。
何より女性目線で見てこんなに感情移入出来ない作品、致命的では。
映画館で見る価値があるのかと聞かれたら、レンタルで充分かと思います。
ヒューのアクションくらいでしょうか、楽しめたのは(笑)
『チャイナタウン』的『ジョーカー』をクリストファー・ノーラン風味で
【あらすじ】
近未来のマイアミ。
海面上昇により、世界中の都市が半水没。
人々はボートや小船を使用した生活を強いられていた。
水没地域は貧民街となり、ダムによって水没を免れた「乾燥地帯(ドライランド)」には富裕層が住んでいた。
最近まで続いた戦争によってアメリカ国内は疲弊。
戦時中に都市を安く買い漁った地主が、土地の支配権を握っており、自分たちはドライランドに住みながら、水没地帯を貧民に貸して金を搾り取っていた。
昼間の高気温が理由で、人々は夕方に起床し、涼しい夜間に活動するようになっていた。
戦時中、捕虜を尋問するため、記憶にアクセスする装置が用いられた。
これは被験者の特定の記憶にアクセスし、映像化して、立体的に投影するというものだった。
この一連の作業は「レミニセンス(reminiscence:回想)」と呼ばれる。
主人公(ヒュー・ジャックマン)の職業は、この「レミニセンス」装置を用い、現実に失望した人々が過去の幸福な記憶に浸ることを助ける、というものだった。(レミニセンス導入士)
元・軍人の主人公は、軍需用のレミニセンス装置を入手し、生計を立てていた。
この職業にはしばしば司法からの需要があった。
刑事事件の容疑者の尋問に用いるためだ。
そのため主人公のもとには、しばしば検察から「レミニセンス」の依頼があった。
ある日主人公のもとに、「自宅の鍵をなくしたので見つけて欲しい」という女性メイ(レベッカ・ファーガソン)が訪れる。
彼女はシャンソン歌手で、毎晩バーでステージに立ち、歌声を披露していた。
主人公はメイの記憶にアクセスし、鍵のありかを探す。
メイの記憶の中で、主人公は彼女の姿と、歌に惹かれる。
メイは主人公の職場にイヤリングを忘れて帰ってしまう。
主人公は、彼女のバーを訪れ、忘れ物を渡す。
そして二人は自然と恋に落ちる。
だが幸福な数ヶ月ののち、メイは忽然と姿を消してしまう。
そんなある日、主人公のもとに、ある麻薬密売人の「レミニセンス」をするよう検察から依頼が入る。
密売人の男の記憶を見ると、偶然にもそこにはメイの姿があった。
彼女の手がかりを見つけた主人公は、血眼になって「レミニセンス」を繰り返していく…
【解説】
荒廃した近未来の社会を舞台に、孤独な主人公が、運命の女(ファム・ファタール)を探し求めるという「フィルム・ノワール」形式の作品。
物語の後半では主体的で力強い女性像が描かれる。
監督・脚本・製作のリサ・ジョイにとっては映画初作品。これまでテレビ作品として『ウエストワールド』などの製作に携わってきた。
夫ジョナサン・ノーランは脚本家であり、今作の製作に加わっているほか、リサと共に『ウエスト・ワールド』の製作を主導。ジョナサンの兄はクリストファー・ノーラン。
【補足】
※1 夜とは、人々が寝ながら夢を見る時間帯である。夢とは「そこにはないものを見る現象」だ。人々が記憶を反芻し、目の前にはないものへの依存に陥る今作において、夜という時間帯はふさわしい舞台であると言える。夢遊病的だ。
※2 今作の主人公は、『インセプション』のように夢の中に直接アクセスして活躍するわけでもないし、『TENET テネット』のように過去に直接アクセスしてインタラクションするわけでもない。記憶はあくまで過去の出来事であり、改変もインタラクションもできないから、現実にはなんら改変が起こらない。あくまで記憶が映像として立体化されるだけだ。
しかし、あたかも現実であるかのように流れていた映像が実は記憶だった…という演出は劇中に何度かある。
「夢と現実の区別がつかない」「記憶と現実の区別がつかない」「過去の現実の区別がつかない」(あえて区別をつけない)というトリックは、映像作品が(そしてジョナサン・ノーランが)得意とするものだ。
ただし、記憶とは必ずしも映像的なものだけではない。その点において、「記憶とは映像的なものである」というステレオタイプを生じやすい映画作品には注意が必要だ。
※3 映画『インセプション』においても、人々が夢を見ることに依存する描写がある。
ジョナサン・ノーランは兄の作品である『インセプション』にクレジットはされていない。
このような『インセプション』との類似が許されるのは、彼の兄がクリストファー・ノーランであることに由来する。
※4 「人間は、一人称視点を三人称視点で記憶するため、記憶には自分の姿が写っている」と言い訳しているが、実際にそうだろうか?
この言い訳は、主人公の事務所において被験者の姿を立体映像で投影するための、製作上の都合だ。
【ネタバレ】
麻薬密売人の記憶の内容は、ニューオリンズの麻薬王との取引だった。
なんとその場に、偶然にも5年前のメイが同席していた。
麻薬王の名前は「セイント・ジョー」。
主人公は、メイが「ジョー」の情婦であったこと、麻薬依存症であったこと、ジョーの麻薬を持ち逃げして売り捌こうとしたことを知る。
それでもメイを探しだすことを諦めない主人公。
ニューオリンズに出向き、ジョーから情報を得ようとする。
その結果、「メイは自分から何かを持ち去ったのではないか」ということに気が付く。
自分の事務所を調べた主人公は、顧客の記憶保存用ファイルが持ち去られていることを発見。
ファイルの保管庫は施錠されていた。
彼との関係を深めながら、メイはキーの内容を特定していたのだ。
持ち去られたファイルは、常連客だった女性のもの。
女性の居場所を探す主人公。
女は最近何者かに殺され、その子供が行方不明になっていることを知る。
女の居住地を捜索する主人公。
暴漢に襲われ、事件に首を突っ込まないように脅迫される。
自分の記憶を「レミニセンス」した主人公。
暴漢を以前目にしたことに気が付く。
その男を見たのは麻薬密売人の記憶の中。
彼は、麻薬王ジョーと同席していた汚職警官だった。
汚職警官の居場所を特定し、格闘のすえ彼を捕縛。
「レミニセンス」装置にかける。
その結果、以下のような事実が判明する。
汚職警官は麻薬王ジョーの売上金をくすねていた。
ジョーの逆鱗に触れた警官は、制裁として火傷を負わされる。
現在の警官は、ある地主に雇われているらしい。
その地主は多くの女性と不倫しており、私生児も誕生していた。
警官が雇われたのは、不倫相手や私生児の存在を抹消するため。
常連客の女を殺したのも、警官だった。
そして、主人公の保持している記憶ファイルが邪魔だった。
記憶の中身は、地主との不倫の光景だったからだ。
警官はメイを脅し、主人公と親密にさせた。
鍵をなくしたメイが事務所を訪れたのも、主人公の知っている歌を歌ったのも、全て仕組まれていた。
だがメイは、主人公と本当に恋に落ちてしまう。
彼女は警官から暴力を振るわれていた。
警官は、女性を殺した直後、その子供も手にかけようとした。
メイは警官に抵抗。
子供と共にボートで逃げ出し、安全な場所に隠す。
だがすぐに警官に居場所を特定、誘拐される。
メイは、主人公が警官の記憶を見るであろうことを予測。
子供の居場所を示す暗号を伝える。
それは主人公とメイしか知らない場所だった。
だが警官は、メイが自分に向かって話していないことに気づき、彼女を拷問しようとする。
麻薬によって自分が情報を漏らしてしまうのを恐れたメイは、自ら身を投げる。
すでに彼女は亡くなっていた。
このことを知った主人公は、警官に怒りを向ける。
もっとも苦痛である火傷の記憶をループさせ、警官の精神を破壊。
それは殺人以上の大罪とされていた。
警官を雇ったのは地主であると思われたが、地主の息子だった。
警官が主人公を襲う直前、地主は病死していた。
雇用主は地主本人ではなかった。
父が不倫相手に財産分与するであろうことを、息子は恐れていたのだ。
主人公は地主の息子の犯罪を暴露。
女性の子供を保護する。
息子の犯罪を知った貧民の怒りは爆発し、暴動が発生。
主人公は警官を廃人にした落とし前をつけるため、愛しいメイとの記憶に浸りながら永遠の眠りにつく…
この物語全体もまた、主人公の回想であったよ、というオチ。
「レミニセンス」というタイトルは、この物語全体が主人公の回想であるよ、という意味であった。
【補足2】
※A 映画.comによる本作の紹介は、次のようなものだ。
「記憶に潜入し、その記憶を時空間映像として再現する「記憶潜入(レミニセンス)エージェント」のニックに、検察からある仕事が舞い込む。それは、瀕死の状態で発見された新興勢力のギャング組織の男の記憶に潜入し、組織の正体と目的をつかむというものだった。」
しかし、主人公の仕事は『インセプション』において主人公が夢の中へ潜入したのと同じように「記憶に潜入する」というものではない。
また、「検察からの依頼で組織の正体を掴む」という内容も、今作の本筋ではない。
ストーリーはあくまで「女性を探す」というフィルム・ノワール的なものだ。エキサイティングでジリジリとヒリつくような内容を期待させる映画紹介には注意すべきだ。
※B 「記憶のループ」も、『インセプション』における「夢のループ」に似た要素だ。『インセプション』において、夢に潜ることの危険性が強調されている。それと同様に、本作においても「レミニセンス」することに伴う危険性がいくつか用意されている。
※C 不倫好きの地主が黒幕である…と思わせて真犯人は息子である。ミスリーディングのためとは言え、主人公が暴漢に脅された際に殺されずに済んでいたり、主人公の目の前で雇用主に電話をかける警官であったり、タイミングよく病死する地主であったり、ご都合主義だ。(ご都合主義を避けようと整合性をつけようとしすぎるクリストファー・ノーラン監督作品もやや盛り上がりに欠けるが)
※D 暴動というオチにカタルシスを持っていくのが『ジョーカー』風。
「海面上昇・水没」「経済・住居格差」という大きな舞台設定が、「失踪した恋人」というプライベートな感情をモチベーションとして行動していくうちに回収されていく。
「個人的な動機で行動するうちに、人類や世界・社会全体に関わる大きな問題を解消していく」というのはノーラン兄弟風。『インターステラー』が顕著にそうだったし、『ダークナイト』3部作や『インセプション』もそうだった。
「水問題」という伏線、運命の女が登場するフィルム・ノワール探偵物…『チャイナ・タウン』風。この作品もまた、都市、水、魅力的な女性、妊娠、地主...といった要素を持つ。
※E「記憶も現実も区別が不可能」という論法を展開する人にとっては、物語は幸福な終わり方を迎えたようにも思える。厳密には「水槽の中の脳」とは状況が異なっており、主人公には肉体が存在するのだが。
そのことを記憶の中で主人公が自覚しているかどうかは定かではない。
一般的に我々が記憶を反芻する場合、我々には、記憶を反芻している自覚がある。
その点において、記憶は夢とは異なる。
夢の中ではしばしば、我々はそれが夢であると気がつかない。
それゆえに『インセプション』の説得力は増す。
『レミニセンス』は「記憶に潜入」しないうえ、記憶にインタラクトができないし、現実生活において記憶は記憶であるという自覚があるため、説得力が劣る。
夢と同様に、「記憶であると気づかないような記憶」は起こりえるだろうか。
『インセプション』『13F』『マトリックス』のような映画は基本的に現実に価値を置くけれども、本作は記憶の中(夢の中)にこそ価値を置いた終わり方で、少し新しい。
字数制限が理由で、内容をかなり割愛しました。
SFではありません
予告編見て、サイバー社会を背景にした陰謀物の大掛かりなSFかと思っていましたが、まったく違います。実質は、チャンドラー張りのハードボイルド物です。温暖化進展後の世界をベースにしてますので、未来社会風なつくりにはなっていますが、画面からの雰囲気は50年代の世界です。売りもの記憶捜査?を中心に据えて作るのであればほかの物語になったと思います。しかし、ハードボイルド物として見れば、全編に流れる静けさや悲しみの中での男の優しさが染みてくる作品になっています。。
孤独な中年男ニックに愛おしさを感じた
映画紹介にあるエージェントという言葉を誤解していた。アメリカ映画でエージェントと言えば、大抵はCIAその他の国家組織の現場工作員のことなので、本作品も近未来にあるなんらかの国家組織の話なのだろうと思っていた。地球温暖化が進行して、各地が水没しつつある世界で、国家間の争いか、巨大化した悪徳民間企業と国家の争いで活躍するエージェント。そんな想定をしていたのである。
ところが本作品でヒュー・ジャックマンが演じたニックは、自営業の回想提供業者であり、客の回想(レミニセンス)を案内するエージェントだ。旅行代理店(トラベルエージェンシー)の代理人(エージェント)と殆んど同じである。簡単に言うと商売人である。イーサン・ハントとは大違いであった。
つまり本作品は、国家組織のエージェントが世界中を舞台に八面六臂の活躍をする壮大なドラマではなく、商売人と客の切ないラブロマンスであると同時に、ミステリアスなヒロインの危険な過去に踏み込むことで主人公も危機にさらされるという、至って個人的なサスペンスである。
地球温暖化に立ち向かって世界の平和を守る主人公を想定していただけに、激しく肩透かしを食った気がした。しかし最初からこぢんまりとしたストーリーだとわかって観れば悪くなかったと思う。
世界各地が水没して、高台の地主が世界を支配するという設定や、回想するのに体温と同じお湯に横になるというアイデアは秀逸。雨のようなワイヤーディスプレイが回想を立体的に映像化するのも観ていて解りやすい。
レベッカ・ファーガソンが演じたヒロインのメイの登場シーンは、女優を美しく撮ることに長けているハリウッド映画らしさに感心したが、あんまり顔をドアップにするのはよろしくない。細部まで鮮明に映し出すIMAXのスクリーンでは美人のファーガソンといえどもアップに耐えられないと感じられた。
暴力シーンが何度か登場するが、必然性に欠ける憾みがある。なんでもドンパチすれば観客が喜ぶと思ったら大間違いで、本作品のようにいずれ全世界が水没してしまうという絶望的な状況では、どんな人間も哲学的になるはずで、ニックと悪役の哲学的な会話で虚無の雰囲気を出してほしかった。希望のない状況では感情は内に向かう筈で、暴力とは正反対の精神性が支配的となる。そのあたりの世界観の構築がまったくできていなかった。
という訳で世界観を考えれば褒められた作品ではないが、孤独な中年男の最後の恋物語という面では、センチメンタリズムに訴えかけるところがある。男はいくつになっても少年の魂を持っている。分別だけが人生ではない。世界の終わりが迫っていても、目の前の女を追いかける。人生はそんなものだ。中年男ニックに、妙な愛おしさを感じた。
推理小説としては…
推理小説なら面白いストーリーだと思うのですが、期待していたようなサイバー感や不可思議感は無かったです。
後半はスピーディーな展開で観れましたが、先ずオープニングから平坦でのんびりした展開に、途中眠気が…。
あと、ヒュー・ジャックマンみたいなタイプが主人公ではなく、真逆なタイプ、細くて科学者のような演技をする役者だったらもうちょっと違ったかも、と思いました。
ヒューのカッコ良さ、レベッカの美しさを見る映画
別ノーランだし、アメリカのレビューとかも…だし、なるべく期待値を上げずに鑑賞。
結果は、
凄い名のある店で修行したらしいシェフのレストランと聞き食べに行ったが、店の雰囲気やインテリアも良く、豪華食材なのに味がスカスカというか全然イマイチって感じ
記憶に潜入とか、近未来の水に溢れた街とか、SFの美味しそうな要素タップリなのに!ヒューとレベッカがグレーテストショーマン以来の再タッグなのに!脚本?監督?残念すぎでしょーーーーー
映像は綺麗だったのでIMAXで見て良かったかなぁぁ?
いい発想なのに、もったいなかったかな。
発想は凄くいい!
俳優も凄くいい!
映像も凄くいい!
でも、なぜかもう一つ心に響かない。
もったいない。
スケールが大きいようで、実は小さい話になっていることがそう思わせるのか。
大風呂敷を開けたけど、その風呂敷を使いこなせない。
世界観が小さかったからかな?
メイ役のレベッカ・ファーガソンが謎めいて美しかった。
ワッツ役のタンディ・ニュートンはホントにいい役だった。
ニック役のヒュー・ジャックマン、良さが出てなかったかな・・・
期待したんだけど
ヒュージャックマンとレベッカフォーガソンが出て、予告見たら誰だって期待しますよね。
俳優は最高です。
でも、ストーリーがね。
映画観た後、考えさせられるとか面白かったとか回想して楽しむとか無いんだよね。
ちょっと残念でした。
なんというか、世界観に比べると、とてもスケールの小さな物語です
ハイ、分かってます。
勝手にイメージ先行で盛り上がってた自分がいけないのです。
TOHOシネマズを利用する機会の多い私は、予告編より先に山崎紘菜さんの先取り情報でプチ予告編的に紹介されてる頃から期待が膨らんでました。正式な予告編の頃には、勝手にマイノリティ•リポートのプリコグとイメージをダブらせて、〝大作っぽさ〟への予感と期待が膨らむ一方でした。
で、実際に映画を観てみたら、その期待とは裏腹の意外なほどのスケールの小ささにビックリです。
私には、結局どんな科学的背景や政治的な構図があの世界を作ってしまったのかも理解できないまま、没入感に至ることのないまま、そういうことですか、それはそれでよく分かりました、ということで終わってしまいました。
ラストは、あの装置の動力源とか費用負担とかメンテナンスとか、誰かにバーンされないの?とか心配ごとが多すぎて、モヤモヤしたままです。
イメージという意味では、ウォーターワールドとか千と千尋の神隠しなんかも途中思い出されましたね。カオナシが出てきても違和感なさそうに…
でも、ヒュー•ジャックマンとレベッカ姉さんと
優しくて勇ましいダンディ、この御三方に対しての不満は一切ありません。それぞれがそれぞれの個性でとても魅力的でした。
本作で描く近未来の物語から窺える人類普遍の本能
舞台は地球温暖化による海面上昇で土地が水に浸かった近未来の戦争後のマイアミ
戦時中は拷問用として使用されていた「記憶潜入装置」
戦後、それをあえて幸せだった頃の記憶に浸りたい顧客のニーズに合わせて、過去を反芻(再体験)させるサービスのため、その装置を提供する主人公とその相棒
その店にのちに主人公と恋仲となる女性が現れるのだが、その女性が失踪したところから物語が本格始動する。
盲目的なまでに失踪した謎多き彼女を追う主人公
そして、全ての真相が詳らかになったあとに訪れる結末とは?
「知らぬが仏」という諺のとおり、現実的には
過去を掘り返すのはあまり良いことではない。ましてやこういう色恋沙汰で自分の記憶だけをあてにし過去を美化し、それに固執することは愚かさ極まりない。
当然、主人公も証人の記憶に潜入する過程で見たくなかった現実に苦しめられることになるのだが。
そして、劇中に漂う「いずれ沈没するくらいなら幸せだったときの記憶に溺れたい」という虚無感と現実逃避をしてしまう人々の心情は理解できなくはない。
それは深層部分でどんな時代でも誰もが抱えてしまうある種の弱さであり、分岐点でもある。
幸福感に浸れる記憶が多いほどに人生はきっと豊かになるものなのだろう。
終盤、ある人物のセリフでも言及しているが、それは「悲しみ」を経験してこそなのかもしれない。
ともあれ、予想していたものとは趣きも異なり、良い裏切りもあるので、大切な方と一緒に観てみてもいい作品なのかもしれない。
今週(9月17日)の本命枠とは思うのですが…。
今年121本目(合計185本目)。
結構前から広告CMが打たれていたので、結構期待されていった方が多いのではないかと思います。
水没してどうしようもなくなった、わずかに生活可能な領域の街と、記憶を操作したり過去に戻れたりする機械をつかって「ある事件」にチャレンジする、という趣旨のお話です。
お話自体は分かりやすいのですが、それは裏をいえば「一本筋でもある」という点も同時に意味してしまいます。どうしても、この映画はそのような「記憶を操作したり過去に戻れたりする機械」そのものが架空のものなので、どこまでお話を難しくできるか?というのは大きなキーワードになってしまいます(ただ、このご時世で180分とか言われるとさすがに厳しい…)。まぁ、「中高生のお子さんといっても、展開がわかりづらい」という点はまずもってないので、洋画入門にはお勧めなのかな…と思います。
評価ですが、総合的に下記がきになりました。
4.4を4.5まで四捨五入しています。
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(減点0.6(総合)) 物語の最初に「記憶を燃焼(バーン)するの」という趣旨で「燃焼」に「バーン」という語があてられます。ただ、そこ以外は単に「バーンする」という表現でしか登場しないので、最初(かなり最初。フライドポテト買って最初の数分間見遅れたくらいでもアウト?)からこの部分を逃すと混乱度は高いです。
※ burn は動詞では「燃焼する・させる」、名詞では「燃焼・やけど」。
また、字幕がない場所があります(たぶん、うっかり)。上記のような設定理由で「まともな街」ではないのですが、 clock repair (shop) に行くところがあります。要は「(腕)時計修理屋」です。ただ、なぜかこの翻訳はなく(もっとも、そこが薬局だろうが郵便局だろうが、ストーリーには一切関係しない)、「なんで字幕抜けてるんだろう…」というのは気になりました(かつ、映画が結構早く進むので、簡単な単語の割に速読しないとついていけないというおまけつき)。
また、こうしたアクションもの映画には「お楽しみ」なのは、まぁ映画内の人でも現実の私たちも同じく、「¥」ですね。映画の中では「誰それが亡くなったら、法律上の取り分でお前の分はこれだけうんぬん」という点が2回登場しますが、日本の民法の親族法・相続法を知っていると混乱する(日本には存在しない概念があることが前提になっている)字幕になっています(正直、意味がわかりませんでした)。おそらく、アメリカか、撮影した場所の州の州法を参照にされていると思うのですが、だれしも日本以外の法律の、それも一見して意味が推知できない語句を(漢字圏なので)推知するのは無理で、ちょっと字幕に工夫が欲しかったです。
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タイトルなし
予告編詐欺ではあったけど世界観や設定が好みで楽しめた。
主人公のモノローグ
荒廃した街
謎の美女
失踪
蠢く巨悪
切ない結末
など、非常にハードボイルドな世界が展開されていくのだが、肝心のヒュー・ジャックマンが全くハードボイルドしていない!
なぜだ!ヒューならいくらでもカッコ良い探偵になれるだろ!
なんだったらタンクトップ、酒浸り、抜群の戦闘力の助手のタンディ・ニュートンの方がよっぽど男前だった。
全262件中、221~240件目を表示