にしきたショパンのレビュー・感想・評価
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ショパンじゃなくてラフマニノフ
ショパンが大好きな凛子とラフマニノフ派の鍵太郎、ライバルなのか恋仲なのかは定かでない。そんな二人が音楽の道で出会う苦難、鍵太郎は阪神淡路大震災の怪我でピアノが弾けなくなってしまう、凛子はジストニアという末梢神経の病で右手が動かせない。
仲良しの二人から反発、そして再出発の兆しと屈折した二人の様子を淡々と描く、普通、コンサートを目指す若者映画なら優勝してハッピーエンドになるだろうが本作は挫折からの再生の方にスポットを当てている、タイトルはショパンだが、まるで精神病から立ち直ったラフマニノフが医師にささげたピアノコンチェルト2番の方がテーマに思えました。青春ものにしては爽やかさに欠けるし、続編を臭わすような曖昧なエンディング、観終わった後のカタルシスが感じられなかったのが残念。
感動しました
・最初のシーンで、「技術と感情」の違いの伏線はとてもいいです(凛子は感情、鍵太郎は技術)
・凛子のお母さんの演技も素晴らしいと思います。しつこさを強く感じられました
・タチアナ先生役の女優さんの演技と日本語も素晴らしいです
・鍵太郎みたいに、りんこも片手が動けなくなる恐れということで、なんとなく「ジョゼと虎と魚たち」という映画の話を思い出した
・日本語のセリフで、「あの地震せやなかったら」 --> 「どうしょうもない今 」だったけど、英語字幕は「That's life」というのは素晴らしいと思います。もう「人生に諦めた」という感情ですごく感動しました。
・制作時間と予算には限界があると思いますが、地震で母親が亡くなったシーンはもっと長くなったらもっと感動的になると思います
・映画を見たら感動しました。音楽も、演技も、脚本も素敵です
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