「3月3日 DVDで視聴」THE FIRST SLAM DUNK ラインハルトさんの映画レビュー(感想・評価)
3月3日 DVDで視聴
この映画は、コロナ禍で世間的に今より3密(密閉空間・密集場所・密接場面)が避けられていた時期に、劇場館で上映したにも関わらず、最終興行収入158億7000万という超メガヒットを記録し、2024年3月3日時点で日本歴代映画興行収入ランキングで8位を記録しているという、日本の偉大なアニメ作品の1つです。
スラムダンクは1990年代、自分が20代の頃に毎週週刊少年ジャンプを買って読んでいたり、仲間内でジャンプを貸し借りしながら読んでいた中で、大好きな漫画作品の1つでした。当時アニメも放映されていて、毎週楽しみに見ていた気がしますが、今は主題歌以外内容はほとんど忘れてしまっていて、今となってはとても懐かしい作品です。
この作品は、劇場上映時に気にはなっていたのですが、上映当時は会社で「誰もコロナになるなよ」という謎の圧力があり、人が密集する場所に行く事から遠ざかっていた為、映画館で観る事が出来ませんでした(泣)。
そして待ちに待ってようやく、DVDレンタル解禁となり、「THE FIRST SLAM DUNK」を観る事が出来、あの懐かしい20代の頃の青春の記憶が蘇って来ました。
スラムダンクで出場する高校と言えば、自分は「湘北高校」と「海南高校」と「陵南高校」くらいしか思い出す事が出来ませんでしたが、今回の相手は絶対王者と呼ばれる「山王工業高校」(山王工業高校は記憶が無い)なんですね。DVD視聴後、山王工業高校について調べてみたら、モデルは何とあの「秋田能代工業高校」でした!。1990年代、田臥勇太というスーパースター擁する秋田能代工業高校は、絶対王者と呼ばれるに相応しい輝かしい記録を打ち立てていたので、山王工業高校は湘北高校にとって最高・最強の相手として申し分無い相手(寧ろ高過ぎる相手)だと思いました。
映像は、湘北高校のメンバーの1人(宮城リョータ)の過去を織り交ぜながら試合が繰り広げられ、バスケ漫画でありながら人間ドラマのような作りにもなっています。試合運びも単純な点取りの応酬ではなく、高度な技術の数々が演出され、一瞬たりとも目が離せない展開となっていて、見ていて飽きない作りとなっていました。そして、試合会場で最初は試合を観ずにゲームをしていた子供(今回も、どうせ山王工業の一方的な展開で勝つんでしょ?と思っていたのかな?)も、いつしか目の前の試合に釘付けになるようなドラマティックな展開!試合ラストは湘北が逆転されて絶望からの、試合終了ラスト数秒でまさかの桜木花道が(驚)。宮城を含め、試合では敵味方みんな素晴らしい活躍をしていましたが、この試合で一番輝いたのは、個人的には花道ではないかと感じるくらい、花道は素晴らしい活躍でした。花道と言えば劇中終盤、花道自身の強い希望があったとはいえ、背中に激しい痛みを抱えた状態でコートに花道を戻すのが正しい選択か?と視聴者の中では賛否両論ありそうですが、個人的にはあの試合に全てをかけた花道の覚悟・心意気を尊重し、マイナスポイントにはしませんでした。
作品の総合的評価はほぼ満点に近いのですが、個人的にあえて辛口に評価させていただくとしたら、もう少し映像で山王工業高校の「強者感」を出して欲しかったなぁと思いました。試合中、もっと山王メンバーが湘北メンバーに対して〝近寄り難いオーラのような雰囲気〟があれば、スラダンバスケ高校界の〝絶対王者としてのラスボス感〟を更に演出出来た気がしますが、逆にあまりラスボス感を演出し過ぎても、湘北高校メンバーが相手に萎縮してしまうだろうし、、、映像で表現するって、本当に難しいですね!という事で、最終的に総合評価☆4.9とさせていただきます(偉大な作品に対し、上から目線ですみません汗)。
この作品は、自分のようにコロナ禍で映画館での鑑賞を見送っていた人に、DVDでの視聴を強くおすすめします。他の人のレビューを見て、過去作と声優が変わっているという人もいましたが、それが気にならない人にとっては、間違い無く満足出来る作品だと思いました(自分は、過去作覚えていなかったので、声優変更は全く気になりませんでした)。
最後に、スラムダンクとは関係ありませんが、自分がバスケ漫画で好きな作品としては『DEAR BOYS』もありますので、今後『DEAR BOYS』が映画化されないかなぁと個人的に期待している次第です。